Relation (globeのアルバム)
『Relation』(リレーション)は、globeの4枚目のフルアルバム。
『Relation』 | ||||
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globe の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
tetsuya komuro sequence 1103st, 1105st(Tokyo) RECORD PLANT(L.A.) SONY MUSIC STUDIOS IMAGE RECORDING(L.A.) THE HIT FACTORY(N.Y.) Bernie Grundman Mastering(Hollywood、マスタリング) | |||
ジャンル |
J-POP ブリティッシュビート プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | avex globe | |||
プロデュース | globe | |||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
ポップ・アルバム・オブ・ザ・イヤー(邦楽) | ||||
globe アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN 4988064700042(1998年) EAN 4542114506970(2012年) | ||||
『Relation』収録のシングル | ||||
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概要
編集前作『Love again』から8か月弱で発売され、「BRAND NEW globe 4 SINGLES」を収録したアルバム。
音楽性
編集小室哲哉は1985年にリンゼイ・ケンプが出演した「夏の夜の夢」に衝撃を受けて、「あの世界観を作れないだろうか」と思った所から始まった[1]。
音作りのテーマは1970年代のプログレッシブ・ロック、ブリティッシュビートを参考にし[2]、残響効果が少なめの乾いた音色を中心にまとめて、効果音も非現実的な響きの音を選び、「お買い得仕様ではない、聴いてくれる人がいるだけ作った側が救われる」という程ギリギリまで実験的な志向を貫いた[3]。
本作はglobeプロデュースの作品となっており、KEIKOが初めて作詞に挑戦した。音源が出来上がってから作詞を行う(依頼する)小室の作品としては珍しく、KEIKOの担当した歌詞が上がってから音源制作を行った[4]。また、KEIKO・マーク・パンサーが単独で作詞を担当した楽曲では歌入れが終わった後も、小室抜きで意見を出し合う等ボーカルディレクションに近い作業も行った[2]。
アートワーク
編集ジャケットはバラの花びらにモザイクがかかったもので、歌詞カードを開いていくとその部分が拡大されていく。裏ジャケットにはモザイクはない。小室は加工する前の写真を見てインスピレーションを受け、「庭園のバラは『集団』とひとくくりにされているけど、1本1本がコミュニケーションをとっている訳ではない。それが『関わりたくないけど関わらずにはいられない』『全く必要じゃないと思ったら必要だった』という人間関係に似ていて、その背中合わせの関係を描きたかった」と話している[3]。
プロモーション
編集リードシングル4枚分のミュージック・ビデオが撮影された[5]。
4本は発売順に時系列順でつながっている。3本目までは「wanna Be A Dreammaker」ではKEIKO→「Sa Yo Na Ra」ではマーク→「sweet heart」では小室と主役が異なっていて、4本目の「Perfume of love」でメンバー3人が均等に出番のある構成になっている[5]。
撮影場所はスーパーマーケット等「人々の生活に身近な場所」を中心に選んだ[5]。
収録曲
編集全作曲・編曲: 小室哲哉。 | |||
# | タイトル | 作詞 | 時間 |
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1. | 「letting out a deep breath」 | MARC | |
2. | 「across the street, cross the waters」 | MARC | |
3. | 「wanna Be A Dreammaker - album version -」 | MARC・小室哲哉 | |
4. | 「creamy day」 | MARC | |
5. | 「Sa Yo Na Ra - album version -」 | 小室哲哉・MARC | |
6. | 「sweet heart」 | 小室哲哉・MARC | |
7. | 「like a snowy kiss」 | KEIKO | |
8. | 「calls from the public」 | MARC | |
9. | 「Relation」 | ‐ | |
10. | 「Perfume of love」 | 小室哲哉・MARC | |
11. | 「illusion」 | KEIKO | |
合計時間: |
楽曲解説
編集- letting out a deep breath
- 「コンサートやミュージカルのオープニング」「1970年代のプログレッシブ・ロック」の要素を入れた[3]。
- across the street, cross the waters
- イントロと途中のテンポアップに際しKEIKOは「『現実と夢』の様に対照的」と感じ、「自分の感情の『表と裏』」を表現することに拘った[3]。
