ZiS-150
ZiS-150(ロシア語: ЗИС-150)は、ソビエト連邦のトラックで、ZiS(Automotive Factory No. 2 Zavod imeni Stalina)が製造を行った。1947年にZIS-5の組立ラインを置き換える形で誕生した。ZiS-150はGAZ-51と並び、生産台数の多さから1950年代のソビエトを代表するトラックと言える。
技術やデザインにおいては、先行したアメリカ製トラックの影響を強く受けていた。ZiS-150のキャビンは、International Harvester KR11のものに似ている。ZiS-150のトラック・トレーラーバージョンであるZiS-120Nは、1956-1957年に販売された。1957年にベースモデルであるZiS-150は、後継車種のZIL-164へと置き換えられた。ZIL-164のZiS-150からの相違点は、フロントグリルのデザインとバンパー程度であった。エンジン出力は、当時のソ連において現実に入手できるガソリンのオクタン価の低さと、経済性の面で強力エンジン搭載が躊躇されていた経緯から、相対的にアンダーパワーであった。
ZiS-150は、1954-1969年にかけてルーマニアのブラショヴにおいても生産され「Steagul Rosu(赤旗)SR-101」と命名されたほか、中国では第一汽車が「CA-10」として「解放」のペットネームで1956-1986年の長期にわたり生産した(このモデルは中国における初の量産型国産自動車となった)。また、少なくとも1台の試作型が、北朝鮮において「Chollima」の名前で生産されている。
生産年:1947-1957年 総生産台数:774,615台