Neue Haas Grotesk
Neue Haas Grotesk(ノイエ・ハース・グロテスク)は、1957年にハース社が発表したサンセリフの欧文書体。その後1960年に Stempel 社がHelveticaとして発表した。
様式 | サンセリフ |
---|---|
分類 | グロテスク・サンセリフ |
デザイナー |
マクス・ミーディンガー エドゥアルト・ホフマン |
制作会社 | ハース鋳造所 |
発表年月日 | 1957年 |
提供元 |
Linotype社 Font Bureau社 |
派生品 | Helvetica |
歴史
編集Neue Haas Groteskの登場
編集1957年、ハース社からNeue Haas Groteskが発表された。 Neue Haas Groteskとは、新しいハース社のグロテスク書体(グロテスク=サンセリフ体)という意味である。元々、Akzidenz-Groteskをコピーする目的で制作が始まったが、デザインを依頼されたマックス・ミーディンガーは、同僚のエデュアード・ホフマンとオリジナルの書体を制作した。
Helveticaの誕生
編集1960年、ステンペル社がHelveticaとして発表した。もともと、Helvetia(ラテン語で「スイス」を意味する言葉)という書体名にする予定だったが、国の名前にすることは良くないと判断され、「スイスの」を意味するHelveticaに名前を変更した。
Neue Haas Groteskのデジタル化
編集[2] Neue Haas Groteskをデジタル化したのは、Commercial Typeのメンバーであるクリスチャン・シュワルツ(Christian Schwartz)。
当初はLinotype社からのみ発売されていたが、後にFont Bureau社も取り扱いを始めた。Font Bureau社は、後手ながら特設サイトを開設するなど、大々的にプロモーションをしている。
ファミリー構成
編集Neue Haas Grotesk Text
編集本文用向けのText。Roman/Medium/Bold/の3ウェイト展開。それぞれイタリック体がある。等幅数字を備え、小さいサイズでも可読性を維持できるように調整されている。
Neue Haas Grotesk Display
編集見出し用向けのDisplay。XXThin/XThin/Thin/Light/Roman/Medium/Bold/Blackの8ウェイト展開。それぞれイタリック体がある。スペーシングが横広にならないように調整されている。
Helveticaとの違い
編集“a”と“R”のバリエーション
編集[4] “a”の場合は、終筆のハネの部分の形状が異なり、あまりハネていないものが入っている。
Ultra LightからRomanまではハネている“a”がデフォルト、MediumからBlackまではハネていない“a”がデフォルトとなっている。
“R”は、“R”の足がカーブしていない物も入っているが、デフォルトは通常の“R”となっている。
斜体の違い
編集Helveticaの斜体は、通常形状を12°傾けることによって製作された。対して、Neue Haas Groteskの傾斜は、適切に修正され、滑らかな曲線、ストロークの太さ、全体的な視覚的調和が得られるように製作されている。
採用例
編集Windows 10
編集Windows 10では、Neue Haas Grotesk Textが搭載されている。[5][6]
Adobe Fonts
編集Adobe Fontsでは、Neue Haas Grotesk Display、Neue Haas Grotesk Textが使用できる。[7]
出典
編集- ^ “ヘルベチカ Helvetica 世界中に愛される定番タイポグラフィと意外な誕生秘話”. 2020年5月7日閲覧。
- ^ a b “Neue Haas Grotesk — Helveticaの元になったと言われる金属活字がフォント化!その正体とは?”. 2020年5月7日閲覧。
- ^ “Neue Haas Grotesk(Features)”. 2020年5月7日閲覧。
- ^ “残暑にNeue Haas Grotesk”. 2020年5月7日閲覧。
- ^ “New fonts in Windows 10”. 2020年5月7日閲覧。
- ^ “Windows 10で「Neue Haas Grotesk」等がひっそりと使えるようになっていた件”. 2020年5月7日閲覧。
- ^ “Neue Haas Grotesk”. 2020年12月6日閲覧。