魏
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魏(ぎ)
はじめ中国古代の都市国家のひとつ、今日の山西省芮城県にあった。戦国時代に領域国家に発展。中国が皇帝の下に統一されてからは諸侯・諸侯王の封号として残り、動乱時には割拠した群雄が自立しての建てた王朝の名としても使われた。ただし、後代の後漢末期・三国時代以降は、現在の河北省と河南省の境界(戦国時代には趙 (戦国)の本拠地であった)地域に魏郡が設置されるなど、時期によって異なった地域を指す場合がある。
国名
編集- 魏 (春秋) - 周の諸侯国だった古代の都市国家のひとつ。春秋時代、晋に滅ぼされその邑となる。姓は不詳。
- 魏 (戦国) - 姫姓。周王の一族という畢公高を祖とする畢万が、春秋時代に晋の卿となり食邑として封じられた国。のちにともに晋侯の重臣だった趙氏や韓氏と晋領を三分して自立、周王の封建を受けて諸侯国としての地位を獲得した。さらには戦国七雄の一つに数えられ、王号を称する領域国家に発展した。戦国時代に今の山西省西部から河南省北部を領有する。
- 魏 (三国) - 三国時代、後漢の献帝から禅譲を受けて皇位に即いた魏王曹丕が建てた王朝(220–265年)。曹魏ともいう。
- 冉魏 - 五胡十六国時代、冉閔が立てた政権(350–352年)。
- 翟魏 - 五胡十六国時代、翟遼が立てた政権(388–392年)。
- 北魏 - 南北朝時代、鮮卑族拓跋氏が建てた王朝(384–534年)。
- 隋末に李密が立てた政権。