長楕円軌道(ちょうだえんきどう Highly elliptical orbit,HEO)は、人工衛星の軌道の分類の一[1]楕円軌道(elliptical orbit)の一種でもある。軌道離心率が大きな軌道であり、モルニヤ軌道ツンドラ軌道もこれに分類される[2]

長楕円軌道であるモルニヤ軌道

このような極端な楕円軌道における衛星は、遠地点付近においては、地上からはゆっくりと移動しているように見え、観測可能時間も長くなる。また、その性質を応用し、地上の高緯度地帯においても、衛星が比較的長時間、高い仰角の位置を保つことができる。これらの特性は、通信衛星に向いており[3]、静止軌道上の通信衛星からでは、高緯度地帯において仰角が低くなりすぎ利用できない場合[1][4]があるという欠点を補える。

脚注

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  1. ^ a b 吉村直子, 豊嶋守生, 鈴木龍太郎「衛星用通信装置について」『電気設備学会誌』第31巻第05号、2011年5月、332-335頁。 
  2. ^ L.D.Trichtchenko, L.V.Nikitina, A.P.Trishchenko, L.Garand (2014年9月12日). “[http: Highly Elliptical Orbits for Arctic observations: Assessment of ionizing radiation]”. 2019年8月13日閲覧。
  3. ^ 芹澤隆徳 (2001年11月22日). “通信を変える“長楕円軌道衛星”って何だ?”. ITmedia Lifestyle. ITmedia. 2019年8月13日閲覧。
  4. ^ Fortescue, P.W.; Mottershead, L.J.; Swinerd, G.; Stark, J.P.W. (2003). “Section 5.7: highly elliptic orbits”. Spacecraft Systems Engineering. John Wiley and Sons. ISBN 0-471-61951-5 

関連項目

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外部リンク

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