スミス&ウェッソン モデル3 (Smith & Wesson Model 3)は1870年から1915年にかけてスミス&ウェッソンで製造された中折式回転式拳銃である。

S&W No. 3
種類 回転式拳銃
原開発国 アメリカ合衆国
運用史
配備期間 1870–1915
開発史
開発者 スミス&ウェッソン社
製造業者 Smith & Wesson
製造期間 1868–1898
諸元
重量 1.3キログラム (2.9 lb)
全長 305ミリメートル (12.0 in)
銃身 165ミリメートル (6.5 in)

口径 .44 Russian, .44 S&W American, .38 S&W, .44 Henry, .44-40 Winchester, .45 Schofield, .32 S&W
作動方式 Single-action
初速 244メートル毎秒 (800 ft/s)[1]
装填方式 6発
テンプレートを表示

設計

編集

中折式であり、トップブレイクを行うとエジェクターロッドが自動で上昇し薬莢が排出される機構を備えている。トリガーメカニズムはシングルアクションである。

ロシアンモデル

編集
 
ジョージ・アームストロング・カスターとロシアのセルゲイ・アレクサンドロヴィチによる1872年のバッファロー狩り後の様子。 セルゲイ・アレクサンドロヴィチはホルスターにS&W M3を入れている。
 
ブレイクアクションが作動したS&W M3、薬莢を排出するエジェクターロッドが自動で上昇している。
 
ロシアンモデルのS&W M3

スミス&ウェッソンロシア帝国からの大量発注によってM3を製造した。最初のものは 1st モデル ロシアンで改良が行われ、2st モデル ロシアンと3st モデル ロシアンが誕生した。[2]口径は.44 Russianで後に.44スペシャル弾の元となった。

スコフィールド

編集

アメリカ陸軍は 1870 年に .44 S&W American キャリバー モデル 3 リボルバーを採用した、これが米国軍で最初の標準装備の金属薬莢式リボルバーとなった。

1875年、米国兵器委員会は、ジョージ・W・スコフィールド少佐の設計改良を取り入れたモデル3リボルバー(いわゆる「スコフィールド・リボルバー」)を軍が装備する契約をスミス&ウェッソンに与え。スミス&ウェッソンは.45コルト弾より短い.45 Schofieldを開発した。

アメリカ陸軍.45 Schofieldを標準弾薬として採用したが、スコフィールド・リボルバーはシリンダーが短いため、既に多くの在庫があった.45コルト弾を装填することが出来ないことが判明し、その後、アメリカ陸軍はスコフィールド・リボルバーの使用を取りやめ、1874年に採用した.45 Schofield.45コルト弾の両方を装填することが出来るコルト・シングル・アクション・アーミーに置き換えられた。

設計改良を行ったジョージ・W・スコフィールド少佐は、精神疾患、ストレス、孤立に苦しみ、1882年12月17日にスコフィールド・リボルバーで自殺した。[3]

脚注

編集
  1. ^ McNab, Chris (2009). Firearms. Bath, UK: Parragon. p. 62. ISBN 978-1-4075-1607-3 
  2. ^ Supica, Jim; Nahas, Richard (3 January 2007). Standard Catalog of Smith & Wesson. Iola, Wisconsin: F+W Media. pp. 88–103. ISBN 978-0-89689-293-4 
  3. ^ Springfield Armory Museum - Collection Record”. ww2.rediscov.com. 2024年1月31日閲覧。

関連項目

編集