PowerDirector
PowerDirector(パワーディレクター) は、サイバーリンクが開発・販売するWindows用動画編集及びオーサリングソフトウェア。
開発元 | サイバーリンク |
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初版 | 2001年8月30日 |
最新版 |
2025
/ 2024年9月19日 |
対応OS | Microsoft Windows |
種別 | 動画編集ソフトウェア・オーサリングツール |
ライセンス | プロプライエタリソフトウェア |
公式サイト | 公式ウェブサイト |
エフェクト、トランジション、パーティクル、字幕などの効果のほか、ディスク作成、動画ファイル出力、YouTubeやニコニコ動画へのアップロードなどを搭載している。サイバーリンク社独自のSVRTレンダリングにより再レンダリングを回避する技術が搭載されており高速で動画の書き出しが可能である。
オンラインコミュニティサイトDirectorZoneやFreeSoundなどからビデオ編集素材を無料ダウンロードしてビデオ編集が行えることなどが特徴として挙げられる。
主な機能
編集- 編集ツール
- 動画の内容を分析、補正箇所を検知するコンテンツアウェア編集。
- 最大100本のトラック。
- 動画の切り取りや回転。
- オブジェクトを画面上で動作させるパーティクルエフェクト。
- 手書きの文字や画像を、描画した通りに表示。
- 低速度シャッタースピードで連続撮影した画像をコマ送りで再生するタイムラプス動画の作成。
- クロマキー映像に各種エフェクトを加える編集。
- 3D編集
- 2D動画を3D動画に変換して出力。
- 3D立体視の状態で編集やプレビューを実行。
- 3D対応のエフェクト。
- 3D動画形式として、MVC (M2T)、サイドバイサイド、トップ&アンダー、デュアルストリームAVIに対応。
- 3D画像形式として、MPO、JPSに対応。
- ブルーレイ3D、3D AVCHD、3D DVDとして書き出し3D対応テレビで視聴。
- YouTube 3Dに動画をアップロード。
- 画質補正
- 標準サイズの動画をフルHDサイズにアップスケールした際に発生するブロックノイズを低減し、シャープな画像へと補正。
- 動画中の手ブレを検知して、手ブレを抑えた映像へと補正。
- 暗がりなどで撮影された動画や画像の彩度と輝度を最適な画質へと補正。
- 動画のノイズを自動で検知および削除を行い、自然な画質へと補正。
- 音声編集
- 音楽ファイルのビートを自動検出してエフェクト編集。
- 音声ボリュームが不安定な動画については、音声ボリュームのみを細かく調節。
- オーディオ波形編集ソフトを使用して音楽ファイルを細かく編集。
- VST プラグインに対応。
- ソーシャルメディア対応
- YouTube、ニコニコ動画、Facebook、Vimeoへ動画をアップロード。
- DirectorZoneから無料エフェクトをダウンロード。
- DirectorZoneにてビデオ編集のタイムラインを共有。
- SmartSoundからBGM音声をダウンロード。
- NewBlueのプラグインに対応。
バージョン履歴
編集- PowerDirector
- 2001年8月30日発売[1][2]
- 独自エンコードアルゴリズム「SVRT」を搭載し、ビデオのレンダリング時間が速いことが特徴である。
- 2001年11月7日、Ver.1.10.1101へのアップデートをリリース[3]。4GB以上のキャプチャに対応した。
- PowerDirector 2.5
- 2002年9月13日発売[6]。スタンダードとProのラインナップ。
- 2003年6月6日、Proに特別アップデートディスクを追加した「PowerDirector2.5 DivX/Dolby Digital SUPERPACK」を発売[7]。
- PowerDirector 3
- 2003年12月5日発売[8]。
- Windows 98/Meをサポートする最後のバージョンとなる。
- 独自エンコードアルゴリズム「SVRT」がバージョン2へバージョンアップされた。
- 2004年4月30日、PowerDirector 3をベースにルビーデジタルデコード機能などが削除された廉価版「PowerDirector Personal」がソースネクストから発売[9]。
- PowerDirector 4
- 2005年3月25日発売[10]。
- 2005年6月24日、素材集をセットにした「PowerDirector 4 素材満タン ~Memories of Wedding and Family Events~」を発売[11]。
- PowerDirector 5
- 2005年12月15日発売[12]。
- HD動画の編集に対応、MPEG-2, MPEG-4, WMVの出力をサポート。
- 2006年2月17日、H.264へのエンコード機能を搭載した「PowerDirector 5 NEO」発売[13]。
- 2006年3月24日、ソースネクストが廉価版「PowerDirector 5 Standard」を発売[14]。
- 2006年9月22日、最上位バージョンとしてYouTube対応の「PowerDirector 5 Premium」発売[15]。
- PowerDirector 7
- 2008年5月8日発売[18]。
- 「Deluxe」「Ultra」の2つのラインナップ。UltraはBlu-ray Discのオーサリングに対応。
- DirectorZone、Flickr、Freesoundとのオンライン連携開始。
- 2008年11月12日、NVIDIAの「CUDA」テクノロジー対応とする無償アップデータの配布を開始
- PowerDirector 8
- 2009年8月7日発売[19]。
- 「Deluxe」「Ultra」の2つのラインナップ。
- 標準画質の動画をHD画質の動画にアップスケールする機能。
- PowerDirector 9
- 2010年11月18日発売[20]。
- 「Deluxe」「Ultra 64」の2つのラインナップ。
- 64bitネイティブ対応
- 最大トラック数が100トラックに増加。
- BDXLへの出力。
- VSTプラグインのサポート。
- PowerDirector 10
- 2011年10月11日発売[21]。
- 「Deluxe」「Ultra」の2つのラインナップ。
- 3D動画の編集に対応。
- ニコニコ動画への動画アップロードに正式対応。
- 動画処理エンジンTrueVelocity 2による更なる処理速度の向上。
- 動画処理プログラムにOpenCLを採用。
- PowerDirector 11
- 2012年9月19日発売[22]。
- 「Deluxe」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。Ultimate SuiteはUltimateに動画の色彩調整ソフト「Color Director」やオーディオ編集ソフト「AudioDirector」も加えた最上位版「Ultimate Suite」を追加したもの。
- ビデオ自動分析による、編集箇所のハイライトまたは自動編集(コンテンツアウェア編集)。
