みつはしちかこ
みつはし ちかこ(女性、1941年1月30日 - )は、日本の漫画家。本名青木 千禾子[1]。代表作は『小さな恋のものがたり』『ハーイあっこです』など。
みつはし ちかこ | |
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本名 | 青木 千禾子[1] |
生誕 |
1941年1月30日(83歳) 茨城県石岡市 |
国籍 | 日本 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1962年 - |
ジャンル | 少女漫画、家庭漫画 |
代表作 |
『小さな恋のものがたり』 『ハーイあっこです』 『わたがしふうちゃん』 |
受賞 |
日本漫画家協会賞優秀賞(1977年) 手塚治虫文化賞特別賞 日本漫画家協会賞文部科学大臣賞(2015年) |
人物・経歴
編集茨城県石岡市生まれで、1歳の時から東京都中野区で育つ。1947年に中野区立鷺宮小学校に入学、1953年に中野区立第八中学校に入学。 1956年に東京都立武蔵丘高等学校に入学、美術部に所属したが、2年生の時に放送劇部に転部し、脚本の執筆などの活動を行った[2]。同部における活動は、サリーのモデルとなる男子生徒と出会うなど、後の『小さな恋のものがたり』の原点となる[2]。1959年に同校卒業[3]後、皆川正インダストリアルデザイナーに1960年2月より入所[4]。その後1961年4月よりヨーコーアニメーションに転職。同社倒産後は、日本アニメーションなどに勤務。
日本アニメーション在籍中に小学生の頃から抱いていた漫画家になる夢がふくらみ、作品を執筆し始める[2]。1959年12月に「イエスのカリタス修道女会」の新聞に「めいこちゃん」を連載後の1962年、代表作となる『小さな恋のものがたり』を『美しい十代』(学研)に連載開始。この間、学研を始めとした幾つかの雑誌に漫画を掲載。最初の単行本は幻余次郎との共著である『マンガ虎の巻』となった。その後1967年11月に『小さな恋のものがたり』の単行本を発売、1970年以降は毎年5月に新刊を刊行し、40集を超えるロングセラーとなっている(現在は不定期で2022年に最新46集を刊行)。1972年に日本テレビ系で実写ドラマ化(岡崎友紀主演)、1984年にはTBS系でアニメ化もされた他、1960年代後期から1970年代後期にかけて、幾つかの少女向け月刊雑誌に連載漫画や、エッセイを連載していた。
また、1980年から朝日新聞日曜版に連載された『ハーイあっこです』は『小さな恋のものがたり』と並ぶ代表作で、姑をモデルにした[5]明るく朗らかな主婦とその家族の日常を描いた作品として、20年以上にわたる長期連載となり、1984年にフジテレビ系で実写ドラマ化(三田寛子主演)、1988年から1992年にかけてテレビ朝日系でアニメ化もされた。同時期である1982年からは、雑誌「Cobalt」にエッセイを掲載、1990年代まで連載が続いている。 その後、1999年7月から2008年3月にかけて、スーパーマーケット「サミット」の折込チラシに『アララさん』を連載。後に講談社から単行本化されている。
1977年、『小さな恋のものがたり』で日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。2015年、手塚治虫文化賞特別賞、日本漫画家協会賞文部科学大臣賞を受賞。
2013年の時点では町田市の玉川学園に在住[6]。その縁で、2006年よりみつはしのイラストがラッピングされたコミュニティバス(玉ちゃんバス)が玉川学園地区内で運行されている。この他にも1998年には伊予銀行に描いたイラストの掲載、2008年には赤い羽根のボランティアコミック『アクションガイド』Vol.6に漫画を掲載が行われた。
作品リスト
編集漫画
編集- 小さな恋のものがたり(1〜46集、学研/のち文庫化)
- 無題(光文社の雑誌「マイホーム」にて1963年2月~3月に連載)[7]。
- リトル・タイラント(大和証券の冊子「ゴールド・プラン」にて1963年6月から同10月まで連載)
