みんなのうた (サザンオールスターズの曲)

サザンオールスターズの24枚目シングル

みんなのうた」は、サザンオールスターズの楽曲。自身の24作目のシングルとして、タイシタレーベルから8cmCD7インチレコードカセットテープでちょうどデビュー10周年となる1988年6月25日に発売された。

「みんなのうた」
サザンオールスターズシングル
初出アルバム『すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61SONGS
B面 おいしいね 〜傑作物語
リリース
規格 8cmCD
7インチレコード
カセットテープ
12cmCD
デジタル・ダウンロード
ストリーミング
録音 1988年3月 - 5月
VICTOR STUDIO
ジャンル ロック
時間
レーベル タイシタレーベル
作詞・作曲 桑田佳祐
プロデュース サザンオールスターズ
小林武史
藤井丈司
今井邦彦
チャート最高順位
サザンオールスターズ シングル 年表
メロディ (Melody)
1985年) 
みんなのうた
(1988年)
女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)
1989年
すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61SONGS 収録曲
おいしいね 〜傑作物語
(15)
みんなのうた
(16)
ライブ映像
「みんなのうた」(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018) - YouTube
テンプレートを表示

1998年2月11日にも8cmCDとして、2005年6月25日には12cmCDで再発されている。また、2014年12月17日からはダウンロード配信、2019年12月20日からはストリーミング配信が開始されている[2][3]

背景・リリース

編集

1985年発売のアルバム『KAMAKURA』を最後に活動休止中であったサザンが再活動してからの初となるシングル。シングルでは「メロディ (Melody)」以来約3年ぶりとなる復帰作品である[4]。また、サザン自身元号が「昭和」の間にリリースされた最後のシングル曲でもある。

本作発売と同日にはこれまでのシングル23作品もリマスタリングを施されCD盤で再発されており、本作からはCDシングルも同時リリースされるようになった。

この作品の直後には、桑田佳祐のソロアルバム『Keisuke Kuwata』が発売されている[5]。このアルバムの製作に関わった小林武史は、桑田の信頼もあって、本作以降編曲やサポートミュージシャンとして長らく関わることとなる[5]

収録曲

編集
  • 収録時間:9:12
  1. みんなのうた (4:17)
    (作詞・作曲:桑田佳祐 / 編曲:サザンオールスターズ & 小林武史
    映画彼女が水着にきがえたら』挿入歌[注釈 1]アサヒ飲料三ツ矢サイダーCMソング[注釈 2]ユニクロ「LifeとWear/2024ブラトップ おでかけ」CMソング[注釈 3]
    歌詞が完成していない時点で桑田は、タイトルは「みんなのうた」に決めていたという[5]。発表された音源はポップなアレンジであるが、制作当初はエレファントカシマシTHE ROCK BANDのようなアレンジで、歌詞も「学校の先公が」などといった反抗的な内容だったと桑田が明かしている[7]
    ミュージック・ビデオは次作の「女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)」のビデオ・シングルに収録されており、映像中には疑似ライブも収録され、CD音源には収録されていない歓声なども挿入されている。
    テレビ朝日系列音楽番組ミュージックステーション』に初出演した際に「Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)」と共に披露した楽曲でもある[8]。披露時には同じ回に出演していた光GENJIチェッカーズがステージ上で共演する演出が放送された[9]
    ライブなどで披露される際は、観客が腕をワイパーのように振っている[10]。また、野外ステージで本楽曲が演奏される際は、桑田がホースを持ち観客に水を放水するのが恒例になっている[11]2010年代のライブ演奏からは「あの日から何度目の~」から始まるオーバーチュアが歌われており、歌詞の内容は会場や時期によってその都度変わっている[12][11][注釈 4]
    山下達郎はこの楽曲を気に入っている[7]
    さかなクンは『サワコの朝』(TBS系列)2012年5月5日放送分にて「記憶の中で今もきらめく曲」として本楽曲を挙げており、少年時代に母に水族館に連れて行ってもらう車中でよく聴いていた楽曲であったという[14]
  2. おいしいね 〜傑作物語 (4:55)
    (作詞・作曲:桑田佳祐 / 編曲:サザンオールスターズ & 小林武史)
    表題曲と対照的に音楽業界への批判が歌詞に綴られた楽曲[15]
    前述のとおり、ソロアルバム『Keisuke Kuwata』と『みんなのうた』の発売の時期が重なってしまい、ソロとサザンの作業を並行して行うことになってしまったことに対する桑田のストレスが生んだ曲と言われている。
    indigo la Endのドラマーの佐藤栄太郎がこの曲を気に入っており、「涙が出るぐらい好きな曲です」と語っている[15]

参加ミュージシャン

編集

収録アルバム

編集
曲名 作品名 備考
みんなのうた すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61SONGS 数量限定商品のため、現在は廃盤。
HAPPY!
海のYeah!!
おいしいね ~傑作物語 すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61SONGS 数量限定商品のため、現在は廃盤。
HAPPY!

