2017年メキシコグランプリ

2017年メキシコグランプリ2017 Mexican Grand Prix)は、2017年のF1世界選手権第18戦として、2017年10月29日エルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催された。

メキシコの旗 2017年メキシコグランプリ
レース詳細
日程 2017年シーズン第18戦
決勝開催日 10月29日
開催地 エルマノス・ロドリゲス・サーキット
メキシコの旗 メキシコ メキシコシティ
コース 恒久的レース施設
コース長 4.304km
レース距離 71周(305.354km)
決勝日天候 晴(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:16.488
ファステストラップ
ドライバー ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル
タイム 1:18.785 (Lap 68)
決勝順位
優勝
2位
3位

正式名称は「FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2017[1]

レース前

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ドライバーズランキング首位のルイス・ハミルトンは、2位のセバスチャン・ベッテルに66点差を付けており、当レースで以下の条件のいずれかを満たせば、2戦を残して2年ぶり4度目のチャンピオンが決定する。

  • ハミルトンが5位以内で完走の場合、ベッテルの順位に関係なくチャンピオン決定
  • ハミルトンが6位~8位の場合、ベッテルが2位以下かリタイア
  • ハミルトンが9位以下またはリタイアの場合、ベッテルが3位以下かリタイア

このレースでピレリが供給するドライタイヤのコンパウンドは、ソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトの3種類[2]

ホンダは、マクラーレンの両ドライバー(フェルナンド・アロンソストフェル・バンドーン)のパワーユニットを交換することを決定。既に両者とも規定の4基を大きく上回っているため、大幅なグリッド降格となる[3]

FIAは、前年のメキシコGPと前戦アメリカGPでトラックリミットによるペナルティで降格したことにより表彰台に上がれなかったマックス・フェルスタッペンの一件を受け、ターン1と2の間、ターン8、ターン11の3箇所にトラックリミット防止のためのスピードバンプを設置した[4]

ドライバー交代
カーナンバー変更
  • ブレンドン・ハートレイが、カーナンバーを39から28に変更した。

フリー走行

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予選までの開催日時はCDT (UTC-5)。

1回目(FP1)

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2017年10月27日 10:00

2回目(FP2)

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2017年10月27日 14:00

3回目(FP3)

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2017年10月28日 10:00

予選

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2017年10月28日 13:00

セバスチャン・ベッテルが通算50回目のポールポジションを獲得した。

経過

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気温20度、路面温度43度、晴天のドライコンディションで行われた。

結果

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Pos. No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:17.665 1:16.870 1:16.488 1
2 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 1:17.630 1:16.524 1:16.574 2
3 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 1:17.518 1:17.035 1:16.934 3
4 77   バルテリ・ボッタス メルセデス 1:17.578 1:17.161 1:16.958 4
5 7   キミ・ライコネン フェラーリ 1:18.148 1:17.534 1:17.238 5
6 31   エステバン・オコン フォース・インディア-メルセデス 1:18.336 1:17.827 1:17.437 6
7 3   ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 1:18.208 1:17.631 1:17.447 16 1
8 27   ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:18.322 1:17.792 1:17.466 7
9 55   カルロス・サインツ ルノー 1:18.405 1:17.753 1:17.794 8
10 11   セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 1:18.020 1:17.868 1:17.807 9
11 19   フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 1:18.570 1:18.099 10
12 18   ランス・ストロール ウィリアムズ-メルセデス 1:18.902 1:19.159 11
13 28   ブレンドン・ハートレイ トロ・ロッソ 1:18.683 no time 17 2
14 14   フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 1:17.710 no time 18 3
15 2   ストフェル・バンドーン マクラーレン-ホンダ 1:18.578 no time 19 4
16 9   マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 1:19.176 12
17 94   パスカル・ウェーレイン ザウバー-フェラーリ 1:19.333 13
18 20   ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 1:19.443 14
19 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 1:19.473 15
107% time: 1:22.944
NC 10   ピエール・ガスリー トロ・ロッソ no time 20 5
ソース[7][8]
追記
  • 以下のドライバーがペナルティのためグリッド降格となったが、グリッド降格は最大でも最後尾(20番グリッド)であり、かつ複数のドライバーがペナルティの対象となったため、実際に降格したグリッド数とは異なる。
    • ^1 - リカルドは決勝前に4基を超えるパワーユニット交換(7基目のMGU-H、6基目のエンジン(ICE)とターボチャージャー(TC))を行ったため20グリッド降格[9]
    • ^2 - ハートレイは決勝前に4基を超えるパワーユニット交換(7基目のMGU-HとICE、6基目のTC)を行ったため20グリッド降格[10]
    • ^3 - アロンソはFP1で4基を超えるパワーユニット交換(11基目のTCとMGU-H、9基目のエンジン(ICE))を行ったため20グリッド降格[11]
    • ^4 - バンドーンはFP1で4基を超えるパワーユニット交換(12基目のTCとMGU-H、10基目のICE、9基目のMGU-K、7基目のバッテリー(ES)と電子制御装置(CE))を行ったため35グリッド降格[12]
  • ^5 - ガスリーは予選に出走できなかったが、スチュワードの判断により最後尾スタートで決勝出走を許可された[13]。なお、FP1、FP3および決勝前に4基を超えるパワーユニット交換(FP1に5基目のICE、FP3に7基目のMGU-H、決勝前に6基目のTC)により合計20グリッド降格となっている[14][15][16]