- つめたいつめたい少女の日記(「美しい十代」にて1964年掲載)
- アッコと先生(「美しい十代」にて1964~1965年連載)
- おしきり君(「平凡」にて1964年11月号で掲載)
- 気のいい彼(「女性明星」にて1965年11月号で掲載)
- アルプスのふしぎなランプ(「美しい十代」にて1967年掲載)
- 恋は大いそがし!(「女学生コースデラックス」にて1969年4月号にて掲載)
- となりのケン(秋元書房)
- となりのケン(1967年頃描き下ろし)[8]
- クミコの青春ノート(ジュニア文芸にて1970~1971年連載)
- YOUのコイビト(成瀬書房)
- バラ色のめぐ(小説女学生コースにて1968年ごろ連載)
- 一匹ブーチャン(中三時代にて1970~1971年連載)
- いじわるスカンポ(ファニーにて1969年連載)
- 2階のヨースケ(ジュニア文芸にて1971年連載)
- 片恋エレジー(女学生の友増刊号にて1970年掲載)
- YOUのコイビト(女学生の友にて1971~1972年連載)
- 片思いから出発!!(秋元書房)
- クミコの青春ノート
- ただいま思春期 (小説女学生コースにて1969年ごろ連載)[9]
- 涙のブンタッタ(女学生の友にて1969~1970年連載)
- 気になる小さな恋人クン(秋元書房)
- 赤いマントの恋人クン
- 結婚しちゃお…か(増刊微笑にて昭和47年11月20日号掲載)
- となりのケン
- わたしはみどり(秋元書房)[10]
- ただいま思春期
- 涙のブンタッタ
- 赤いマントの恋人クン
- 結婚しちゃお…か
- みどりの世界(ミュージックエコーにて1973年5月号~1974年4月号連載)
- カッコイイコをネラッチャオ(小説ジュニアにて1966年9月号に掲載)
- まっくろな涙(小説ジュニアにて1968年1月号に掲載)
- 初恋のヒト(小説ジュニアにて1969年9月号に掲載)
- いないないばーちゃん(朝日新聞 1979年1月1日号に掲載)
- 危険なベンチ(増刊ヤングレディ 漫画特集号 1979年9月18日号に掲載)
- 孤島ロマン劇場(月刊ギャグダにて1983年3月号に掲載)
- 草むらのちいちゃん(芳文社)[14]
- いのち短しいつでも花よ(「ビッグコミックオリジナル」にて1986年連載)
- ツキヨホシヨ物語(光文社)[15]
- ネコフンジャッタ!! [16]
- わたがしふうちゃん(全6巻、ポプラ社)[17]
- おはよう!!ちいちゃん(家の光にて1993年ごろ連載)
- アララさん(全2巻、講談社)
- 極楽とーさん(まんがタイムファミリーにて1996年連載)[18]
- ラコがいた時代(「まんがホーム」1992年11月号にて掲載)
- オーケイちゃん[19]
漫画関連本
編集- 詩画集 チッチとサリー(立風書房)
- チッチ愛の絵本(立風書房)
- 詩画集 続チッチとサリー(立風書房)
- 恋のおしゃべりノート(学研)
- 豪華記念保存版 小さな恋のものがたり(立風書房)
- チッチとサリー 四季(立風書房)
- チッチ恋占い(立風書房)
- 小さな恋のものがたり うちあけ話(立風書房)
- チッチとつくるお菓子のおくりもの(立風書房)
- 初恋の四季(学研)
- チッチのひみつ(学研)
- 片恋のときめき(学研)
- チッチのひとりごと(学研)
詩集・画集
編集- ある日のみみ(fair ladyにて1971年連載)
- ちいさな妹の部屋(fair ladyにて1969年連載)
- ミチルの窓からコンニチワ(6年の学習にて1974年連載)
- 詩画集 ポケットの星(立風書房)
- 花ものがたり(立風書房)
- 愛についてあなたと(立風書房)
- 愛のスケッチブック(立風書房)
- 小さなラブポエジー(成瀬書房)
- 野の花のように(講談社)
- 詩画集 愛のひとりごと(秋元書房)
- こんにちは!!愛(立風書房)
- 花と少女(講談社)
- ちいさな、ちいさな恋物語(大和書房)
- あした元気になあれ(中央法規)
