小林旭への提供作。『EACH TIME』発売後、休業宣言を経て約1年半後に、盟友の大森昭男からの依頼で書き下ろされた作品。小林旭の代表作である「さすらい」と「惜別の歌」を思い浮かべて、どちらの線の曲で行こうかと黙考していたが、1曲にまとめたために壮大なスケールの曲が出来上がった、という[10]。また、小林旭のテイクに感銘を受けた大滝が「小林の帰宅後にスタジオに入ってコッソリ歌っていた」といった逸話を小林が大滝の追悼番組で明かした[注釈 2]。本曲のバック・トラックは小林版のものが流用されているが、イントロや曲中のキーボードやエレキギター・パート、間奏のギター・ソロがない。なお、1998年1月11日 (1998-01-11)放送の『山下達郎のサンデー・ソングブック』(TOKYO FM)でこの曲のデモをリクエストしたハガキに対しては「無いよそんなもの」と即答していた(その代わりにオンエアされたのが、‟草津バージョン”と呼ばれる「Happy Endで始めよう」のテレビ版)。大瀧は1977年12月、当時クラウンレコード所属だった細野晴臣が当時同じクラウンレコードだった小林のアルバムプロデュースを依頼され、小林ファンの大瀧にも協力を依頼した。星野哲郎が作詞した「ホルモン小唄」と題された歌詞が選ばれて喜び勇んで小林同様大瀧がファンと公言するハナ肇とクレージーキャッツの「ハイ、それまでヨ」タイプの曲を作り、クラウンスタジオでティン・パン・アレーのメンバーとセッションを行い仮歌まで入れたが、小林が「昔の名前で出ています」のヒットで路線変更され、アルバムごとお蔵入りした。大瀧は、AGFのCMの依頼を受けた時はボツになった「ホルモン小唄」の事もあり、「一生の内、何としてでもやり遂げなければならない仕事の一つ」と思ったと言う事があった。その後、ボツになった「ホルモン小唄」は2023年3月21日発売『大滝詠一 NOVELTY SONG BOOK/NIAGARA ONDO BOOK』のDISC 1『大滝詠一 NOVELTY SONG BOOK 』 に「ホルモン小唄~元気でチャチャチャ」のタイトルでブックレットで仮歌か仮歌とは別に録音したかの言及されていないが、大瀧歌唱版が収録され日の目を見た。
小泉今日子への提供作。1988年 (1988)に公開された小泉の同名主演映画の主題歌。作詞は映画の監督・脚本を務めた和田誠。2003年 (2003)に小泉とのバーチャル・デュエット・バージョン作成の際に88年当時に2テイクほど録ったとされるデモテープの音源を用いた半セルフカバー版は音源化されていたが、全編大滝ソロによるバージョンは初CD化。バック・トラックは小泉版のバックトラックの流用だが、『大瀧詠一 Song Book II -大瀧詠一作品集 Vol.2 (1971-1988)』に収録されていたプロモ・オンリーの“On Air Version”と同様フェイドアウトしない。
薬師丸ひろ子への提供作。「すこしだけやさしく」と共に両A面シングルとして発売された。大滝にとって最後のライブとなった1983年7月24日 (1983-07-24)、西武球場にて行われた「ANN SUPER FES '83」でも歌われたが、その後大滝によって歌われることは無かった。オリジナルの薬師丸ひろ子版とはキーが異なり、チューニングが1音上げられている。
吉田美奈子、シリア・ポールへの提供作。途中のセリフは異なる。オールタイム・ベスト『Best Always』とボックス・セット『NIAGARA CD BOOK II』の同時購入者特典として抽選で300名にのみプレゼントされた、「夢で逢えたら」のレコードB面収録の、大滝の歌とストリングスのみのバージョン。本作収録作品の中では唯一、70年代に制作された楽曲で本作中唯一、大瀧自身が詞曲とも手掛けた作品。
メイン・ディスク2曲目の「うれしい予感」と同時に『ちびまる子ちゃん』のテーマ曲として提供され、「うれしい予感/針切じいさんのロケン・ロール」として両A面でシングル化されていた作品をカバーしたもの。オリジナル・バージョンでの歌唱は植木等が担当し、大滝はRinky O'hen名義で編曲を担当していた。原曲はシェブ・ウーリーの「The Purple People Eater(ロックを踊る宇宙人)」。日本語詞はさくらももこが担当した。歌詞が一部、植木が歌唱したものとは異なっている。元々はラッキィ池田の歌として亀渕昭信がプロデュースと日本語詞を手掛け、アレンジを大瀧に依頼した。レコーディングは行われたが、未発表となった。本作に収録されているのは、その時のバックトラックに大滝がボーカルをレコーディングしたもの。尚、植木版にあった大滝の多重録音コーラスはない。2023年3月21日発売の『大滝詠一 NOVELTY SONG BOOK/NIAGARA ONDO BOOK』のDISC 1『NOVELTY SONG BOOK』には大瀧の植木版のバックトラックに大滝の多重録音コーラス入りのセルフカバーが収録された。TARAKOやイルカのコーラスはない。