アカモノ
アカモノ(赤物[4]、学名: Gaultheria adenothrix)はツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木。別名はイワハゼ(岩黄櫨)[5]。日本の北海道、本州(主に近畿以北の日本海側)、四国、九州の低山帯から亜高山帯に分布し、四国では別子銅山付近に分布する[5][4]。日当たりのよい草地や林縁に生え、群生していることが多い[5]。和名は赤い実から「アカモモ(赤桃)」とよばれ、これが訛って名付けられたといわれる[4]。
アカモノ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Gaultheria adenothrix (Miq.) Maxim. (1872)[1] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
アカモノ(赤物)、イワハゼ(岩黄櫨) |
特徴
編集常緑広葉樹の小低木[4]。高さは10 - 30センチメートル (cm) でよく分枝する[5][4]。葉は互生し、長さ1 - 3 cmの卵形から広卵形で、革質でつやがあり、葉縁には細かい鋸歯がある[5][4]。葉の裏面には剛毛がまばらに生える[4]。若い枝や花柄、萼には赤褐色の長い毛が生える[5][4]。
花期は5 - 7月[5]。上部の枝の葉腋から花柄を出して、その先にやや紅色を帯びた白い花をひとつ下向きにつける[4]。花は、長さ6 - 8ミリメートル (mm) の釣鐘形で[5]、花冠の先が浅く5つに裂け、軽く反り返る[4]。萼はあざやかな赤色をしている。
果期は8 - 10月[4]。花が終わると萼が成長し、果実を包み込み、直径6 mmの球形をした偽果となり赤色に熟す[5]。この偽果は食用になり[5]、甘みがありおいしい。
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アカモノ
三ノ峰、2002年6月 -
果実
食用
編集果実を食用にする。果実の皮を剥くと中は白く、生食すると甘酸っぱい味がする[4]。果実酒やジャムなどに加工することもできる[4]。
脚注
編集- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Gaultheria adenothrix (Miq.) Maxim. アカモノ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年6月25日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Gaultheria ovalifolia A.Gray subsp. adenothrix (Miq.) T.Shimizu アカモノ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年6月25日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Diplycosia adenothrix (Miq.) Nakai アカモノ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年6月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 高橋秀男監修 2003, p. 192.
- ^ a b c d e f g h i j 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 222.
参考文献
編集- 高橋秀男監修 田中つとむ・松原渓著『日本の山菜』学習研究社〈フィールドベスト図鑑13〉、2003年4月1日、192頁。ISBN 4-05-401881-5。
- 平野隆久監修 永岡書店編『樹木ガイドブック』永岡書店、1997年5月10日、222頁。ISBN 4-522-21557-6。