陳菊
陳 菊(ちん きく、1950年6月10日 - )は、中華民国(台湾)の政治家(民主進歩党)[1]。監察院長[2]。過去に、総統府秘書長[3]、高雄市長、民主進歩党代理主席などを歴任した[4][5]。
陳 菊 | |
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監察院長就任の際に公開された公式写真(2020年) | |
生年月日 | 1950年6月10日(74歳) |
出生地 |
中華民国 台湾省台北県羅東区三星郷 (現:宜蘭県羅東鎮三星郷) |
出身校 | 世新大学、国立中山大学 |
所属政党 | 民主進歩党 |
在任期間 | 2020年8月1日 - 現職 |
総統 |
蔡英文 頼清徳 |
在任期間 | 2018年4月23日 - 2020年5月20日 |
総統 | 蔡英文 |
当選回数 | 3回(合併前1回・合併後2回) |
在任期間 |
2006年12月25日 - 2010年12月24日 2010年12月25日 - 2018年4月22日 |
在任期間 | 2012年2月29日 - 2012年5月30日 |
内閣 |
唐飛内閣 張俊雄内閣 游錫堃内閣 謝長廷内閣 |
在任期間 | 2000年5月20日 - 2005年9月19日 |
総統 | 陳水扁 |
その他の職歴 | |
監察院国家人権委員会 初代 主任委員 (2020年8月1日 - 現職) | |
台北市政府社会局長 (1994年 - 1998年) | |
高雄市政府社会局長 (1998年 - 2000年) |
陳菊 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 陳 菊 |
簡体字: | 陈菊 |
拼音: | Chén Jú |
発音: | ダン ギョッ |
台湾語白話字: | Tân Kiok |
経歴
編集台湾省議会議員秘書時代に民主化運動に関わり、1980年、美麗島事件で逮捕された。懲役12年の判決を言い渡され、約6年入獄した後、民進党の結成に参画した[6]。
李登輝政権下で名誉回復後、国民大会代表に選出。1994年から陳水扁台北市長のもとで、1998年から謝長廷高雄市長のもとで要職を歴任し、2000年から約5年間、陳水扁政権で行政院労工委員会主任委員(閣僚級)を務めた[7]。
2006年12月、高雄市長選挙に民進党候補として立候補し、国民党候補である黄俊英との激戦の末、1,114票差で勝利し、高雄市長に選出された[8][9]。
2010年11月、高雄県と合併し誕生した新たな高雄市で行われた市長選挙に出馬、当選し、初代市長に就任した[10]。
2012年2月、蔡英文主席の後任として、民進党代理主席を務めることが決まったが[11]、同年5月に蘇貞昌が党主席に選出された[12]。
2014年11月、対立候補に得票数で大きく差をつけ圧勝し、再選を果たした[13][14]。
2018年4月、高雄市長を退任し、総統府秘書長に就任することを発表し[15]、4月23日より総統府秘書長に着任[16]。2020年5月20日、第2次蔡英文政権発足に伴い退任[17]。その後7月に監察院院長就任が立法院で可決された[18]。8月1日より監察院長および兼任で同日同院傘下に設置された国家人権委員会(総統府人権諮詢委員会の後継組織。)主任委員に就任[19]。
中国との関係
編集2009年5月、民進党幹部として初めて訪中、郭金龍北京市長、韓正上海市長と相次いで会談し[20][21]、入国手続きを免除されるなど民進党穏健派を取り込みたい中国政府の思惑から厚遇された[22]。また、2009年7月にダライ・ラマ14世を台湾訪問させており、対中国政策もとっている[23]。2009年10月の高雄映画祭では、世界ウイグル会議のラビア・カーディル主席のドキュメンタリー映画を放映する計画を発表した[24]。
日本との関係
編集2008年5月、「高雄市観光セールス団」の団長として高雄市の政財界関係者を引き連れて来日。大阪と名古屋で日本人観光客が高雄を訪れるようアピールした後、東京の台北経済文化代表処で開かれた昼食会に出席した[25]。
2009年、ワールドゲームズ高雄大会の宣伝のため来日し、「『高雄』の旧名は台湾語で打狗(ターカオ)と呼び、日本語の『たかお』と発音が同じだ」と述べ、日本と高雄の関係を好意的に語った[26]。
2015年12月14日、高雄市が同市に拠点を置く日系企業3社を表彰した際、陳は「日系企業が高雄の家族になることを歓迎する」「第2の故郷だと思ってもらえれば」と述べた[27]。
その他
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 高雄県合併後初代-2代・民選直轄第3代
出典
編集- ^ “高雄市第2屆市長選舉選舉公報” (PDF) (中国語). 中央選舉委員會. 2022年1月23日閲覧。
