Apache Derby
Java技術で実装されたRDBMSソフトウェア
Apache Derby(アパッチ・ダービー)は、IBMから寄贈されたCloudscapeのソースコードを元に、 Apacheソフトウェア財団によってプログラムの開発が進められている、Java技術で実装されたRDBMSのソフトウェア。
開発元 | Apacheソフトウェア財団 |
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最新版 |
10.14.2.0
/ 2018年5月3日 |
リポジトリ | |
プラットフォーム | Java |
種別 | RDBMS |
ライセンス | Apache Software License 2.0 |
公式サイト | The Apache Derby Project |
歴史
編集- 1996年
- Cloudscape Inc. 設立
- 1997年
- Cloudscape Inc. よりJBMSという名称でリリースされ、その後Cloudscapeと改名。
- 1999年
- Informix Software, Inc.により、Cloudscape Inc が買収される。
- 2001年
- IBMがInformixからCloudscapeを含むDBMSのソフトウェア資産を買収。IBM Cloudscapeとブランド名称が変更されリリースが続けられる。主に、IBM製品の組み込みDBMSとして使われる。
- 2004年
- IBMよりソースコードがApacheソフトウェア財団に寄贈される。
- 2005年
- incubationを卒業してApache DBのsubprojectとなる。
サン・マイクロシステムズがApache Derbyを基にしたJava DBを提供することを発表。 - 2006年
- サン・マイクロシステムズがJDK 6にJava DBを同梱することを発表。
- 2007年
- IBMがCloudscapeの販売終了を決定。[1]
特徴
編集構成
編集- EngineとNetwork Server、Network Clientおよびツール群から構成される。
Engine
編集- RDBMSの機能を提供する。
- トランザクション処理が、IBMが1989年に開発した、ARIES (Algorithm for Recovery and Isolation Exploiting Semantics) というアルゴリズムにより実現されている。 [2][3]
- アプリケーションにライブラリとして組み込んでembedded modeで利用可能。
- プログラムのフットプリントが小さい。
Network Server/Network Client
編集ツール群
編集ij
編集Derbyのデータベースに接続してSQLを発行する。
dblook
編集データベースからDDL文を抽出する。
sysinfo
編集Javaの実行環境に関する情報とDerbyのバージョン情報を表示する。
利用
編集Apache Derbyに付加価値を加えて商品化したCloudscapeとJava DBを、IBMとサン・マイクロシステムズがそれぞれ提供している。
また様々な製品やプロジェクトにて、Apache Derbyは組み込まれたDBMSとして使われている/DBMSとして利用可能である。[4]
雑学
編集Apache Derbyのロゴはダービー帽に掛けている。
参考文献
編集- Apache Derby Projectのサイト
- The Apache Derby Project
- Cloudscapeのサイト
- IBM Cloudscape
- Java DBのサイト
- Java DB