鳥盤類[2](ちょうばんるい、あるいは鳥盤目、ちょうばんもく、学名: Ornithischia)は、恐竜類に属する爬虫類の一群。

鳥盤類
Ornithischia
生息年代:
前期ジュラ紀後期白亜紀, 200.91–66 Ma
(後期三畳紀が最古の可能性あり)
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithischia
学名
Ornithischia
Seeley1888
シノニム

Predentata[1] Marsh1894

和名
鳥盤類 (ちょうばんるい)[2]
、下位分類群[3]

身体的特徴

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鳥盤類の骨盤。図の左側が前方(頭のある方向)。ilium 腸骨、ischium 坐骨、pubis 恥骨

恥骨が後ろを向く骨盤を持つ。

剣竜曲竜角竜、さらにカモノハシ竜をはじめとする鳥脚類等が含まれる。大半、あるいはほとんど全てが植物食の恐竜で占められる。三畳紀後期から白亜紀末に至る非常に長い期間にわたって生息していた。

鳥類も恥骨が後を向くため、この名称がついている。しかし現代の古生物学の知見では、鳥類は竜盤類獣脚類から進化したとされている。竜盤類は鳥類という子孫を残したが、鳥盤類は子孫を残さずに白亜紀末に絶滅した。

なお、恐竜をその骨盤のみで分類する方法は現在ではもはや主流ではない。しかし鳥盤類については骨盤の形がグループ共通の派生形質とみなせ有効な分類群と考えられている。

自衛手段

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鳥盤類は多岐に渡る進化によって様々な自衛手段を獲得していた。鋭い感覚器や仲間同士の社会性も重要であるものの、明確な化石証拠としては、発達した武器が挙げられる[4]。以下はその1例。

分類

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異論:2017年に発表されたオルニトスケリダ仮説では、竜盤類に属するとされている獣脚類は、同じく竜盤類に属する竜脚形類よりも鳥盤類に近縁であるとして、獣脚類と鳥盤類で構成されるクレードであるオルニトスケリダの存在を提唱している。この仮説では、オルニトスケリダは竜盤類と同位のクレードであり、恐竜はこの2つのクレードで構成される上位クレードであるとする。また、恥骨が後ろを向くという鳥盤類の特徴は、オルニトスケリダと竜盤類が分岐した後に、オルニトスケリダ内で生じた派生形質であるとしている。

下位の分類

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脚注

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  1. ^ Ferigolo, J.; Langer, M. C. (2007). “A Late Triassic dinosauriform from south Brazil and the origin of the ornithischian predentary bone”. Historical Biology 19: 23–33. doi:10.1080/08912960600845767. 
  2. ^ a b 幸光, 冨田; 孝亘, 對比地; 春生, 三枝; 直樹, 池上; 廉, 平山; 英夫, 仲谷 (2020). “恐竜類の分岐分類におけるクレード名の和訳について”. 化石 108: 23–35. doi:10.14825/kaseki.108.0_23. https://www.jstage.jst.go.jp/article/kaseki/108/0/108_23/_article/-char/ja/. 
  3. ^ a b Madzia, D.; Arbour, V.M.; Boyd, C.A.; Farke, A.A.; Cruzado-Caballero, P.; Evans, D.C. (2021). “The phylogenetic nomenclature of ornithischian dinosaurs”. PeerJ 9: e12362. doi:10.7717/peerj.12362. PMC 8667728. PMID 34966571. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8667728/. 
  4. ^ Evaluating combat in ornithischian dinosaurs  https://zslpublications.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jzo.12111

関連項目

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