SPRINT (小型科学衛星)
SPRINT シリーズとは、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の一連の小型科学衛星、およびそれらに共通して使用される衛星バスを指す[1]。シリーズ一号機となる惑星分光観測衛星 SPRINT-A(愛称: ひさき)は2013年9月14日に打ち上げられた[2]。小型科学衛星2号機 SPRINT-B をERG計画の一環として2016年12月20日に打ち上げられたジオスペース探査衛星(愛称: あらせ)[3]とする資料も散見されるが、こちらの衛星に関しては計画名のERG(エルグ)により呼称される場合の方が多い[4][5]。
衛星バス
編集SPRINT シリーズの計画目標として、迅速な小型科学衛星の開発・打ち上げのため「セミオーダメイド型バス」を確立することが掲げられ[1]、JAXAとNECが協力して小型科学衛星標準バス(SPRINTバス)が開発された[4]。特徴としては、衛星のデータインターフェースとして欧州宇宙機関が管理する国際規格であるSpaceWireを採用したことにより、設計がモジュール化されたことが挙げられている[4]。様々な科学ミッションに柔軟に対応するためいくつかのオプションが設定されており[1]、たとえばあらせには低軌道において重いミッション機器を運用するためのオプションBが使用されている[1][6]。
脚注
編集- ^ a b c d 『(小型科学衛星)シリーズの計画概要』(プレスリリース)2010年7月21日 。2016年12月22日閲覧。
- ^ 『イプシロンロケット試験機による惑星分光観測衛星(SPRINT-A)の打上げ結果について』(プレスリリース)JAXA、2013年9月14日 。
- ^ “小型科学衛星2号機Sprint-B(ERG)/電子計測機器(MEP-e、HEP-e)の開発”. 2016年12月22日閲覧。
- ^ a b c 福田盛介 (2013年12月). “第9回:衛星アーキテクチャの話”. ISASコラム No.393. 2016年12月22日閲覧。
- ^ 『ジオスペース探査衛星(ERG)の太陽電池パドル展開及び衛星の愛称について』(プレスリリース)JAXA、2016年12月20日 。2016年12月22日閲覧。
- ^ “ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG衛星)”. 2016年12月22日閲覧。