WOLF RPGエディター
『WOLF RPGエディター』(ウルフ RPGエディター)は、SmokingWOLFが開発したRPG制作ツール(ゲームエンジン)である。略称は『ウディタ』。フリーウェアとして公開されており、無償で利用できる。組み方次第ではアクションゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションロールプレイングゲームなども制作可能[1]。
作者 | SmokingWOLF |
---|---|
開発元 | SilverSecond |
初版 | 2008年3月13日 |
最新版 |
3.205
/ 2023年7月3日 |
プログラミング 言語 | Visual Studio 2022 |
使用エンジン | DXライブラリ |
対応OS | Windows |
プラットフォーム |
OS:Windows 11/10/8/7 CPU:1GHz メモリ:128MB ランタイム:DirectX 11/9.0 |
対応言語 | 日本語 (Unicode対応) |
サポート状況 | 開発中 |
種別 | RPG制作ツール |
ライセンス | フリーウェア |
公式サイト | WOLF RPGエディター 公式ページ |
作者 | SmokingWOLF |
---|---|
開発元 | SilverSecond |
初版 | 2022年11月22日 |
最新版 |
3.205
/ 2023年7月3日 |
プログラミング 言語 | Visual Studio 2022 |
使用エンジン | DXライブラリ |
対応OS | Windows |
プラットフォーム |
OS:Windows 11/10/8/7 CPU:1GHz メモリ:128MB ランタイム:DirectX 11/9.0 |
対応言語 | 日本語 (Unicode対応) |
サポート状況 | 開発中 |
種別 | RPG制作ツール |
ライセンス | シェアウェア |
公式サイト | WOLF RPGエディター3 プロ版 |
概要
編集オリジナルのRPGが制作できるツールである。サンプルデータが同梱しており、そのデータを利用したRPGはすぐに作り始めることができる。作成したゲームは配布することができる。
元々はシステム自作を前提として作られたツールであり、戦闘やメニュー画面などの基本システムを一から作成することができる。
SmokingWOLFの個人製作のため対応プラットフォームはWindowsのみであるが、他者がウディタ製ゲームの移植を名乗り出た際には許諾をしている。ウディタの基本プログラムをUnityのネイティブプラグインにして移植する方法をエスカドラが実現化させ、2020年に『片道勇者プラス』をNintendo Switch向けに配信開始した(パブリッシャーはPLAYISM)[2]。2023年にはPlayStation 4にも展開させ、PS4版『ドラゴノーカ』が配信された[3]。
経緯
編集2007年8月28日に機能テスト用Ver0.70が公開され、2008年3月13日に正式版Ver1.00が公開された。公開後は、機能追加やバグ修正といったバージョンアップが随時行われている。
2009年からはSmokingWOLFによってWOLF RPGエディターコンテスト、通称ウディコンが年一回開催されている。
また、大幅にシステムが更新されたVer2.00正式版が2011年10月27日に公開された。
2011年11月16日にはガイドブック「WOLF RPGエディターではじめるゲーム制作」が発売された[4]。
2013年8月9日にはVer2.10正式版が公開された。新たにダウンロード機能が追加され、動作指定のコマンドの追加、変数やデータベース等のデータ取得方法の追加のほか、Ver2.00系列における動作改善や不具合の修正がされた。また、描画関係の仕様の変更に伴い、最新バージョンと前バージョンの2.02aの2種類の挙動が選択できるようになった(標準で最新バージョンの挙動となっている)。
2017年3月22日にはVer2.20正式版が公開された。HD画面に対応[5]し、これまでの4:3に加えて16:9のアスペクト比、最大で1280x960や1280x720の画面解像度を選択可能になった。またゲーム画面サイズとタイルサイズを個別に指定可能になり、多数の不具合改善ならびに機能追加もなされた。2018年6月1日公開のVer2.22でDirectX 11に対応し、処理速度と安定性が向上した。2021年4月16日公開のVer2.26で動画再生に対応した。2022年1月9日公開のVer2.28で48x48のタイルセットに対応し、操作性も向上した。2022年4月2日公開のVer2.291でアナログスティックに対応した。
