アラン・E・ナース
アラン・エドワード・ナース(Alan Edward Nourse, 1928年8月11日 - 1992年6月19日)は、アメリカ合衆国のSF作家、医師。 表記は、ファーストネームを略してA・E・ナースとも。古い資料では姓をナーズ、ノースと表記するものもある。
略歴
編集アイオワ州生まれ。
主に1950年代のアメリカでSFを執筆した。本来は医学畑の人で、医学をテーマにした作品も少なくない。ノンフィクションの著作もある。アメリカSFファンタジー作家協会の会長を務めたことがある。
日本において長編はあまり知られていない(翻訳されていない)が、短編では水星を舞台にした「焦熱面横断」や次元ものの「虎の尾をつかんだら」などが有名である。
作品リスト
編集長編
編集- 『流刑星タイタン』(Trouble on Titan (1954)、平田みつ子訳、石泉社 / 銀河書房、少年少女科学小説選集15) 1956
- 『タイタンの反乱』(Trouble on Titan (1954)、中上守訳、角川文庫SFジュブナイル) 1976
- 『憑かれた人』(A Man Obsessed (1955)、下島連訳、東京元々社、最新科学小説全集8) 1956
- Rocket to Limbo (1957)
- Scavengers in Space (1958)
- The Invaders are Coming! (1959) J・A・メイヤーと合作
- Star Surgeon (1959)
- Raiders from the Rings (1962)
- The Universe Between (1965)
- The Bladerunner (1974)
- The Fourth Horseman (1983)
中短編(単行本収録された作品のみ)
編集- 「悪夢の兄弟」(Nightmare Brother (1953)、下島連訳、グロフ・コンクリン編『宇宙恐怖物語』、元々社、宇宙科学小説シリーズ1) 1957
- 「心の扉」(Doors in the Mind、林克巳訳、日本版EQMM 1959/11 No.41)
- 「恐喝」(Thou Shalt Not Be Greedy (1958)、丸本聰明訳、「ヒッチコック・マガジン」 1960/3 No.8)
- 「偽態」(The Counterfeit Man / Counterfeit (1952)、伊藤典夫訳、「S-Fマガジン」 1964/4 No.54)
- 「焦熱面横断」(Brightside Crossing (1956))
- 伊藤典夫訳、「S-Fマガジン」 1966/7 No.83
- 伊藤典夫訳、山本弘編『火星ノンステップ - ヴィンテージSFセレクション』(早川書房) 2005
- 「コフィン療法」(The Coffin Cure (1957)、
- 「旅行かばん」(The Canvas Bag (1955) 、伊藤典夫訳、「S-Fマガジン」 1969/4 No.119)
- 伊藤典夫訳編、『吸血鬼は夜恋をする - SF ショート・ショート』(文化出版局) 1975
- 伊藤典夫訳編、『吸血鬼は夜恋をする - SF&ファンタジイ・ショートショート傑作選』 (創元SF文庫) 2022
- 「ズックの鞄」(抄訳) 伊藤典夫訳、「Men's Club」 1967/4
- 「中間宇宙」(The Universe Between (1951)、団精二訳、「S-Fマガジン」 1970/8 No.136)
- 「似たもの同士」(Family Resemblance (1953)、団精二訳、「S-Fマガジン」 1970/11 No.139)
- 「PRの問題」(Problem (1956)、中上守訳、「奇想天外」 1974/5 No.5)
- 「謎の恒星間航法」(Gold in the Sky (1958)、宮田洋介訳、久保書店SFノベルズ『謎の恒星間航法』) 1979
- 「黒い惑星」(The Octopus of Space、アレクサンダー・ブレイド、杉山啓二郎訳)と併録
- 「完全なる結婚」(The Compleat Consummators (1964) 、伊藤典夫訳、アイザック・アシモフ他編『三分間の宇宙』、講談社) 1981
- 「親友ボビー」(My Friend Bobby (1954)、伊藤典夫訳、「Men's Club」 1984/9)
- 「取引は取引」(Hard Bargain、浅倉久志, 文源庫共訳、浅倉久志編『すべてはイブからはじまった ミクロの傑作圏』(国書刊行会) 2022
ノンフィクション(邦訳があるもののみ)
編集外部リンク
編集- 参考サイト:翻訳作品集成 > アラン・E・ナース(Alan E. Nourse)