Macintosh IIsi
Macintosh IIsiはApple Computerによって設計・製造され、1990年10月から1993年3月まで販売されたパーソナルコンピュータである [1]。
Macintosh IIsi | |
製造元 | Apple Computer |
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姉妹機種 | Macintosh II |
種別 | デスクトップパソコン |
発売日 | 1990年10月15日 |
標準価格 | US$2,999(2023年時点の$6,994と同等) |
販売終了日 | 1993年3月15日 |
OS | 漢字Talk 6.0.7-Mac OS 7.6.1 |
CPU | MC68030 @ 20 MHz |
メモリ | 1 MB、17 MBまで拡張可能 (100 ns 30-pin SIMM) |
サイズ |
高さ:10 cm 幅:31 cm 奥行き:38 cm |
重量 | 4.5 kg |
次世代ハード | Macintosh Quadra 610 |
位置づけ
編集先行したMacintosh IIciと、同時期に発売されたMacintosh LCの間を埋める性能、拡張性、価格帯とされた。後継機であるMacintosh Quadra 610の発売とともに販売を終了した。
ハードウェア
編集筐体
編集新設計ながら、後継機種への転用はなく一世代のみのデザインである。内部の拡張性に合わせるように、上位機種のIIciと下位機種のLCの間のサイズとなっている。全てがクリップまたはラッチで所定の位置に保持されるので、組み立てるに工具は必要なかった。
CPU
編集Motorola MC68030を20MHzで駆動するほか、PDSに取り付けるオプションカードによってMC68882コプロセッサも搭載できた。コプロセッサを標準装備していないことで一部の既存アプリケーションが動作しないなどの問題に対し、コプロセッサをエミュレートするソフトウェアとして SoftwareFPU[2] が存在する(初期の名称はPseudoFPU[2][3]であった)。
RAM
編集IIci同様30-pin SIMMスロットを採用する。
ビデオ
編集最大解像度640x480、8bitカラーのビデオ出力回路が組み込まれていた。コスト低減のために、IIsiのビデオシステムは主記憶の一部を共有していたが、特にIIsiでは1MBの低速RAMがロジックボードに実装されていたためにビデオの速度を大幅に低下させていた。デヴィッド・ポーグの著書 Macworld Macintosh Secrets では、十分な大きさのディスクキャッシュサイズを設定してSIMMバンクに搭載されたより高速なRAMからコンピュータがビデオRAMを引き出すようにすればビデオを大幅に高速化できると述べられている。
PDS
編集PDSに取り付ける変換アダプタ(ブリッジカード)によってNuBus拡張カードにも対応した。この変換アダプタには上述のコプロセッサも併載されている。
その他入出力
編集SCSI、シリアルポートx2、ADBポートx1、フロッピーディスクポートx1および3.5mmのステレオヘッドホン出力およびマイク入力端子など、当時のMacintoshとして標準的な内容である。
構成
編集40MBまたは80MBの内蔵ハードディスクを選択できた。
経年変化でスピーカー接続が不良となり、定期的に音が抜けてしまうことがあった。この問題はモノラルスピーカがロジックボードの下のドーターボード上にあり、バネ状の接点を使用するという、非常にモジュール化されたコンピュータの構造に起因していた。スピーカの振動が接触面にフレッチングを起こしていた。この問題はマザーボードを取り外し、ドーターボードがスピーカを保持している接点を消しゴムで清掃することで解消できる。
雑学
編集チャールズ・ブコウスキーはIIsiの熱狂的なユーザーだった[4]。
脚注
編集- ^ “Macintosh IIsi: Technical Specifications”. Apple. 2021年2月6日閲覧。
- ^ a b “SoftwareFPU 2.x”. macintoshrepository.org. 2022年6月27日閲覧。
- ^ ASCII 1983年2月号, p. 102.
- ^ Reality Studio essay on Charles Bukowski's computer use
参考文献
編集- 「ASCII 1983年2月号」第7巻第2号、株式会社アスキー出版、1983年2月1日。
外部リンク
編集- Macintosh IIsi teardown at ifixit.com