1978年のル・マン24時間レース

1978年のル・マン24時間レース
前年: 1977 翌年: 1979

1978年のル・マン24時間レース24 Heures du Mans 1978 )は、46回目[1]ル・マン24時間レースとして、1978年6月10日から6月11日にかけてフランスル・マンサルト・サーキットで行われた。

1978年のコース

概要

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ルノーは1977年のF1世界選手権V型6気筒ターボエンジンでデビューしそちらに重点を移したくなっており、早めにル・マン24時間レースで勝利したいと思っていた[2]ポルシェ・936はここまでアルピーヌルノー・A442に対して勝利を続けていたものの、ポルシェとルノーの争いはエスカレートし[2]、ポルシェはエンジンヘッドを水冷[2]4バルブ[2]とした2,142cc[3]エンジンを用意しポルシェ・936/78[3]に搭載して投入、ルノーは従前1,997ccだった[2]エンジンをレギュレーション上限[2]の2,138ccに拡大[2][注釈 1]し新型のアルピーヌルノー・A443に搭載したほか、1,997cc[2]エンジンを搭載したアルピーヌルノー・A442Bを1台、アルピーヌルノー・A442を2台、合計4台にてレースに臨んだ[2]

55台が出走した[4]

アルピーヌルノー・A443はユノディエール最高速度367km/h[4]を記録、人々を驚かせた[2][注釈 2]

決勝ではルノーが先行[2]し、ポルシェはエンジンやターボにトラブルを起こして遅れた[2]。しかし新型ルノーも午前10時にピストントラブルを起こしてリタイアした[2]

結果

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17台が完走した[4]

 
優勝車のアルピーヌ・ルノーA442B、2号車

ディディエ・ピローニ/ジャン=ピエール・ジョッソー[2][1]の乗るアルピーヌルノー・A442[2]B[1]、2号車が24時間で5044.530km[1][4]を平均速度210.188km/h[1]で走って優勝[2]した。ルノーはこのレースに勝利しただけでなく、ターボ係数が2と高く他の誰もターボエンジンで戦おうとは思わなかった当時のフォーミュラ1において倍の排気量のマシンと戦う上で貴重なノウハウを得て撤退、この後フォーミュラ1の常識を変えていくことになる[2]

注釈

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  1. ^ 『ルマン 伝統と日本チームの戦い』p.59によると当時のスポーツカーにおけるターボ係数は1.4。2142×1.4=2998.8、2138×1.4=2993.2。
  2. ^ 『ルマン 伝統と日本チームの戦い』p.63は「ルノーA443ターボはユノディエールのストレートの最高速が360km/hをオーバー」とする。『われらがポルシェ ポルシェなんでも事典』p.166には、最高速度367km/hを記録したのはポルシェ・936/78である旨の記述がある。en:1978 24 Hours of Le Mansに最高速度の記述はない。

出典

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  1. ^ a b c d e 『ルマン 伝統と日本チームの戦い』p.223「資料1」。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『ルマン 伝統と日本チームの戦い』pp.27-154「ルマン24時間レースの歴史」。
  3. ^ a b 『われらがポルシェ ポルシェなんでも事典』pp.125-168「栄光のレース物語」。
  4. ^ a b c d 『ル・マン 偉大なる草レースの挑戦者たち』pp.298-303。

参考文献

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  • 『ルマン 伝統と日本チームの戦い』グランプリ出版 ISBN 4-87687-161-2
  • 黒井尚志『ル・マン 偉大なる草レースの挑戦者たち』集英社 ISBN 4-08-780158-6
  • 『われらがポルシェ ポルシェなんでも事典』講談社