- あなたの名を呼ぶだけで(立風書房)
- 涙のとなりに(立風書房)
- ときめきに呼ばれて(三心堂出版社)
- 恋の迷子になったら(JTBパブリッシング)
- あなたにめぐりあえてほんとうによかった(相田みつをと共著、ダイヤモンド社)
- 野の花あかり 俳句ノートより(深夜叢書社)
エッセイ
編集- あなたとミルクティーを(集英社文庫)
- じゃがいもの花が咲いたよ(立風書房)
- ふうちゃん窓をあけて(三笠書房)
- 親道こみち自然道(海田書房/のち角川書店より文庫化)
- ちかこの育児日記(立風書房)
- えんぴつコロリン(小学館/のち角川書店より文庫化)
- たんぽぽ日記(家の光協会/のち角川書店より文庫化)
- ちかこのほっとタイム(いんなぁとりっぷ社)
- 片恋がステキ!(立風書房)
- そのうちいつかは自分流(PHP研究所)
- ひとりぼっちの幸せ(イースト・プレス)
- ちいさなひとり暮らしのものがたり(興陽館)
- こんにちは!ひとり暮らし(興陽館)
イラスト
編集- タイガース・ブック「小さなちいさなぼくたちのおはなし」[20]
- 十代の悩みに答えて (著:山主敏子)
- どっちがどっち(著:大木圭)
- レモンエイジのふたり(著:藤本義一)
- ラジオの時間(とき)(著:こんのひとみ)
- マリコ シリーズ(著:高谷玲子)
- 静かに自習せよ
- 涙で顔を洗おう
- メリークリスマス シリーズ(著:ヒラリー・ナイト)
- クリスマスイブ物語
- クリスマスのくつ下物語
- クリスマスのかぞえ歌
- クリスマスのABC
- あなたにめぐりあえてほんとうによかった (絆シリーズ特別編) (著:相田みつを)
- かわいい夫(著:山崎ナオコーラ)
- おとこの目からなみだ おんなの目からうろこ(日立市) [21]
イラスト・カット絵
編集脚注
編集- ^ a b 宇佐美貴子「沈丁の初心貫く匂ひかな みつはしちかこが初句集」朝日新聞2011年12月28日[1]
- ^ a b c “みつはしちかこ 奇跡的に21歳から始まった『小さな恋のものがたり』。青春時代が過ぎても”青春の心”を失わない限り「片思い」は見つけられる”. 婦人公論 (2022年8月31日). 2024年11月20日閲覧。
- ^ 日本一賞 | 東京都立武蔵丘高等学校
- ^ 「初恋のりりあん」に記載のプロフィール
- ^ “漫画を描き続けて60年、みつはしちかこさん「気持ちはずっと17歳」今も続く『小さな恋のものがたり』連載のきっかけは“通りすがりのオジサン””. 週刊女性PRIME (2022年11月10日). 2024年11月20日閲覧。
- ^ 図書資料情報紹介サービス「まちだを知ろう!」町田市立図書館
- ^ 出光永、多田ヒロシとともに1ページに掲載
- ^ 初出は1967年の「ファニイ・シリーズ マンガ虎の巻」
- ^ 単行本化の際、連載一回目は収録されていない。
- ^ 後期の版では「結婚しちゃお…か」が「初恋のりりあん」に差し替えられている
- ^ 連載元は「女学生の友」昭和48年3月号~昭和50年8月号
- ^ 連載元は週刊女性自身 昭和48年~昭和50年3月号
- ^ 連載元は「Jotomo」昭和51年4月号~昭和52年12月号
- ^ 連載元はまんがタイムファミリー
- ^ 連載元は女性自身増刊 Comic VAL
- ^ 連載元は女性自身増刊 Comic VAL
- ^ 連載元は朝日小学生新聞 平成4年4月~平成6年3月
- ^ 連載開始時には、ペンネーム夕空光で連載
- ^ 連載元は女性自身増刊 Comic VAL
- ^ 1968年発行。渡辺音楽出版
- ^ みつはしちかこは選考委員長
- ^ a b 無記名となっている
参考文献
編集- 『じゃがいもの花が咲いたよ』(立風書房)みつはしちかこ
- 『小さな恋のものがたり うちあけ話』(立風書房)みつはしちかこ
- 『別冊 小さな恋のものがたり』(立風書房)みつはしちかこ
外部リンク
編集- 小さな恋のダイアリー - Ameba Blog (公式ブログ)
- マルポン良品 - 公式オンラインストア