xterm
X Window System用の基本端末模倣プログラム
xtermは、X Window Systemの標準的な端末エミュレータである。ユーザは一つのディスプレイの中に複数のxtermを表示し、同時に作業を行うことができる。それぞれのxtermは、xtermの中で動作するプロセスに対し、独立した入出力を提供する(通常、このプロセスとはUnixシェルである)。
A sample xterm, running the BASH shell, showing a list of /etc. | |
開発元 | Thomas Dickey |
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最新版 |
Patch #383
/ 2023年6月27日[1] |
リポジトリ | |
対応OS | X Window System |
種別 | 端末エミュレータ |
ライセンス | MIT/X Consortium License |
公式サイト | 公式サイト |
概要
編集xtermは、X Window Systemに先立って開発されていた。もともとxtermは、1984年夏、VAXStation 100 (VS100) のスタンドアロン・端末エミュレータとしてMark Vandevoordeによって開発された。ところが、スタンドアロンで動作するよりもXの一部となった方が便利であることがすぐにわかり、X向けに変更された。
現在、xtermから派生した多くの端末エミュレータが存在する。
xtermには、通常メニューバーが存在しない。ユーザは、Controlキーを押しながら左クリック、中クリック、右クリックをすることで3つの異なるメニューにアクセスすることができる。コンパイル時にツールバーを組み込むことも可能だが、これは前述のものと同じメニューを呼び出す。
機能
編集端末エミュレーション
編集初期のバージョンでは、VT102とTektronix 4014をエミュレートしていた[2]。後のバージョンでは、次のような、DECや他の端末のためのコントロールシークエンスが追加されている。
- VT220:パッチ24にて追加[3]。
- VT320:パッチ24にて追加[3]。
- VT420:DECSTRはパッチ34にて追加[4]。
- VT520:公式にはエミュレートされていないが、VT520の機能の一部は実装されている[5]。
プロトコル
編集端末コントロール機能は以下のものなどがサポートされている。
- ANSI X3.64
- Digital Equipment Corporation VTのファミリ
- VT52
- 初期のバージョンでは、VT102とTektronix
- VT220
- Tektronixのファミリ
- Tektronix 4014
加えて、商業的に用いられるターミナルマシンで使われるプロトコルのほかに、xtermは下のような若干のプロトコルを追加している。
脚注
編集- ^ Changelog
- ^ Thomas E. Dickey. “What is XTerm?”. 2018年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月4日閲覧。
- ^ a b “Patch #24 - 1996/8/11 - XFree86 3.1.2Ee”. 2001年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年2月25日閲覧。
- ^ “Patch #34 - 1997/1/5 - XFree86 3.2o”. 2001年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年2月25日閲覧。
- ^ “Why not emulate VT520?”. 2012年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年1月6日閲覧。
- ^ Patch #120 - 1999/10/28 - XFree86 3.9.16c
- ^ Patch #39 - 1997/5/24 - XFree86 3.2Xl
- ^ a b title=Patch #111 - 1999/7/10 - XFree86 3.9Pw
- ^ Patch #115 - 1999/9/18 - XFree86 3.9.16
関連項目
編集外部リンク
編集- xterm on Freshmeat