PwC Japan有限責任監査法人

日本の東京都千代田区にある監査法人
あらた監査法人から転送)

PwC Japan有限責任監査法人(ピーダブリューシージャパンゆうげんせきにんかんさほうじん、英語: PricewaterhouseCoopers Japan LLC)は、日本の監査法人。海外の大手会計事務所を指す「big4」の一つ、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)のメンバーファーム。

PwC Japan有限責任監査法人
PricewaterhouseCoopers Japan LLC
PwC's brand logo
本部が入居する大手町パークビルディング
種類 有限責任監査法人
本社所在地 日本の旗 日本
100-0004
東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング
設立 2006年平成18年)6月1日
業種 サービス業
法人番号 8010005011876 ウィキデータを編集
事業内容 会計監査
コンサルティング ほか
代表者 井野貴章代表執行役
資本金 10億円(2024年6月期)
売上高 725億9600万円(2024年6月期)
営業利益 2億1400万円(2024年6月期)
経常利益 10億2000万円(2024年6月期)
純利益 10億2400万円(2024年6月期)
純資産 249億2700万円(2024年6月期)
総資産 515億5500万円(2024年6月期)
従業員数 社員・特定社員245名
公認会計士職員1,059名
公認会計士試験合格者等643名
その他1,638名
(2024年6月30日現在)[1]
決算期 6月30日
会計監査人 新創監査法人
関係する人物 木村浩一郎(元代表執行役、現PwC Japanグループ代表・PwC Japan合同会社代表執行役)
外部リンク 公式サイト
特記事項:決算情報は業務及び財産の状況に関する説明書類より。
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住友不動産汐留浜離宮ビル(2009-2017)

いわゆる「4大監査法人」の一つ。2016年(平成28年)7月1日、その中では最後に有限責任監査法人へ移行した。

概要

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世界最大級の会計事務所であるプライスウォーターハウスクーパース(PwC)は、日本において中央青山監査法人(後にみすず監査法人に改称)と提携していた。しかし、中央青山監査法人の一連の不祥事と、それによる行政処分や顧客離れを受け、PwCはそれらの受け皿として中央青山監査法人の一部を独立させてあらた監査法人を設立した。こうした経緯から、上場クライアント数や地方事務所の拠点数は準大手の太陽有限責任監査法人よりも小規模である。

また設立以来15年余りにわたって、国内のPwC系列監査法人は同じく中央青山監査法人から独立した準大手の京都監査法人と並列状態にあったが、2023年(令和5年)12月1日に両者は合併し国内の提携先が一本化された。

  • 東京事務所 - 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング
  • 名古屋事務所 - 名古屋市中村区名駅1-1-4 JRセントラルタワーズ
  • 大阪事務所 - 大阪市北区大深町4‐20 グランフロント大阪 タワーA
  • 福岡事務所 - 福岡市博多区博多駅中央街8-1 JRJP博多ビル
  • 京都事務所 - 京都市下京区四条通烏丸東入ル 京都三井ビル7F(旧京都監査法人本部)
  • 人員 - 3,585名(2024年6月30日現在)
  • クライアント数 - 監査業務1,490社・非監査業務1,161社(2024年6月30日現在)

大口クライアント

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有価証券報告書より、最近の監査報酬が1億円超のクライアントを列挙。

素材・エネルギー
フジクラトヨタ紡織
医療・化学
旭化成クラレ太陽ホールディングス
自動車・機械・部品・エレクトロニクス
トヨタ自動車ソニーグループシャープニデック京セラ沖電気工業アイシンルネサスエレクトロニクスジェイテクト日野自動車豊田自動織機東芝テックノーリツ鋼機豊田合成ダイフクユー・エム・シー・エレクトロニクスアルバック
生活・サービス
コナミHDH.U.グループHDエムスリー任天堂ゴルフダイジェスト・オンライン
情報・通信
KDDIトランスコスモスマクロミル
卸売・小売・外食
豊田通商兼松丸井グループゼンショーHD加賀電子トライアルHD
金融・保険
東京海上HDソニーフィナンシャルHD東京海上日動火災保険プレミアグループトヨタファイナンス商工組合中央金庫

経営成績の推移

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人員数・社員数には、特定社員を含み、公認会計士・公認会計士試験合格者・会計士補のいずれにも該当しない職員を含まない。

決算期 業務収入 うち監査報酬
(1項業務)
うち非監査報酬
(2項業務)
営業利益 純利益 人員数 うち
社員数
被監査会社数 うち
金商法監査
2014年6月期 276億500万円 149億8000万円 126億2400万円 29億1600万円 1256人 110人 833社 190社
2015年6月期 333億1000万円 166億8300万円 166億2600万円 39億3500万円 1299人 113人 931社
2016年6月期 370億3200万円 174億9900万円 195億3200万円 34億8200万円 54億4300万円 1367人 122人 930社
2017年6月期 423億2100万円 216億5300万円 206億6800万円 11億7600万円 5億7200万円 1475人 130人 1128社 188社
2018年6月期 456億2200万円 234億5500万円 221億6700万円 8800万円 1億1400万円 1577人 145人 1116社 192社
2019年6月期 487億3500万円 245億3300万円 242億200万円 28億6500万円 31億9000万円 1622人 149人 1203社 196社
2020年6月期 543億4300万円 261億400万円 282億3800万円 28億3800万円 24億6100万円 1675人 157人 1182社 193社
2021年6月期 548億5600万円 280億1300万円 268億4200万円 24億9900万円 18億5100万円 1638人 168人 1158社 196社
2022年6月期 564億5800万円 282億600万円 282億5200万円 17億8700万円 12億700万円 1667人 185人 1157社 193社
2023年6月期 609億8100万円 297億1500万円 312億6600万円 10億5800万円 23億900万円 1695人 190人 1182社 184社
2024年6月期 725億9600万円 361億8300万円 364億1300万円 2億1400万円 10億2400万円 2006人 245人 1490社 261社
  • 2023年12月1日に旧PwC京都監査法人を吸収合併。2024年6月期においては、旧京都分のクライアント報酬は7か月分が計上されている。