決勝

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2017年10月29日 13:00(開催日時はCST (UTC-6))

スタートでマックス・フェルスタッペンがトップに立ち、そのまま独走で今シーズン2勝目。フェルスタッペンとメルセデス勢に抜かれたセバスチャン・ベッテルルイス・ハミルトンと接触、両者ともピットインを強いられたことにより、チャンピオンの行方は事実上決した。ベッテルは順位を挽回させたが4位、ハミルトンは9位に終わったが、2年ぶり4回目のチャンピオンが決定した。

結果

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Pos. No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア Grid Pts.
1 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 71 1:36:26.552 2 25
2 77   バルテリ・ボッタス メルセデス 71 +19.678 4 18
3 7   キミ・ライコネン フェラーリ 71 +54.007 5 15
4 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 71 +1:10.078 1 12
5 31   エステバン・オコン フォース・インディア-メルセデス 70 +1 Lap 6 10
6 18   ランス・ストロール ウィリアムズ-メルセデス 70 +1 Lap 11 8
7 11   セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 70 +1 Lap 9 6
8 20   ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 70 +1 Lap 14 4
9 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 70 +1 Lap 3 2
10 14   フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 70 +1 Lap 18 1
11 19   フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 70 +1 Lap 10
12 2   ストフェル・バンドーン マクラーレン-ホンダ 70 +1 Lap 19
13 10   ピエール・ガスリー トロ・ロッソ 70 +1 Lap 20
14 94   パスカル・ウェーレイン ザウバー-フェラーリ 69 +2 Laps 13
15 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 69 +2 Laps 15
Ret 55   カルロス・サインツ ルノー 59 パワーユニット 8
Ret 9   マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 55 パワーユニット 12
Ret 28   ブレンドン・ハートレイ トロ・ロッソ 30 パワーユニット 17
Ret 27   ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 24 電気系統 7
Ret 3   ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 5 パワーユニット 16
ソース[17]
ファステストラップ[18]
ラップリーダー[19]

第18戦終了時点のランキング

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  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注

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  1. ^ Mexico”. The Official F1 Website. 2017年10月26日閲覧。
  2. ^ F1メキシコGP全20人のタイヤ選択:マクラーレン・ホンダはウルトラソフトを最多10セット配分”. AUTOSPORTweb (2017年10月25日). 2017年10月26日閲覧。
  3. ^ レッドブル マクラーレン・ホンダ、両ドライバーで合計55グリッド降格 / メキシコGP”. F1-Gate.com (2017年10月27日). 2017年10月27日閲覧。
  4. ^ FIA、F1メキシコGPで新たなトラックリミットルールを導入”. AUTOSPORTweb (2017年10月28日). 2017年10月28日閲覧。
  5. ^ トロ・ロッソ、F1メキシコGPではハートレーとガスリーを起用”. F1-Gate.com (2017年10月24日). 2017年10月25日閲覧。
  6. ^ レッドブル 「ダニール・クビアトがトロ・ロッソに戻ることはない」”. F1-Gate.com (2017年10月26日). 2017年10月27日閲覧。
  7. ^ FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2017 - QUALIFYING”. The Official F1 Website (2017年10月28日). 2017年10月29日閲覧。
  8. ^ FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2017 - STARTING GRID”. The Official F1 Website (2017年10月28日). 2017年10月29日閲覧。
  9. ^ Stewards Decision Doc39 - D.Ricciardo”. FIA (2017年10月29日). 2017年10月30日閲覧。
  10. ^ Stewards Decision Doc41 - B.Hartley”. FIA (2017年10月29日). 2017年10月30日閲覧。
  11. ^ Stewards Decision Doc9 - F.Alonso”. FIA (2017年10月27日). 2017年10月29日閲覧。
  12. ^ Stewards Decision Doc11 - S.Vandoorne”. FIA (2017年10月27日). 2017年10月29日閲覧。
  13. ^ Stewards Decision Doc31 - P.Gasly”. FIA (2017年10月28日). 2017年10月29日閲覧。
  14. ^ Stewards Decision Doc12 - P.Gasly”. FIA (2017年10月27日). 2017年10月29日閲覧。
  15. ^ Stewards Decision Doc24 - P.Gasly”. FIA (2017年10月28日). 2017年10月29日閲覧。
  16. ^ Stewards Decision Doc40 - P.Gasly”. FIA (2017年10月29日). 2017年10月30日閲覧。
  17. ^ 2017 FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2017 - RACE RESULT”. The Official F1 Website (2017年10月29日). 2017年10月30日閲覧。
  18. ^ 2017 FORMULA 1 GRAN PREMIO DE MÉXICO 2017 - FASTEST LAPS”. The Official F1 Website (2017年10月29日). 2017年10月30日閲覧。
  19. ^ Lap Chart”. FIA (2017年10月29日). 2017年10月30日閲覧。
前戦
2017年アメリカグランプリ
FIA F1世界選手権
2017年シーズン
次戦
2017年ブラジルグランプリ
前回開催
2016年メキシコグランプリ
  メキシコグランプリ 次回開催
2018年メキシコグランプリ