1965年ドイツグランプリ
1965年ドイツグランプリ (1965 German Grand Prix、正式名称:XXVII Großer Preis von Deutschland) は、1965年のF1世界選手権第7戦として、1965年8月1日にニュルブルクリンクで開催された。
レース詳細 | |||
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1965年F1世界選手権全10戦の第7戦 | |||
ニュルブルクリンク北コース(1927-1967) | |||
日程 | 1965年8月1日 | ||
正式名称 | XXVII Großer Preis von Deutschland | ||
開催地 |
ニュルブルクリンク 西ドイツ ニュルブルク | ||
コース | 恒久的レース施設 | ||
コース長 | 22.810 km (14.168 mi) | ||
レース距離 | 15周 342.15 km (212.52 mi) | ||
決勝日天候 | 曇 (ドライ) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | ロータス-クライマックス | ||
タイム | 8:22.7 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ジム・クラーク | ロータス-クライマックス | |
タイム | 8:24.1 (10周目) | ||
決勝順位 | |||
優勝 | ロータス-クライマックス | ||
2位 | BRM | ||
3位 | ブラバム-クライマックス |
レースは15周で行われ、ロータスのジム・クラークがグランドスラムでドライバーズチャンピオンを決め、ロータスのコンストラクターズチャンピオンも決定した。BRMのグラハム・ヒルが2位、ブラバムのダン・ガーニーが3位となった。
レース概要
編集ホンダはRA272の改修を行うため、本レースを欠場した[1]。
ジム・クラークはここまで5連勝[注 1]で、本レースでも優勝すれば、ベスト6戦の有効ポイント制でフルマーク(9点x6戦=54点)を達成してチャンピオンが決定する[2]。本レースを迎える前にチャンピオンの可能性があったのはクラークとグラハム・ヒルだけだったが、クラークは最後まで首位の座を譲らず、グランドスラムで6連勝[注 1]を挙げ、3戦を残して2年ぶり2回目のチャンピオンを決めた[2]。
クラークを追うドライバーはあらゆるメカニカルトラブルを抱え、ジョン・サーティースはシフトレバー、ジャッキー・スチュワートはウィッシュボーンが曲がり、デニス・ハルムはシートが緩んだ際に燃料タンクが壊れ、クリス・エイモンは2つのトランジスタボックスを借用したにもかかわらず、トランジスタに問題が発生した。
クラークは8月最初の日に早々とチャンピオンを獲得したが、これはミハエル・シューマッハが2002年7月21日の第11戦フランスGPで5回目のチャンピオンを獲得するまで、F1史上最速のチャンピオン決定日であった。
エントリーリスト
編集チーム | No. | ドライバー | コンストラクター | シャシー | エンジン | タイヤ |
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チーム・ロータス | 1 | ジム・クラーク | ロータス | 33 | クライマックス FWMV 1.5L V8 | D |
2 | マイク・スペンス | |||||
3 | ゲルハルト・ミッター | 25 | ||||
ブラバム・レーシング・オーガニゼーション | 4 | ジャック・ブラバム | ブラバム | BT11 | クライマックス FWMV 1.5L V8 | G |
5 | ダン・ガーニー | |||||
6 | デニス・ハルム | BT7 | ||||
スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC | 7 | ジョン・サーティース | フェラーリ | 1512 | フェラーリ 207 1.5L F12 | D |
8 | ロレンツォ・バンディーニ | 158 | フェラーリ 205B 1.5L V8 | |||
オーウェン・レーシング・オーガニゼーション | 9 | グラハム・ヒル | BRM | P261 | BRM P60 1.5L V8 | D |
10 | ジャッキー・スチュワート | |||||
クーパー・カー・カンパニー | 11 | ブルース・マクラーレン | クーパー | T77 | クライマックス FWMV 1.5L V8 | D |
12 | ヨッヘン・リント | |||||
