Macintosh Quadra 700
Macintosh Quadra 700はAppleによってデザイン、製造され、1991年10月から1994年9月まで販売されていたパーソナルコンピュータである。
製造元 | Apple |
---|---|
種別 | デスクトップ |
発売日 | 1991年10月 |
標準価格 | 6000US$ |
販売終了日 | 1994年9月 |
OS | System 7.0.1-System 7.1.2、System 7.5-Mac OS 8.1、Mac OS 9.1(PowerPCへのアップグレードが必要) |
CPU | モトローラ MC68040 @ 25 MHz |
メモリ | 4 MB, 20 MBまで増設可能 (80 ns 30-pin SIMM) |
位置付け
編集Macintosh IIciの後継機種としてリリースされた。ただしその後もIIciは並行して販売されている。Macintoshシリーズとして同時に発表された上位機種と共に初めてCPUにMC68040を採用されたことで、Quadraの名称が新たに付与された。
ハードウェア
編集筐体
編集IIciをベースに縦置を前提としたデザインへとマイナーチェンジが行われた。とはいえ背面ポートレイアウトも変更されているため、IIcxおよびIIci向けにAppleが提供した有償アップグレードサービスでは、ロジックボードのみならず筐体も蓋以外は交換となった。1992年、iFデザイン賞受賞[1]。
CPU
編集Motorola MC68040を25MHzで駆動する。それまでのMacintoshで採用されていたMC68030/MC68881などと異なり、FPUもCPUに内蔵されている。一部でCPUキャッシュによる非互換が発生するので、オフにするコントロールパネル「キャッシュスイッチ」が付属した[2]。
RAM
編集IIci同様30-pin SIMMスロットを採用するが、4スロットへと半減された。オンボードの4MBと合わせて20MBがAppleの公式な最大搭載可能サイズであるが、実際は16MBモジュールを4枚用いた68MBでの動作が確認されている[3]。
ビデオ
編集IIciのようにロジックボードにビデオ回路が組み込まれ、解像度1152x870までサポートしていた。ロジックボード上の6個のSIMMスロットに2MBまでVRAMを増設すれば、832x624の画面解像度では24-bit(1600万)色表示できた。
その他
編集- Macintoshとしては初めてイーサネット(Apple Attachment Unit Interface, AAUIポート[4])を採用した。
- 040プロセッサダイレクトスロットを持ち、1994年にはこれに対応した「Power Macintosh Upgrade Card(M2843J/A) 」などがリリースされた。
ソフトウェア
編集初めてSystem 7をプリインストールとした。日本でも1991年に発売開始されたが、日本語OS開発が間に合わずに英語のSystem 7.0.1のまま出荷され(ユーザによりGomTalk[5]やSysMode日本語で、無理やり漢字Talk 6.0.7を上書きインストールしての日本語化が行われる)、後日1992年に漢字Talk 7.1がユーザに発送された。
脚注
編集- ^ Apple Macintosh Quadra 700 / Personal computer
- ^ ASCII.jpデジタル用語辞典. “キャッシュスイッチとは”. コトバンク. 2022年1月28日閲覧。
- ^ [1]
- ^ ASCII.jpデジタル用語辞典. “AAUIとは”. コトバンク. 2022年1月28日閲覧。
- ^ “System 7で幕をあけた激動の1990年代(後編)”. ITmedia PC USER. 2022年1月28日閲覧。
- Macintosh Quadra 700: Technical Specifications at apple.com