電リク
概要
編集日本の放送局では1952年12月24日に、神戸放送(現在のラジオ関西)がクリスマス特番である『クリスマス・テレホンリクエスト』として電リクを実施したのが最初と言われており、当日リクエストが2000件舞い込み、企画が成功した事で、ラジオ関西は翌年から深夜番組で電話リクエスト番組をスタートさせた[1] 。以後、他局も追随する事となる。
リクエストの受付の流れは、ラジオ局に架電すると電話オペレータに繋がり、リスナーの個人情報とリクエスト楽曲や番組に対するメッセージの問いに応答し、受付を完了させるシステムである[2]。また、放送尺の都合でオペレーターからサブルームにいるスタッフへメッセージを届ける時間を考慮し、電話受付時間を設定している。
番組によっては専用の留守番電話を使用し、録音された声を放送に流すこともあった[3]。
しかし、2010年代以降オペレーターの人員確保の経費や番組制作費の兼ね合いや、携帯電話の普及率向上やインターネットサービス加入者の増加により、電子メールでのリスナーメッセージ投稿の割合が高くなった結果、電話リクエストを実施する番組は極少数となった[4][5]。
2018年4月時点で、ラジオ局では全時間帯で音楽番組を編成しているが、リスナーメッセージ募集も電子メールやSNSで募る事が多いため、電話リクエスト形式をレギュラーでは採用していない。稀に特別番組として電話リクエスト番組を編成するケースは存在している[6]。
放送番組
編集現在
編集AM局
編集過去
編集AM局
編集- 福山雅治のオールナイトニッポンサタデースペシャル・魂のラジオ(ニッポン放送 土曜日:23:30 - 25:00)
- 電リクパラダイス 山ちゃん・志穂のサンデーバズーカ!!(TBSラジオ)
- バズーカ山寺のうたきんダイナマイト!!(TBSラジオ) - 1997年4月 - 12月
- ミスDJ電リクパレード(文化放送)
- 決定!全日本歌謡選抜(文化放送)
- 電リクときめき倶楽部 フォーエバー・ヤング(文化放送)
- 竹内靖夫の電リク・ハローパーティー(文化放送) - 2005年 - 2009年
- 涙の電話リクエストシリーズ(ニッポン放送)
- お願い!DJ!小林克也青春ベストヒットリクエスト(ニッポン放送)
- オールナイトニッポンサンデー 電話リクエスト(ニッポン放送)
- ナインティナインのオールナイトニッポン(ニッポン放送)
- 電リクデリバリー(茨城放送)
- IBSミュージックデリバリー→IBSレディオヘヴン(茨城放送)
- ベストテンほっかいどう(北海道放送)※電話リクエストを実行していた期間は、1971年 - 1999年
- 西靖&桜井一枝のわくわく土曜リクエスト(MBSラジオ)
- 鈴木ダイのデンリク3G(ラジオ日本)
- FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50(文化放送)※電話リクエストを実行していた期間は1994年4月 - 2010年10月
- 午後のまりやーじゅ(NHKラジオ第1)
- 江川トオルのこの曲を今日電リクで!(北陸放送)
- 電リクワイド GO!GO!サタデイ(STVラジオ)
- ラッキーリクエスト まわせ!ダイヤル(STVラジオ)
- 歌謡曲ふれあい電話リクエスト(秋田放送)
- 鳳楽・上ちゃんの歌謡曲電リクでナイト(SBSラジオ)
FM局
編集- J's CALLING(J-WAVE)
- GROOVE LINE(J-WAVE)※電話リクエストを実行していた期間は、1998年4月 - 2008年3月
- BAY LINE 7300シリーズ(bayfm) - 1991年4月 - 2009年3月
- サイバーテレフォンリクエスト(bayfm) - 1989年10月 - 1997年1月
- Ken Rock Station(エフエム石川) - 1990年3月 - 2009年3月
- THE HIT OPERATION(NACK5)- 1993年10月 - 2000年9月
- SUPER HIT OPERATION 電リクキング(NACK5) - 1996年10月 - 1998年3月
- SUNSET CALLING→RADIO-izm(FM-FUJI)※電話リクエストを実行していた期間は、1990年10月 - 2008年3月
- SUNSHINE BREEZE(FM-FUJI) - ※電話リクエストを実行していた期間は、1989年 - 1998年3月
- INTER-ACT QZ(FM-FUJI) - 1994年4月 - 1998年3月
- GUCHY CALL→NORTH WAVE MEGA LINE(FM NORTHWAVE)
- DJ TETSUYA,REQUEST MASTER(FM NORTHWAVE)2005年4月 - 2008年9月
- STADIUM ROCK!!(FM-FUJI 土曜日)※電話リクエストを実行していた期間は、2009年3月で終了
- WONDERFUL WORLD(TOKYO FM) 2007年4月 - 2010年3月
- FM電リク・テレホンジャック7(AIR-G')
など
テレビ
編集- 歌謡リクエストショー(NHK総合)
- テレビ電話リクエスト(フジテレビ)1965年
- 電リク! BEAT BOX!(MXテレビ(現在のTOKYO MX)) 1997年11月 - 2001年12月
- ファンキー・トマト 電リクワイド90分!(テレビ神奈川)
- 電リク野郎ELVIS(スペースシャワーTV)1998年4月 - 2000年3月
など
脚注
編集- ^ 神栄赳郷 ラジオ関西 電話リクエスト物語 SSP出版
- ^ 国民的ヒット曲が生まれなくなった根本理由 音楽を取り巻く環境に起きた構造変化 東洋経済ONLINE 2017年1月21日
- ^ 電話リクエスト(電リク)は消滅したのか?かつてFMの夕方ワイドといえば電リクが全盛だった。 Radio News.JP 2020年12月29日
- ^ ラジオの電リク今や昔…メールに押され電話窓口次々廃止 朝日新聞 2009年4月13日
- ^ 引用記事の記載で電話リクエストの件があるが、当該番組(『イルカのミュージックハーモニー』(ニッポン放送))は録音形式以降のため、採用していない
- ^ 氷川きよし、20歳の頃は西川に小室「よく聴いていた」 サンケイスポーツ 2018年1月8日