2022年11月22日にVer3.00が公開された。アルゴリズムの改善や開発環境のVisual Studio 2003から2022への更新により大幅な高速化を実現、Unicode化に伴い多言語対応が容易になった他、多くの機能追加やバグ修正を実現している。また従来非公開の機能を追加する有料のプロ版も同時に公開された。
更新履歴
バージョン | 公開日 | 最大画面解像度 | ダウンロード機能 | HD対応 | Unicode対応 |
---|---|---|---|---|---|
1.00 | 2008年3月13日 | 640x480 | × | × | × |
2.00 | 2011年10月27日 | 800x600 | × | × | × |
2.10 | 2013年8月9日 | 800x600 | ○ | × | × |
2.20 | 2017年3月22日 | 1280x960, 1280x720 | ○ | ○ | × |
3.00 | 2022年11月22日 | 1280x960, 1280x720, 1920x1440(プロ版) | ○ | ○ | ○ |
特徴
編集- 見下ろし型2DRPG作成に必要なシステムがサンプルデータとして搭載されている。
- 開発環境及びゲームはインストールが不要である。圧縮されたデータを解凍することで使用できる。
- グラフィック合成器が同梱されており、キャラチップを作成できる。
- 作成したゲームは有料無料問わず自由に配布できる。
- 作成したゲームの中身は暗号化できる。Ver3.00で公開のプロ版はより強固な暗号化処理も可能。
- 音楽のファイル形式はMIDI・MP3・WAV・OGGが利用できる。
- 画像のファイル形式はBMP・PNG・JPEGが利用できる。
- 動画のファイル形式はAVI・MPG・OGV・MP4が利用できる。
- 解像度は640x480か320x240のほか、Ver2.00から800x600にも対応[6]。Ver2.20から1280x720や1280x960などにも対応。プロ版は100x100から1920x1440までの可変解像度に対応。
- アスペクト比は4:3サイズと16:9サイズから選択可能。
- キャラクターは8方向移動か4方向移動のいずれかが選択できる。
- マウスやゲームパッドの操作に対応している。
- フォントは最大4種類が設定できる。
- AquesTalkを使用して合成音声が再生できるが、音声合成のDLLのライセンスが有料化したため、バージョン2.00からDLLの同梱は中止した[6]。以前に同梱されていたDLLを用いて動作はするが、今後はサポートされない。
- ハードウェアアクセラレーションに対応し、CPUに負荷をかけない高速描画が可能。
- 日本語版の他に有志翻訳による英語版などの外国語版が一部存在する。
サンプルゲーム
編集主人公ウルファールがWOLF RPGエディターを手に入れるために冒険するRPGである。街の人は機能の紹介をしてくれる。条件を満たすとエディと夕一が仲間に加わる。
なお、2007年ごろの機能テスト用ベータ版(verver0.xx時)ではサンプルゲームが完成版(ver1.00以降)とは異なっており(ベータ版当時のサンプルゲームは現在では非公開)、同作者のシルフェイド見聞録のキャラクターを用いた(しかしストーリーが見聞録とは異なる)マップ移動型RPG化した別作品が2007年ごろのベータ当時はサンプルゲームになっていた。
受賞歴
編集脚注
編集- ^ WOLF RPGエディター どんなゲームが作れるの? WOLF RPGエディター 2017年10月29日
- ^ “「家庭用ゲーム機へ移植不可能」とされた『片道勇者』がNintendo Switchデビュー。難しすぎる移植はいかにして実現されたのか?”. AUTOMATON (2020年6月18日). 2023年4月19日閲覧。
- ^ “PS4版『ドラゴノーカ』が本日(4/28)より発売。竜の背中で農業や畜産、釣りなどが自由に楽しめるスローライフシミュレーション”. ファミ通.com (2023年4月28日). 2023年10月26日閲覧。
- ^ シルフェイド開発日誌 ウディタ本、刊行!
- ^ 「WOLF RPGエディター」でワイド・HD画面のゲームを制作可能に。新バージョンv2.20が正式公開 窓の杜 2017年3月23日
- ^ a b WOLF RPGエディター 更新履歴