- ^ 陳俊華; 王承中 (2020年8月1日). “就任監察院長 陳菊:回到從政初衷” (中国語). 中央通訊社 2022年1月23日閲覧。
- ^ 陳菊氏が総統府秘書長に就任「全力で総統支える」/台湾中央通訊社2018/04/24
- ^ 王淑芬 (2018年2月28日). “回首執政高雄12年 陳菊嘆苦命” (中国語). 中央通訊社 2022年1月23日閲覧。
- ^ “台湾民进党通过陈菊代理主席” (中国語). BBC中文網. (2012年2月22日) 2022年1月23日閲覧。
- ^ 溫貴香 (2019年12月2日). “美麗島40年歷史峰迴路轉 陳菊:改革比革命更困難[影”] (中国語). 中央通訊社 2022年1月23日閲覧。
- ^ “陳菊 院長” (中国語). 監察院全球資訊網. 2022年1月23日閲覧。
- ^ “台北、高雄市長選挙が終了 郝龍斌、陳菊氏が当選”. 台湾週報 (台北駐日経済文化代表処). (2006年12月11日) 2015年12月9日閲覧。
- ^ “95年直轄市長選舉 候選人得票數” (中国語). 中央選舉委員會. 2022年1月23日閲覧。
- ^ “99年直轄市長選舉 候選人得票數” (中国語). 中央選舉委員會. 2022年1月23日閲覧。
- ^ 李欣芳; 朱有鈴 (2012年3月1日). “代理民進黨主席 陳菊:願當個桶箍” (中国語). 自由時報 2022年1月23日閲覧。
- ^ “蘇貞昌得票率50.47% 當選民進黨主席” (中国語). 台灣英文新聞. (2012年5月27日) 2022年1月23日閲覧。
- ^ “台湾・高雄市長選、現職の陳菊氏が圧勝 爆発事故などの影響受けず”. フォーカス台湾. (2014年11月29日) 2015年12月9日閲覧。
- ^ “103年直轄市長選舉 候選人得票數” (中国語). 中央選舉委員會. 2022年1月23日閲覧。
- ^ 陳菊氏、総統府秘書長就任へ 高雄市長退任を発表/台湾中央通訊社
- ^ “陳菊氏が総統府秘書長に就任「全力で総統支える」/台湾”. 中央社フォーカス台湾 (2018年4月24日). 2018年12月21日閲覧。
- ^ “蔡政権2期目 総統府秘書長に蘇前立法院長=人事発表/台湾”. フォーカス台湾. (2020年5月19日)
- ^ “監察院長に陳菊氏 立法院、賛成多数で可決/台湾”. 中央社フォーカス台湾. (2020年7月17日)
- ^ “今正式接任監察院長、人權委員會主委 陳菊:好像回到從政初衷”. 民視. (2020年8月1日)
- ^ 郭玫蘭 (2009年5月23日). “陳菊邀韓正參加高雄世運會 不談政治” (中国語). 台灣英文新聞. 中央通訊社 2022年1月23日閲覧。
- ^ 侯承旭; 盧賢秀 (2009年5月22日). “宣示主權 陳菊訪中:我們馬總統…” (中国語). 自由時報 2022年1月23日閲覧。
- ^ 産経新聞『台湾・民進党幹部に異例の待遇 中国、穏健派取り込みか』2009年5月22日
- ^ 郭芳綺; 王寓中; 蘇永耀; 羅添斌; 謝文華 (2009年8月27日). “達賴月底可望訪台 為災民祈福” (中国語). 自由時報 2022年1月23日閲覧。
- ^ “熱比婭提早播 陳菊:降低爭議,非向對岸示好” (中国語). 自由時報. (2009年9月20日) 2020年1月23日閲覧。
- ^ “陳菊・高雄市長が来日、大阪・名古屋・東京で高雄の魅力をアピール”. 台湾週報 (台北駐日経済文化代表処). (2008年5月9日) 2015年11月30日閲覧。
- ^ “陳菊・高雄市長が東京で「2009ワールドゲームズ高雄大会」をPR”. 台北駐日経済文化代表処. (2009年3月6日) 2015年11月30日閲覧。
- ^ “陳菊・高雄市長、優良日系企業を表彰 「第2の故郷だと思って」”. フォーカス台湾. (2015年12月15日) 2015年12月20日閲覧。
- ^ “台湾の市長ら支援表明「給与1か月分義援金に」”. 読売新聞. (2016年4月16日) 2016年4月16日閲覧。
- ^ “不要讓這個笑容消失!”. 陳菊. 2016年4月16日閲覧。
- ^ 程瓊瑩 (2009年9月9日). “宇宙人MV 陳菊處女秀-要去高雄夢想變市歌” (中国語). 自由時報 2022年1月23日閲覧。
- ^ TVBS-Nニュース映像(Youtube)
- ^ “2008動漫高雄 陳菊巧扮「花媽」”. 自立晩報. (2008年12月19日)
- ^ “菊姊扮花媽 熱炒動漫季”. 蘋果日報. (2008年12月20日)
- ^ “新新聞》113位立委,近40個是「政二代」-風傳媒” (中国語). www.storm.mg (2020年3月25日). 2022年9月2日閲覧。
外部リンク
編集- 陳菊 (花媽) 市長 - 公式Facebookページ
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