ミュージック・ビデオ収録作品

編集
曲名 作品名 備考
みんなのうた 女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ) 現在は廃盤。
SPACE MOSA 〜SPACE MUSEUM OF SOUTHERN ART〜 一部のみ収録。現在は廃盤。
おいしいね ~傑作物語 未収録

ライブ映像作品

編集
曲名 作品名 備考
みんなのうた 歌う日本シリーズ 1992〜1993 LIVE at YOKOHAMA ARENA 29th Dec.1992
ホタル・カリフォルニア
平和の琉歌 〜Stadium Tour 1996 "ザ・ガールズ万座ビーチ" in 沖縄〜 DVD版のエクストラメニュー「Stadium Tour 1996 "ザ・ガールズ万座ビーチ"」に一部のみ収録。
1998 スーパーライブ in 渚園
SUMMER LIVE 2003「流石だスペシャルボックス」胸いっぱいの “LIVE in 沖縄” & 愛と情熱の “真夏ツアー完全版”
真夏の大感謝祭 LIVE
桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜 あいなめBOX 桑田佳祐ソロ名義の作品。特典映像DISC「サザンオールスターズ SPECIAL LIVE IN 建長寺」に収録。
SUPER SUMMER LIVE 2013 「灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!」 胸熱完全版
おいしい葡萄の旅ライブ –at DOME & 日本武道館-
LIVE TOUR 2019 “キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!” だと!? ふざけるな!! 完全生産限定盤のボーナスディスクに収録。ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018』での歌唱シーン。
茅ヶ崎ライブ2023
おいしいね ~傑作物語 おいしい葡萄の旅ライブ –at DOME & 日本武道館-

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ 1989年に使用。
  2. ^ 2018年に使用。
  3. ^ 2024年に使用[6]
  4. ^ もともとは2008年の『真夏の大感謝祭』で桑田がサザンを代表してファンへ30年間の感謝の思いを伝えたもので、その時は「夕方Hold On Me」の歌唱前に歌っている[12]。このオーバーチュアとして歌われている楽曲の正式なタイトルは不明だが、ファンの間では「約束」と呼ばれている[13]

出典

編集
  1. ^ Billboard Japan Hot 100 2013.7.8付 Billboard Japan 2020年12月19日閲覧
  2. ^ サザン、全266曲を世界111ヶ国で配信 オリコン 2014年12月17日配信, 2020年6月4日閲覧
  3. ^ サザン関連全972曲 サブスク一斉解禁 メンバーソロ曲も対象に オリコン 2019年12月20日配信, 2019年12月20日閲覧
  4. ^ 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p147
  5. ^ a b c 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p55-p57
  6. ^ サザンオールスターズ「みんなのうた」が流れるユニクロの「ブラトップ」新TVCMが公開スタート!”. サザンオールスターズ公式サイト (2024年3月22日). 2024年3月22日閲覧。
  7. ^ a b エレファントカシマシ 伝説の1988年渋谷公会堂ライヴが、最新技術によるレストア・リマスターで完全に蘇る! 証言①otonato 2020年12月5日閲覧
  8. ^ ミュージックステーション 1988年6月24日放送 出演アーティスト テレビ朝日 2019年9月13日閲覧
  9. ^ Mステ放送時間変更直前のトリを飾ったのは……。10月からの新しいMステはどうなるのか!?(2ページ) エキサイトニュース 2019年10月4日配信, 2022年7月27日閲覧。
  10. ^ 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p49
  11. ^ a b サザンオールスターズ - みんなのうた「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」 Youtube 2019年8月14日配信 2021年1月26日閲覧
  12. ^ a b デビュー40周年サザンオールスターズのプレミアライブにファン熱狂 「久しぶりで緊張する」 オリコンニュース 2018年7月2日配信 2021年1月26日閲覧
  13. ^ 感動の配信ライブ!サザンオールスターズ「みんなのうた」と特別な約束 Re:minder 2020年7月11日配信 2022年2月2日閲覧。
  14. ^ サワコの朝mbs 2023年11月16日閲覧
  15. ^ a b indigo la Endドラマー・佐藤栄太郎「サザンオールスターズ愛」を語る「一緒に“今”を生きているのがすごく嬉しくなる」TOKYO FM+ 2021年1月24日配信 2022年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。

関連項目

編集

外部リンク

編集