EBLM J0555-57
がか座の三連星系
EBLM J0555-57は、地球から見てがか座の方向に、約630光年離れた位置にある、3つの恒星から成る連星系である。この中で、主星EBLM J0555-57 Aを公転しているEBLM J0555-57 Abは、発見されている中で、最も小さな恒星として知られている[3]。
EBLM J0555-57 | ||
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星座 | がか座 | |
見かけの等級 (mv) | 9.934[1] | |
変光星型 | 食変光星[2] | |
分類 | 三重連星系 | |
位置 元期:J2000.0[1] | ||
赤経 (RA, α) | 05h 55m 32.6868s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | −57° 17′ 26.064″[1] | |
赤方偏移 | 0.000078[1] | |
視線速度 (Rv) | 23.419 km/s[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: 3.858 ミリ秒/年[1] 赤緯: -39.713 ミリ秒/年[1] | |
年周視差 (π) | 5.16 ± 0.36ミリ秒[1] (誤差7%) | |
距離 | 630 ± 40 光年[注 1] (190 ± 10 パーセク[注 1]) | |
他のカタログでの名称 | ||
CD-57 1311[1] Gaia 4765618608388715776[1] TYC 8528-926-1[1] 2MASS J05553262-5717261[1] |
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■Template (■ノート ■解説) ■Project |
EBLM J0555-57 Aa | |
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見かけの等級 (mv) | 9.98[2] |
分類 | 恒星 |
物理的性質 | |
半径 | 0.99+0.15 −0.03 R☉[2] |
質量 | 1.13 ± 0.08 M☉[2] |
平均密度 | 1.16+0.1 −0.42 ρ☉[2] |
表面重力 | 4.18 ± 0.21 (log g)[2] |
自転速度 | 7.60 ± 0.28 km/s[2] |
表面温度 | 6,461 ± 124 K[2] |
金属量[Fe/H] | -0.24 ± 0.16[2] |
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
EBLM J0555-57 Ab | |
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分類 | 恒星 |
天文学上の意義 | |
意義 | 現時点で、最も小さな恒星 |
軌道要素と性質 | |
軌道の種類 | 周回軌道 |
軌道長半径 (a) | 0.0817 ± 0.0019 au[2] |
近点距離 (q) | 0.0744 au |
遠点距離 (Q) | 0.089 au |
離心率 (e) | 0.0894+0.0035 −0.0036[2] |
公転周期 (P) | 7.757676+0.000029 −0.000025 日[2] |
軌道傾斜角 (i) | 89.84+0.2 −1.8°[2] |
近点引数 (ω) | -53.7+1.5 −1.8°[2] |
通過時刻 | 6712.6452+0.0015 −0.0014[2] |
物理的性質 | |
半径 | 0.84+0.14 −0.04 RJ[2] (0.084+0.014 −0.004 R☉) |
質量 | 85.2+4.0 −3.9 MJ[2] (0.0813+0.0038 −0.0037 M☉) |
平均密度 | 188+25 −69 g/cm3[2] |
表面重力 | 5.50+0.03 −0.13 (log g)[2] |
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
EBLM J0555-57 B | |
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見かけの等級 (mv) | 10.76[2] |
分類 | 恒星 |
物理的性質 | |
半径 | 0.94 ± 0.08 R☉[2] |
表面温度 | 5,717 ± 124 K[2] |
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
特徴
編集木星 | EBLM J0555-57 Ab |
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EBLM J0555-57は、元は2.5度離れた2つの恒星から成る連星だとされていた。スペクトル分類ははっきりしていないが、太陽に似通った組成を持つと思われる。金属量は太陽よりも少ない。EBLM J0555-57の他に「2MASS J05553262-5717261」や、ガイア計画の対象になっているため、「Gaia 4765618608388715776」とも呼ばれる[1]。
2017年7月、主星EBLM J0555-57 Aの手前を、別の天体が通過する様子が太陽系外惑星探査プロジェクトスーパーWASPによって観測された[4]。その天体は、Aを公転しているため、主星をEBLM J0555-57 AaとしてEBLM J0555-57 Abと命名された。後の観測で、この天体が、木星の85倍の質量と、84%の半径しか持たない、極めて小型の恒星である事が判明した[2][3]。木星質量の85倍は、褐色矮星の質量の上限(木星質量の75倍)に近く、半径はメートル法に換算すると60,053kmになり、これは土星の60,268km[5]よりもわずかに小さい大きさである。このサイズは、現在観測されている恒星の中では最小である[3]。EBLM J0555-57 Aaからは約1,300万kmしか離れておらず、公転周期は約1週間しかない。軌道離心率0.09のほぼ真円の軌道で、EBLM J0555-57 Aaを公転している。