連邦情報処理標準

アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) が発行している標準規格
FIPSから転送)

連邦情報処理標準[1](れんぽうじょうほうしょりひょうじゅん) または連邦情報処理規格[2](れんぽうじょうほうしょりきかく)、略称FIPS (Federal Information Processing Standard(s)) は、アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) が発行している標準規格で、軍事以外全ての政府機関及び請負業者による利用を目的として米国連邦政府が開発した公式発表の情報処理標準規格である。

多くのFIPS標準規格は、ANSIIEEEISO等のより幅広い団体で使われる標準規格を一部変更したものである。

いくつかのFIPS標準規格はもともと、米国政府が開発したものでもある。例えば国コードのような符号化データの標準規格や、もっと重要な、Data Encryption Standard (DES / FIPS 46)及びAdvanced Encryption Standard (AES / FIPS 197)といった暗号標準規格がある。

FIPSの例

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  • FIPS 5-2: コード (State Codes)
  • FIPS 6-4: コード (County Codes)[注釈 1]
  • FIPS 10-4: 2文字 国コード (Two Letter Country Codes)
  • FIPS 46: データ暗号化標準 (Data Encryption Standard; DES)
  • FIPS 55-3: 場所コード (Place Codes)[注釈 2]
  • FIPS 140-2: 暗号モジュールのためのセキュリティ要求 (Security Requirements for Cryptographic Modules)
  • FIPS 197: 新暗号規格 (Advanced Encryption Standard; AES)
  • FIPS 201: 個人識別情報の検証 (Personal Identity Verification)

脚注

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注釈

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  1. ^ アメリカ国立標準研究所が2008年に廃止を決めた10規格のひとつ[3]。FIPS 6-4 の後継として NIST は「INCITS 31 – 2009」を採用する[4][5]
  2. ^ 2008年にFIPS 55-3 を収載したデーベースを廃止[5]

出典

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  1. ^ 三菱総合研究所『「各国における情報セキュリティに対する取り組みに関する調査」~製品・サービスの情報セキュリティに関する動向~』内閣官房 ( 内閣官房情報セキュリティセンター (NISC))〈内閣官房情報セキュリティセンター委託調査 平成20年度〉、2009年、2頁。NDLJP:3531491 
  2. ^ 連邦政府の情報および情報システムに対する セキュリティ分類規格 - 情報処理推進機構 (IPA)
  3. ^ Turner, James M. (2008-09-02). “Announcing Approval of the Withdrawal of Ten Federal Information Processing Standards (FIPS)” (pdf). NIST (Federal Register) 73: 51276. https://www.gpo.gov/fdsys/pkg/FR-2008-09-02/pdf/E8-20306.pdf 2017年11月2日閲覧。. 
  4. ^ FIPS Code Replacement Chart 2012” (pdf). National Institute of Standards and Technology (2012年6月28日). 2017年11月2日閲覧。
  5. ^ a b National Institute of Standards and Technology (2012年10月22日). “Withdrawn FIPS Listed by Number (規格番号順のFIPS 廃止コード)”. National Institute of Standards and Technology. 2013年3月6日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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