OPS-4
65式艦船用レーダOPS-4Dは、沖電気工業製の2次元レーダー。海上自衛隊の自衛艦において、対水上捜索レーダーとして搭載された。
種別 | 2次元レーダー |
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目的 | 近距離水上測的用および航海用 |
開発・運用史 | |
開発国 | 日本 |
就役年 | 1959年(昭和34年) |
送信機 | |
形式 | マグネトロン |
周波数 | Xバンド |
パルス幅 | 0.1または0.6マイクロ秒 |
パルス繰返数 | 819.6 pps |
送信尖頭電力 | 30 kW以上 |
アンテナ | |
形式 | パラボラアンテナ |
ビーム幅 | 水平1.2度×垂直15度 |
走査速度 | 17 rpm |
方位角 | 全周無制限 |
探知性能 | |
精度 |
距離: 40 yd (37 m)以下 方位: 1度以下 |
分解能 |
距離: 25 yd (23 m)以下 方位: 1.5度以下 |
その他諸元 | |
重量 |
アンテナ: 75 kg 合計: 355 kg以下 |
電源 | 115V, 60Hz, 1.5kVA以下 |
概要
編集海上自衛隊では、黎明期に運用していた旧海軍哨戒特務艇ではSバンドのSO-8が運用されていたが、昭和28年度計画でアメリカより供与されたブルーバード級掃海艇(やしま型掃海艇)ではXバンドのAN/SPS-5Bを搭載していた。続いて整備されることになった初の量産型中型掃海艇においては、引き続き、短波長で解像度が高いXバンドで動作する国産レーダーの搭載が求められた。これによって開発されたのが本機種である。
当時、日本無線(JRC)を中心として、AN/SPS-5Bの国産化版であるOPS-3シリーズの開発が進められていた。これは護衛艦等への搭載を目的としたSバンドのレーダーであったが、本機種の開発にあたっては、部品点数軽減のためOPS-6のアンテナ架台が流用され、JRCの刻印が入ったままの架台を沖電気が使用していたとされている。システムは下記のような部分から構成される。
- 艦船用レーダ空中線N-AS-36
- 艦船用レーダ送受信機N-RT-22
- 艦船用レーダ指示機N-IP-26
- 艦船用レーダ真方位指示機N-C-89
OPS-4は1959年(昭和34年)より導入された。その後、昭和30年代後半にはより高解像度のXバンド・レーダーが求められるようになった。これに応じて開発されたOPS-9は1966年(昭和41年)に実用化され、本機種の後継となった。
搭載艦艇
参考文献
編集- 藤木平八郎「艦載レーダー発達の歴史 (特集 最近の艦載レーダー)」『世界の艦船』第607号、海人社、2003年2月、69-76頁、NAID 40005630579。
- 防衛庁 (1965年3月6日). “制式要綱 65式艦船用レーダ OPS-4D F 6015”. 2003年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月7日閲覧。