ホンダ・R&D・カンパニー | 14 | リッチー・ギンサー 1 | ホンダ | RA272 | ホンダ RA272E 1.5L V12 | G |
15 | ロニー・バックナム 1 | |||||
R.R.C. ウォーカー・レーシングチーム | 16 | ヨアキム・ボニエ | ブラバム | BT7 | クライマックス FWMV 1.5L V8 | D |
17 | ジョー・シフェール | BT11 | BRM P56 1.5L V8 | |||
DWレーシング・エンタープライゼス | 18 | ボブ・アンダーソン | ブラバム | BT11 | クライマックス FWMV 1.5L V8 | D |
22 | ポール・ホーキンス | ロータス | 33 | |||
レグ・パーネル・レーシング | 19 | クリス・エイモン | ロータス | 25 | BRM P56 1.5L V8 | D |
20 | リチャード・アトウッド | |||||
ジョン・ウィルメント・オートモビルズ | 21 | フランク・ガードナー | ブラバム | BT11 | BRM P56 1.5L V8 | D |
イアン・ラビー・レーシング | 23 | イアン・ラビー | ブラバム | BT3 | BRM P56 1.5L V8 | D |
スクーデリア・セントロ・スッド | 24 | マステン・グレゴリー | BRM | P57 | BRM P56 1.5L V8 | D |
25 | ロベルト・ブッシネッロ | |||||
ソース:[3] |
- 追記
結果
編集予選
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 | グリッド |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ジム・クラーク | ロータス-クライマックス | 8:22.7 | - | 1 |
2 | 10 | ジャッキー・スチュワート | BRM | 8:26.1 | +3.4 | 2 |
3 | 9 | グラハム・ヒル | BRM | 8:26.8 | +3.9 | 3 |
4 | 7 | ジョン・サーティース | フェラーリ | 8:27.0 | +5.1 | 4 |
5 | 5 | ダン・ガーニー | ブラバム-クライマックス | 8:29.0 | +6.3 | 5 |
6 | 2 | マイク・スペンス | ロータス-クライマックス | 8:33.4 | +10.7 | 6 |
7 | 8 | ロレンツォ・バンディーニ | フェラーリ | 8:33.8 | +11.1 | 7 |
8 | 12 | ヨッヘン・リント | クーパー-クライマックス | 8:37.5 | +14.8 | 8 |
9 | 16 | ヨアキム・ボニエ | ブラバム-クライマックス | 8:37.9 | +15.2 | 9 |
10 | 11 | ブルース・マクラーレン | クーパー-クライマックス | 8:39.0 | +16.3 | 10 |
11 | 17 | ジョー・シフェール | ブラバム-BRM | 8:39.6 | +16.9 | 11 |
12 | 3 | ゲルハルト・ミッター | ロータス-クライマックス | 8:40.4 | +17.7 | 12 |
13 | 6 | デニス・ハルム | ブラバム-クライマックス | 8:42.3 | +19.6 | 13 |
14 | 4 | ジャック・ブラバム | ブラバム-クライマックス | 8:44.9 | +22.2 | 14 |
15 | 18 | ボブ・アンダーソン | ブラバム-クライマックス | 8:47.4 | +24.7 | DNS 1 |
16 | 19 | クリス・エイモン | ロータス-BRM | 8:50.5 | +27.8 | 15 |
17 | 20 | リチャード・アトウッド | ロータス-BRM | 8:57.7 | +35.0 | 16 |
18 | 21 | フランク・ガードナー | ブラバム-BRM | 8:59.3 | +36.6 | 17 |
19 | 24 | マステン・グレゴリー | BRM | 9:14.3 | +51.6 | 18 |
20 | 22 | ポール・ホーキンス | ロータス-クライマックス | 9:16.8 | +54.1 | 19 |
21 | 25 | ロベルト・ブッシネッロ | BRM | 9:17.7 | +55.0 | DNQ |
22 | 23 | イアン・ラビー | ブラバム-BRM | 9:17.8 | +55.1 | DNQ |
- 追記
決勝
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ジム・クラーク | ロータス-クライマックス | 15 | 2:07:52.4 | 1 | 9 |