- 新画面デザイン(プレビューウインドウ切離し、デザインスタジオでの各種エフェクト編集)
- マルチGPGPU対応。動画処理エンジンTrueVelocity 3を採用。
- 4K解像度(2160p、4096×2160)ビデオ、AVCHD 3D/Progressive (ver2.0)対応。
- PowerDirector 12
- 2013年9月6日発売[23]。
- 「Deluxe」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- Windows XPがサポートされた最後のバージョン。
- マルチカムデザイナー(最大4カメラを同期、切り替える)
- テーマデザイナー
- モーションブラ―(動くPiPオブジェクトとテキストにぼかし効果)
- 新規エフェクト追加
- 自動クロスフェード(重なるビデオクリップにクロスフェードを設定可能)
- PowerPointファイルの取り込み
- PowerDirector 13
- 2014年9月17日発売[24]。
- 「Standard」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- 最新フォーマットに対応したほか、各種デザイナー画面による効果の細かい編集、付属するエフェクト・プラグインの追加などの新機能が盛り込まれた。
- マルチカムデザイナー(複数台のカメラを同期。同期できる画面が仕様上では最大100画面となった)
- トランジションデザイナー(画面の切り替えエフェクトを調整)
- タイトルデザイナー(文字の表示をカスタマイズ)
- TrueTheater Stabilizer(手ブレ補正機能)が垂直方向、水平方向のほか、回転する揺れにも対応可能
- H.265規格の動画に新対応。
- PowerDirector 14
- 2015年9月15日発売[25]。
- 「Standard」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- アクションカメラセンター(ブレのある映像の安定化)
- モーショントラッキング(複数の人または物体に追随する)
- エクスプレスプロジェクト
- スクリーンレコーディング
- オブジェクトやタイトルなどの非線形キーフーム設定
- 2K/4K動画,HEVC規格,FLAC形式,120/240p HFR形式に新対応
- PowerDirector 15
- 2016年9月13日発売[26]。
- 「Standard」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- 360度映像やスマホの縦動画に対応した。
- PowerDirector 16
- 2017年9月19日発売[27]。
- 「Standard」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- 主な特徴は、インテリジェントカラーコレクション、LUTsを用いたエクスプレスカラーグレーディング、ビデオコラージュデザイナー、シームレスな360度タイトル、360度ビデオの安定化。
- PowerDirector 17
- 2018年9月26日発売[28]
- 「Standard」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- PowerDirector 18
- 2019年9月25日発売[29]。
- 「Standard」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- PowerDirector 19
- 2020年9月17日発売[30]。
- 「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の3つのラインナップ。
- PowerDirector 20
- 2021年9月16日発売[31]。
- 「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の3つのラインナップ。
- PowerDirector 21
- 2022年9月15日発売[32]。
- 「Standard」「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の4つのラインナップ。
- PowerDirector 2024
- 2023年9月15日発売[33]。
- 「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の3つのラインナップ。
- PowerDirector 2025
- 2024年9月19日発売[34]。
- 「Ultra」「Ultimate」「Ultimate Suite」の3つのラインナップ。
PowerDirector EXPERT
編集サイバーリンクが開発し、ソースネクストが販売するPowerDirectorの廉価版。
- PowerDirector EXPERT
- 2005年6月10日発売[35]。
- 「PowerDirector Personal」の上位モデルの位置づけ
- PowerDirector EXPERT 2
- 2008年12月12日発売[36]。
- 「PowerDirector 6」の廉価版。DVD作成機能はない。
- PowerDirector EXPERT 3
- 2012年4月3日発売[37]。
- 「PowerDirector 9 DELUXE」を改題したもの
- PowerDirector EXPERT 4
- 2013年3月21日発売[38]。
- 「PowerDirector 10 DELUXE」を改題したもの
脚注
編集- ^ “サイバーリンク、独自の高速エンコーダを搭載したビデオ編集ソフト”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “小寺信良の週刊「Electric Zooma!」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、ビデオ編集ソフト「PowerDirector」のアップデータ”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、9,000円安くなった「PowerDirector 2.0」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、PowerDirectorをVer.2.1にするアップデータ”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、DivXエンコードも可能な「PowerDirector 2.5 Pro」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、「PowerDirector2.5Pro」の最新バージョン”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、家電レコーダ完全対応を謳う「PowerProducer」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “ソースネクスト、2,079円の動画編集ソフト「PowerDirector Personal」”. internet.