鏡優翔

日本の女性レスリング選手 (2001-)

鏡 優翔(かがみ ゆうか、2001年9月14日 - )は、日本の女子レスリング選手。山形県山形市出身[1][2]。階級は76kg級。身長167cm[3]。パリオリンピック金メダリスト。

鏡 優翔
ブエノスアイレスユースオリンピックでの鏡
個人情報
フルネーム鏡 優翔
国籍日本の旗 日本
生誕 (2001-09-14) 2001年9月14日(22歳)
山形県山形市
体重72 kg (159 lb)
スポーツ
競技レスリング
種目女子フリースタイル76kg級
獲得メダル
日本の旗 日本
オリンピック
2024 パリ 76kg級
世界選手権
2023 ベオグラード 76kg級
2022 ベオグラード 76kg級
U-23世界選手権
2019 ブダペスト 76kg級
世界ジュニア選手権
2019 タリン 72kg級
世界カデット選手権
2017 アテネ 70kg級
2018 ザグレブ 73kg級

来歴

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小学生の時はサンダーキッズでレスリング、宇都宮ラグビースクールでラグビーに取り組んでいた[4]

その後レスリングに専念すると、宇都宮市立雀宮中学校1年の時に全国中学生選手権57kg級で2位になった[3]。中学3年の時には上京してJOCエリートアカデミーへ入校すると、稲付中学に通うようになった[4][5]。全国中学生選手権では70kg級で3位だったが、全国中学選抜選手権とクリッパン女子国際大会カデットの部で優勝を飾った[3][4]

2017年には帝京高校へ進むと、ジュニアクイーンズカップカデットの部とJOC杯カデットの部で優勝した。さらにインターハイ世界カデット選手権でも優勝を成し遂げた[3][4]。クリッパン女子国際大会では2連覇した[3]。2年の時にはジュニアクイーンズカップカデットの部とJOC杯カデットの部73kg級でそれぞれ2連覇すると、アジアカデット選手権でも優勝した[3]。世界カデット選手権とインターハイでもそれぞれ2連覇を達成[3]ユースオリンピックでは開会式で日本選手団の旗手を務めたものの、3位にとどまった[3][6][7]全日本選手権72kg級では高校2年ながらシニアの大会で優勝を果たした[3]。3年の時にはジュニアクイーンズカップジュニアの部とアジア選手権で優勝した[3][8]全日本選抜選手権ではオリンピック階級の76kg級に階級を上げて決勝まで進むも、世界選手権3位の皆川博恵に敗れて2位だった[3]。インターハイでは3連覇を達成した[9]世界ジュニアでは72㎏級で優勝を飾った[10]U-23世界選手権では2位にとどまった[3][11]成田で開催されたワールドカップでは優勝した[12]

2020年には東洋大学へ進むと、全日本レスリング選手権大会で優勝した[13]。2年の時には全日本レスリング選手権大会で2連覇した[3]。3年の時にはアジア選手権で2位だった[14]。全日本選抜選手権では優勝して、世界選手権代表に選ばれた[3]世界選手権では準々決勝でトルコの選手に敗れるも、その後の敗者復活戦を勝ち上がって3位になった[15]。4年の時には全日本選抜選手権で優勝した[3]。世界選手権代表決定プレーオフでも勝利した[16]

世界選手権では準々決勝で元世界チャンピオンであるアメリカのアデライン・グレイを破るなどして決勝まで進むと、キルギスのアイペリ・メデトキジを8-0でリードした後に相手の負傷により棄権勝ちを収めて優勝した。日本の女子選手が最重量級で優勝したのは2003年の浜口京子以来20年ぶりとなった。なお今大会で金メダルを獲得したため、規定によりパリオリンピック代表に内定した[17][18][19]

2024年1月4日、日本代表の強化合宿に取材に応じ、東洋大を卒業後の4月1日からサントリーに入社することを明らかにした[20]。今後も練習拠点は東洋大に置き、五輪に向けて鍛錬を積んでいくという[20]

2024年8月のパリオリンピック女子76kg級では、決勝でアメリカ代表のケネディアクレシス・ブレーズを3-1で破って金メダルを獲得した。女子最重量級でのオリンピック金メダルは日本初の快挙[21]

主な戦績

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70kg級での戦績

73kg級での戦績

72kg級での戦績

76kg級での戦績

(出典[3]

脚注

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  1. ^ 親族ら集まりエール送る 山形でレスリング・鏡選手(山形市出身)の応援会2024年8月11日山形新聞
  2. ^ 本人Twitter 2:48 PM · Aug 27, 2022
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p JWF WRESTLERS DATABASE : 日本レスリング協会 鏡優翔
  4. ^ a b c d 宇都宮ラグビースクール〈ライトニングス〉栃木県
  5. ^ レスリング鏡優翔ら5人がエリートアカデミー入校 日刊スポーツ 2016年4月2日
  6. ^ 鏡 優翔 (レスリング) - ブエノスアイレスユースオリンピック2018
  7. ^ レスリング女子・鏡優翔が堂々と旗手「日の丸の重み感じた」 夏季ユース五輪開幕 デイリースポーツ 2018年10月8日
  8. ^ 鏡(雀宮中−東京・帝京高)、初のアジア女王 レスリング女子72キロ級 47NEWS 2019年4月27日
  9. ^ レスリング女子で鏡が連覇=高校総体 時事通信
  10. ^ 奥野ら優勝=レスリング世界ジュニア 時事通信 2019年8月17日
  11. ^ 加賀田、田南部、古市がV U-23世界選手権/レスリング サンケイスポーツ 2019年11月1日
  12. ^ レスリング女子W杯、日本V5 決勝で米国下す 47NEWS 2019年11月17日
  13. ^ 女子レスリング界に新星続々! 24年パリ五輪へ…10代で全日本制した鏡優翔&尾崎野乃香の〝強み〟 東京スポーツ 2020年12月27日
  14. ^ 屶網、今井、吉元が優勝 アジア選手権/レスリング サンケイスポーツ 2022年4月21日
  15. ^ 須崎優衣、3度目の世界一 森川美和は初優勝―レスリング 時事通信 2022年9月15日
  16. ^ 文田ら世界選手権へ レスリング代表プレーオフ 時事通信 2023年7月1日
  17. ^ 強いぞ日本女子 東京五輪女王・須崎、桜井、鏡の3人がパリ五輪代表に内定 レスリング世界選手権 スポーツニッポン 2023年9月20日
  18. ^ 鏡、肉体強化が実を結ぶ 女子最重量級で20年ぶり金―世界レスリング 時事通信 2023年9月21日
  19. ^ 2023 UWW Senior World Championships
  20. ^ a b レスリング・パリ五輪代表の鏡優翔、4月からサントリーへ「偉大な先輩方の後を追っていけるように」”. スポーツ報知 (2024年1月4日). 2024年1月12日閲覧。
  21. ^ 【レスリング】鏡優翔も金!初の最重量級 日本レス界史上最多1大会8個、ゴールドラッシュ締め”. 日刊スポーツ (2024年8月11日). 2024年8月11日閲覧。

外部リンク

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  • 鏡優翔 - International Wrestling Database (英語)