油脂(ゆし、Oil)とは、脂質の一種で、天然由来の脂肪酸グリセリンとのエステル化合物を指す。大部分はトリグリセリド(トリ-O-アシルグリセリン)である。単一の化合物の意味では通常は使われず、複数のトリグリセリド化合物の混合物である。狭義のと同じ意味であるが、油は石油など通常油脂には含めないものも含める場合がある。

概要

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一般に物性や原料の差で分類される。

温度:常温液体のものを脂肪油固体のものを脂肪と呼ぶ。脂肪油は、さらに酸化を受けて固まりやすい順に乾性油半乾性油不乾性油と分けられる。

原料:動物油脂植物油脂。それぞれがさらに脂肪油と脂肪に分けられる。

物性の差は不飽和脂肪酸が多いと常温で液状、飽和脂肪酸が多いと固体となるためである[1]。食用、工業用など様々な用途で利用されている。

歴史

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日本では戦時色が強くなった1941年6月から食用油の配給制度が始まった。配給される油種はゴマ油大豆油で、2-3人の世帯で3合(3ヶ月分)とされていた[2]

食用油脂

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オリーブオイル
 
ラード

植物性脂肪油(常温で液体)

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動物性脂肪油(常温で液体)

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植物性脂肪(常温で固体)

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動物性脂肪(常温で固体)

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工業用油脂

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脚注

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  1. ^ kotobank - 世界大百科事典 「植物油」
  2. ^ 「食用油も切符で配給」『朝日新聞』1941年(昭和16年)5月29日(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』p121 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)

関連項目

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