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、自動編集機能を備えた「PowerDirector 4」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、素材集をセットにしたビデオ編集ソフト”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、HDV対応の「PowerDirector 5」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、HDV映像をH.264にエンコードできる編集ソフト”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “ソースネクスト、7,480円の廉価版「PowerDirector 5」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、YouTube対応PowerDirector 5 Premium”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、Vista対応「PowerDirector 6 Vista」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、「PowerDirector 6 Vista」がAVCHD対応”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、「PowerDirector 7」パッケージ版を8月発売”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2009年7月24日). “サイバーリンク、BDオーサリング可能な「PowerDirector 8」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2010年11月18日). “サイバーリンク、64bitネイティブ対応の動画編集ソフト”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2011年10月11日). “サイバーリンク、「ニコニコ動画」対応の動画編集ソフト”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2012年9月20日). “サイバーリンク、4K/Windows 8対応の「PowerDirector 11」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2013年9月6日). “サイバーリンク、新編集エンジン搭載の「PowerDirector 12」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2014年9月17日). “サイバーリンク、HEVC/XAVC S対応「PowerDirector 13」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2015年9月15日). “アクションカムの映像を簡単に編集できる「PowerDirector 14」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2016年9月13日). “360度映像やスマホの縦動画に対応した編集ソフト「PowerDirector 15」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2017年9月19日). “360度映像の手ブレ補正/リトルプラネット変換できる編集ソフト「PowerDirector 16」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2018年9月26日). “TV風のテロップも付けられる「PowerDirector 17」。6,463円/年のプランも”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2019年9月25日). “1:1正方形動画編集対応「PowerDirector 18」。AIで写真手ブレ補正も”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2020年9月17日). “サイバーリンク、マスク機能の強化やトランジションが追加された「PowerDirector 19」 ~AIエンジンによる人物選択機能搭載の「PhotoDirector 12」も”. PC Watch. 2021年1月18日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2021年9月16日). “【ニュース・フラッシュ】サイバーリンク、AI支援機能追加の動画編集ソフト「PowerDirector 20」”. PC Watch. 2021年9月19日閲覧。
- ^ BCN+R. “サイバーリンク、AI動画編集ソフト最新版「PowerDirector 21」、写真編集「PhotoDirector 14」発表”. BCN+R. 2022年11月16日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、生成AI機能を搭載した、8年連続国内販売本数シェアNo.1*動画編集ソフト最新版「PowerDirector 2024」を発表”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2023年9月14日). 2024年10月23日閲覧。
- ^ “サイバーリンク、9 年連続国内販売本数シェア No.1* 動画編集ソフト最新版「PowerDirector 2025」を発表”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2024年9月19日). 2024年10月23日閲覧。
- ^ “ソースネクスト、2,970円のビデオ編集ソフト”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “ソースネクスト、PowerDirectorの廉価版「EXPERT 2」”. av.watch.impress.co.jp. 2020年3月22日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2012年3月14日). “ソースネクスト、4,980円の「PowerDirector EXPERT 3」”. AV Watch. 2020年3月22日閲覧。
- ^ “新製品 HD画質の動画もサクサク編集 「PowerDirector EXPERT 4」”. japan.cnet.com. 2020年3月22日閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- PowerDirector (@PowerDirectorJP) - X(旧Twitter)