2 | 9 | グラハム・ヒル | BRM | 15 | +15.9 | 3 | 6 |
3 | 5 | ダン・ガーニー | ブラバム-クライマックス | 15 | +21.4 | 5 | 4 |
4 | 12 | ヨッヘン・リント | クーパー-クライマックス | 15 | +3:29.6 | 8 | 3 |
5 | 4 | ジャック・ブラバム | ブラバム-クライマックス | 15 | +4:41.2 | 14 | 2 |
6 | 8 | ロレンツォ・バンディーニ | フェラーリ | 15 | +5:08.6 | 7 | 1 |
7 | 16 | ヨアキム・ボニエ | ブラバム-クライマックス | 15 | +5:58.5 | 9 | |
8 | 24 | マステン・グレゴリー | BRM | 14 | +1 Lap | 18 | |
Ret | 7 | ジョン・サーティース | フェラーリ | 11 | ギアボックス | 4 | |
Ret | 17 | ジョー・シフェール | ブラバム-BRM | 9 | エンジン | 11 | |
Ret | 2 | マイク・スペンス | ロータス-クライマックス | 8 | トランスミッション | 6 | |
Ret | 3 | ゲルハルト・ミッター | ロータス-クライマックス | 8 | 水漏れ | 12 | |
Ret | 20 | リチャード・アトウッド | ロータス-BRM | 8 | 水漏れ | 16 | |
Ret | 11 | ブルース・マクラーレン | クーパー-クライマックス | 7 | ギアボックス | 10 | |
Ret | 6 | デニス・ハルム | ブラバム-クライマックス | 5 | 燃料漏れ/ステアリング | 13 | |
Ret | 19 | クリス・エイモン | ロータス-BRM | 3 | 電気系統 | 15 | |
Ret | 22 | ポール・ホーキンス | ロータス-クライマックス | 3 | オイル漏れ | 19 | |
Ret | 10 | ジャッキー・スチュワート | BRM | 2 | サスペンション | 2 | |
Ret | 21 | フランク・ガードナー | ブラバム-BRM | 0 | ギアボックス | 17 | |
DNS | 18 | ボブ・アンダーソン | ブラバム-クライマックス | 予選でアクシデント | |||
DNQ | 25 | ロベルト・ブッシネッロ | BRM | 予選不通過 | |||
DNQ | 23 | イアン・ラビー | ブラバム-BRM | 練習走行でアクシデント | |||
ソース:[7]
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- ラップリーダー[8]
- 1-15=クラーク
第7戦終了時点のランキング
編集
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- 注: トップ5のみ表示。ベスト6戦のみがカウントされる。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
注釈
編集脚注
編集- ^ a b (林信次 1997, p. 105)
- ^ a b (林信次 1997, p. 97)
- ^ “Germany 1965 - Race entrants”. statsf1.com. 2019年3月22日閲覧。
- ^ Lang, Mike (1981). Grand Prix!
- ^ “Germany 1965 - Qualifications”. statsf1.com. 2019年3月22日閲覧。
- ^ “Germany 1965 - Starting grid”. statsf1.com. 2019年3月22日閲覧。
- ^ “1965 German Grand Prix”. formula1.com. 30 October 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。26 September 2015閲覧。
- ^ “Germany 1965 - Laps led”. statsf1.com. 2019年3月22日閲覧。
参照文献
編集- en:1965 German Grand Prix(2019年2月7日 8:19:08(UTC))より翻訳
- 林信次『F1全史 1961-1965』ニューズ出版、1997年。ISBN 4-938495-09-0。
外部リンク
編集前戦 1965年オランダグランプリ |
FIA F1世界選手権 1965年シーズン |
次戦 1965年イタリアグランプリ |
前回開催 1964年ドイツグランプリ |
ドイツグランプリ | 次回開催 1966年ドイツグランプリ |