沿革

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  • 2005年(平成17年)7月 - 中央青山監査法人内に、旧青山系のクライアント及びパートナーを中心とする「監査五部」を開設。
  • 2006年(平成18年)6月1日 - 監査五部及び金融部が分離する形で「あらた監査法人」を設立[2]。東京事務所を住友不動産三田ツインビルに置く。
  • 2006年(平成18年)7月 - 業務開始。
  • 2007年(平成19年)7月 - 新丸の内ビルディングに東京事務所(丸の内オフィス)を設け、三田オフィスとの二本部体制に移行[3]
  • 2009年(平成21年)11月 - 東京事務所を現在の住友不動産汐留浜離宮ビルへ移転。PwC Japan内他社との同時移転により、PwCアドバイザリー・PwCコンサルティングとの統一拠点とする[4]
  • 2013年(平成25年)10月 - 福岡連絡事務所開設。
  • 2015年(平成27年)7月1日 - PwCあらた監査法人に名称変更[5]
  • 2016年(平成28年)7月1日 - 設立10周年とともに有限責任監査法人へと移行し、PwCあらた有限責任監査法人に名称変更[6]
  • 2016年(平成28年)10月3日 - 福岡連絡事務所を移転させ、福岡事務所を開設[7]
  • 2017年(平成29年)5月15日 - 大手町パークビルに大手町オフィスを開設、グループ会社含め汐留オフィスより順次移転[8]
  • 2023年(令和5年)
    • 6月1日 - PwC京都監査法人と2023年12月1日の統合に向けて協議を開始[9][10]
    • 10月16日 - PwC京都監査法人と合併契約を締結。
    • 12月1日 - PwC京都監査法人を吸収合併し、PwC Japan有限責任監査法人に改称[11]。旧京都の事務所はそれぞれ京都事務所・田町事務所となった。

歴代代表執行役

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氏名 期間 備考
1 高浦英夫 2006年6月 - 2009年4月 大阪市立大学商学部卒、中央青山監査法人出身
2 初川浩司 2009年5月 - 2012年5月 明治大学商学部卒
3 木村浩一郎 2012年6月 - 2020年7月 早稲田大学政治経済学部卒、PwC Japanグループ代表
4 井野貴章 2020年7月 - 現職 慶応義塾大学経済学部

関係会社

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子会社

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  • PwCビジネスアシュアランス合同会社
  • PwCサステナビリティ合同会社
  • PwC総合研究所合同会社

PwC Japanグループ

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  • PwCコンサルティング合同会社
  • PwCアドバイザリー合同会社
  • PwC税理士法人
  • PwC弁護士法人
  • PwC Japan合同会社

脚注

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  1. ^ 監査法人概要(PwCあらた有限責任監査法人)
  2. ^ 柴田英樹「監査法人の未来像 : 監査法人の研究」『人文社会論叢. 社会科学篇』第23号、弘前大学人文学部、2010年2月、67-99頁、CRID 1050001202538582400hdl:10129/3261ISSN 1345-0255 
  3. ^ 先進オフィス事例(三幸エステート)
  4. ^ PwC Japanの各法人、本社機能を汐留に移転・統合し連携を強化(あらた監査法人・アーカイブ)
  5. ^ あらた監査法人 法人名変更に関するお知らせ(PwCあらた監査法人)
  6. ^ PwCあらた、7月から有限責任監査法人へ移行(2016年2月18日、日本経済新聞)
  7. ^ PwCあらた、福岡事務所開設のお知らせ(PwCあらた有限責任監査法人)
  8. ^ PwC Japan、大手町に「働き方改革」を実現するオフィスを開設(PwC Japan)
  9. ^ PwCあらた有限責任監査法人、PwC京都監査法人と統合に向けた協議を開始』(プレスリリース)PwCあらた有限責任監査法人、2023年6月1日https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/potential-consolidation-aarata230601.html2023年7月5日閲覧 
  10. ^ PwC京都監査法人、PwCあらた有限責任監査法人と統合に向けた協議を開始』(プレスリリース)PwC京都監査法人、2023年6月1日https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/potential-consolidation-kyoto230601.html2023年7月5日閲覧 
  11. ^ PwCあらたとPwC京都、合併契約書を締結』(プレスリリース)PwCあらた有限責任監査法人、2023年10月16日https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/merger-agreement231016.html2023年10月31日閲覧 

関連項目

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外部リンク

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