アダルベルト・モンデシー

ドミニカ共和国の野球選手 (1995 - )

ラウル・アダルベルト・モンデシーRaúl Adalberto Mondesí, 1995年7月27日 - )は、 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身(ドミニカ共和国育ち[2])のプロ野球選手内野手)。右投両打。フリーエージェント(FA)。

アダルベルト・モンデシー
Adalberto Mondesí
2021年8月10日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
二重国籍
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州ロサンゼルス
生年月日 (1995-07-27) 1995年7月27日(29歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 遊撃手二塁手
プロ入り 2011年 アマチュアFA
初出場 2015年10月30日[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

MLBの外野手として活躍したラウル・モンデシーを父に持ち[3]、実兄のラウル・モンデシー・ジュニアも元プロ野球選手[4]

経歴

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プロ入りとロイヤルズ時代

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2011年7月27日、16歳の誕生日を迎えたこの日にカンザスシティ・ロイヤルズと契約してプロ入り[5]

2012年に傘下のパイオニアリーグのルーキー級アイダホフォールズ・チュカーズ英語版でプロデビューし、50試合に出場して打率.290、3本塁打、30打点、11盗塁を記録した。

2013年はA級レキシントン・レジェンズでプレーし、125試合に出場して打率.261、7本塁打、47打点、24盗塁を記録した。

2014年はA+級ウィルミントン・ブルーロックスでプレーし、110試合に出場して打率.211、8本塁打、33打点、17盗塁を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、ピオリア・ハベリーナズ英語版に所属した。

2015年はAA級ノースウエストアーカンソー・ナチュラルズでプレーし、81試合に出場して打率.243、6本塁打、33打点、19盗塁を記録した。7月にはオールスター・フューチャーズゲームにも選出された[6]。レギュラーシーズン終了後の10月、ロイヤルズがワールドシリーズ(対ニューヨーク・メッツ)に進出すると、モンデシーもロースター入りした[7]。そして第3戦の5回表に投手のダニー・ダフィーの代打として史上初のワールドシリーズでのメジャーデビューを果たした(結果はノア・シンダーガードの前に空振り三振)[8][9]

2016年は開幕からAA級ノースウエストアーカンソーでプレーしていたが、5月10日に薬物検査で筋肉増強剤のクレンブテロールが検出され、50試合の出場停止処分を受けた。当初は通常の80試合の出場停止処分が適用されるところだったが、風邪薬に含まれていたものだったとして50試合に軽減された[10]。処分が明けるとマイナーでの出場を経て、7月26日のロサンゼルス・エンゼルス戦でメジャー公式戦初出場を果たした。復帰後は一定の出場機会を与えられ、最終的には47試合に出場。打率.185、2本塁打、13打点だったが、本塁打よりも多い3三塁打を記録、成功率9割で9盗塁を決めた。

2017年は開幕をメジャーで迎えたが、不振で1ヶ月と持たずマイナーに降格。9月に再昇格したが、25試合の出場に留まった。

2018年の開幕前に登録名を「ラウル・モンデシー」から「アダルベルト・モンデシー」変更した。父や兄の名前と区別するためにミドルネームを登録名にした[11]。開幕をマイナーで迎えるも、6月にメジャーに昇格すると、その後はアルシデス・エスコバーの不振もあってメジャーに定着した。75試合に出場し、課題の打撃では打率.276、14本塁打、37打点と向上した。また、少ない出場機会ながらアメリカンリーグ4位の32盗塁を記録した。

2019年は正遊撃手として出場していたが、6月に鼠径部の張りで[12]、7月と9月に左肩の痛み[13]で多く欠場した。主に2番打者として102試合に出場し、規定打席には届かず、打率.263、9本塁打、62打点、43盗塁(ア・リーグ2位、マレックス・スミスと3個差)、10三塁打(同1位)などを記録した。前年に比べて打撃は低下したが、守備は守備率.984と向上した。

2020年新型コロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなる中、59試合に出場し、ア・リーグの盗塁王(24盗塁)のタイトルを獲得した。

2021年ハムストリングの負傷で3度も負傷者リスト入りするなどプレーできない期間が長く、わずか35試合の出場にとどまった[14]

2022年は4月26日のシカゴ・ホワイトソックス戦の試合中に左膝前十字靭帯を断裂。5月に手術を行い、残りのシーズンを欠場した[15]

レッドソックス時代

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2023年1月24日にジョシュ・テイラーとのトレードで、後日指名選手[注 1]とともにボストン・レッドソックスに移籍した[16]。3月30日に左前十字靭帯損傷のため60日間の負傷者リスト入りした[17]。オフの11月3日にフリーエージェント(FA)となった[18]