- wanna Be A Dreammaker - album version -
- creamy day
- 「アコースティックな構成の中に、1970年代のブリティッシュビートとプログレッシブ・ロックの要素を足す」というテーマの下、マークが1989年にロンドンへ留学した際、好きになった構成を押し出した[3]。
- Sa Yo Na Ra - album version -
- 14thシングル。NESCAFE「ウェイクアップモーメント・ブレイクタイムモーメント」CMソング。
- sweet heart - Full Length Version -
- like a snowy kiss
- 楽曲タイトルは小室が付けた[1]。
- 「FACES PLACES」制作時から「もっと色々表現したい」と欲を出したKEIKOから沢山の歌詞の習作を見て、当時はすぐに使える状態ではなかったのではっきり「ダメ」と言っていたが、この曲では歌詞を書くルールを踏まえた上できちんとまとまっていたので収録を決めた[3]。
- calls from the public
- マークがリードボーカルを務めた。KEIKOとデュエットしているが、「協力し合う」というよりは「それぞれの持っている力量やスキルを出し切る」様に指示した[3]。
- Relation
- Perfume of love
- illusion
クレジット
編集レコーディングメンバー
編集- 小室哲哉 : Performed
- DJ DRAGON : DJ
曲毎(以上のメンバー以外にクレジットがない場合は省略)
- letting out a deep breath
- across the street, cross the waters
- 松尾和博 : Guitars
- 木村建 : Guitars
- Brad Cummings : Bass
- Josh Freese : Drums
- 佐野健二 : Vocal Direction
- wanna Be A Dreammaker - album version -
- 小室哲哉 : Guitars
- creamy day
- 松尾和博 : Guitars
- 木村建 : Bass
- Sa Yo Na Ra - album version -
- 松尾和博 : Guitars
- 阿部薫 : Drums
- sweet heart - Full Length Version -
- 松尾和博 : Guitars
- like a snowy kiss
- 松尾和博 : Guitars
- calls from the public
- 松尾和博 : Guitars, Vocal Direction
- 木村建 : Guitars
- Brad Cummings : Bass
- Josh Freese : Drums
- Perfume of love
- 松尾和博 : Guitars
- 阿部薫 : Drums
- illusion
- 松尾和博 : Guitars
- 木村建 : Guitars
- Josh Freese : Drums
スタッフ
編集- Mixed : Eddie Delena
- Mastered : Chirs Bellman
- Recorded : 若公俊広, Steve Durkee, Jan Fairchild, Yen Gonzalez, 松谷秀次, Terri Wong
- Synthesizer Programming : 村上章久, 岩佐俊秀
- Production supervised : Rojam, Inc.
- Executive Produced : 松浦勝人
- General Produced : 林真司, 大下勝朗
- A&R : 柳和実
- Public relations : 下川大介, いしだしげこ
- Executive PR : 遠藤正則
- Art direction, Designed : Tycoon Graphics
リリース履歴
編集No. | 日付 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
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1 | 1998年12月9日 | avex globe | CD | AVCG-70004 | 1位 | |
2 | 2012年3月21日 | avex infinity | CD | AQCD-50697 | 「マスターピース・シリーズ」。期間限定生産廉価盤、紙ジャケット仕様[6] |
- 上記の他に、2016年12月21日に96kHz/24bitのハイレゾリューションオーディオとして鈴木浩二の手によりリマスタリングされ、配信リリースされた[7]。
脚注
編集- ^ a b c d ぴあ刊「小室哲哉ぴあ globe編」pp.82-83より
- ^ a b 日経BP刊『日経エンタテインメント!』1999年1月号より。
- ^ a b c d e f g h i j k ソニー・マガジンズ刊『WHAT's IN?』1999年1月号「globe ためいきの華が咲きみだれる世紀末に」91P-93Pより。
- ^ 学研ホールディングス刊「CD HITS!」1999年1月号より。
- ^ a b c 角川書店刊「CDでーた」1998年10月20日号「globe 今伝えること 形にすること」p.108より。
- ^ エイベックス初となる復刻版シリーズ“マスターピース・シリーズ”が発売! - CDジャーナルより。
- ^ globe 20周年イヤーを記念したハイレゾリリース&期間限定フラッシュプライス! e-onkyo music NEWS 2016年12月22日閲覧