プレースタイル

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俊足かつ強肩で、守備もハイセンスな打球判断を備える。打撃は忍耐強さなど課題が多い[19][20]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2016 KC 47 149 135 16 25 1 3 2 38 13 9 1 6 0 6 0 2 48 1 .185 .231 .281 .512
2017 25 60 53 4 9 1 0 1 13 3 5 2 4 0 3 0 0 22 2 .170 .214 .245 .460
2018 75 291 275 47 76 13 3 14 137 37 32 7 3 1 11 0 1 77 2 .276 .306 .498 .804
2019 102 443 415 58 109 20 10 9 176 62 43 7 3 6 19 0 0 132 6 .263 .291 .424 .715
2020 59 233 219 33 56 11 3 6 91 22 24 8 2 0 11 0 1 70 4 .256 .294 .416 .710
2021 35 136 126 19 29 8 1 6 57 17 15 1 3 0 6 0 1 43 2 .230 .271 .452 .723
2022 15 54 50 3 7 0 0 0 7 3 5 0 0 0 4 0 0 20 2 .140 .204 .140 .344
MLB:7年 358 1366 1273 180 311 54 20 38 519 157 133 26 21 7 60 0 5 412 19 .244 .280 .408 .687
  • 2022年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)




































2016 KC 42 75 96 3 23 .983 - 7 3 5 1 1 .889
2017 14 24 30 0 12 1.000 - 9 7 9 1 1 .941
2018 12 19 30 0 8 1.000 - 61 100 169 7 36 .975
2019 - - 100 147 286 7 66 .984
2020 - - 59 85 144 4 37 .983
2021 - 20 14 40 2 6 .964 11 10 22 0 4 1.000
2022 - - 15 18 45 0 10 1.000
MLB 68 118 156 3 43 .989 20 14 40 2 6 .964 262 370 680 20 155 .981
  • 2022年度シーズン終了時

タイトル

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記録

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MiLB

背番号

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  • 27(2015年 - 2022年)

脚注

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注釈

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  1. ^ 3月19日にアンヘル・ピエールと発表されている。

出典

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  1. ^ この試合はワールドシリーズニューヨーク・メッツ戦(第3戦)であり、2015年シーズン終了時点ではレギュラーシーズンの公式戦には未出場だった。レギュラーシーズン公式戦では2016年7月26日のロサンゼルス・エンゼルス戦でが初出場であり、情報源によってはメジャーデビューが同日となっている場合がある。
  2. ^ https://www.milb.com/news/gcs-155689728
  3. ^ Royals sign Raul Mondesi’s 16-year-old son for $2 million”. Hardballtalk.nbcsports.com (2011年7月27日). 2016年9月26日閲覧。
  4. ^ Raul Mondesi Minor Leagues Statistics & History” (英語). Baseball Reference.com. 2018年2月27日閲覧。
  5. ^ Royals sign prospect Adalberto Mondesi” (英語). ESPN (2011年7月28日). 2016年9月26日閲覧。
  6. ^ http://www.kansascity.com/sports/mlb/kansas-city-royals/article27095278.html
  7. ^ Royals' World Series roster: Gore out, Mondesi in” (英語). FOX Sports (2015年10月25日). 2016年9月26日閲覧。
  8. ^ Royals' Raul A. Mondesi, 20, makes World Series history with debut” (英語). ESPN (2015年10月31日). 2016年9月26日閲覧。
  9. ^ 史上初!モンデシー・ジュニアがWシリーズでのメジャーデビュー”. スポーツニッポン (2015年10月31日). 2016年9月26日閲覧。
  10. ^ Bob Nightengale (2016年5月10日). “Bob Nightengale on Twitter” (英語). Twitter. 2016年9月26日閲覧。 “Raul Mondesi Jr of Royals tests positive for Clenbuterol; suspended 50 games. Reduced from 80G when proved substance was in cold medicine”
  11. ^ Name game: Mondesi opts to go by Adalberto”. MLB.com (2018年2月23日). 2020年5月20日閲覧。
  12. ^ Mondesi to IL with low-grade groin strain” (英語). MLB.com (2019年6月20日). 2020年5月20日閲覧。
  13. ^ Mondesi 'done' for season after injuring shoulder”. MLB.com (2019年9月22日). 2020年5月20日閲覧。
  14. ^ TUCKER D. FRANKLIN (2021年6月21日). “Adalberto Mondesi Heads Back to Injured List With Oblique Injury”. Sports Illustrated. 2023年4月16日閲覧。
  15. ^ Kansas City Royals' Adalberto Mondesi suffers torn ACL”. ESPN.bom (2022年4月29日). 2023年4月16日閲覧。
  16. ^ Ian Browne (2023年1月24日). “Red Sox land infielder Mondesi in trade with Royals”. MLB.com. 2023年4月16日閲覧。
  17. ^ Red Sox's Adalberto Mondesi: Placed on 60-day IL”. CBSSports (2023年3月30日). 2023年4月16日閲覧。
  18. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 3, 2023). November 8, 2023閲覧。
  19. ^ 「2015 - 2019 全30球団未来予想図 カンザスシティ・ロイヤルズ」『月刊スラッガー』2015年3・4月合併号 日本スポーツ企画出版社 30頁
  20. ^ 「2016プロスペクト・ランキングトップ100」『月刊スラッガー』2016年5・6月合併号 日本スポーツ企画出版社 70頁

関連項目

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外部リンク

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