銭洲海嶺
伊豆諸島周辺に連なる海底の高まり
銭洲海嶺(ぜにすかいれい)とは、伊豆諸島の新島・式根島・神津島周辺から南西方向へ連なる海底の高まり(広義の海嶺)である。この海嶺の北西側は石廊海底谷および南海トラフと接している。南東側斜面には海嶺と平行に、複数の逆断層が発達している[1]。また、石廊崎の南方およそ70kmの地点では海嶺の一部が海面上に突き出しており、銭洲と呼ばれている。
主な地形
編集名称 | 標高 | 地図 | 説明 |
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大室ダシ | -28m | 北緯34度32分48秒 東経139度26分30秒 | 伊豆大島の南端より南南東約13kmに位置する最浅水深28mの浅瀬、及びその周囲にある水深150m以浅程度の島棚。島棚の中央部に1×0.5kmの海穴(大室海穴)があり、活火山の火口と推定されている。 |
新島ウラノ瀬 | -66m | 北緯34度26分秒 東経139度25分秒 | 新島の北端より東約12kmに位置する最浅水深66mの浅瀬。最浅部は直径約1.7kmの火口の外輪山東部に位置しており、この火口の中心付近には比高70m程度の中央火口丘が存在する。この火口の南に隣接する形で直径約3.5kmのカルデラ、更にこのカルデラの西側に最浅水深58mの島棚がある。 |
鵜渡根島 | 210m | 北緯34度28分22秒 東経139度17分37秒 | 利島と新島の間にある面積0.3km2の無人島。主に玄武岩からなり、後期更新世ごろの活動で形成された。島の周囲には、フヅシ根、モノキ、オタイ根などの岩礁がある。 |
新島 | 432m | 北緯34度23分48秒 東経139度16分13秒 | 面積23.17km2の有人島。主に流紋岩からなる単性火山群で構成されており、後期更新世以降の活動で形成された。最新活動は886-887年の向山。無人の小島として、島の西に地内島、南に早島がある。 |
式根島 | 109m | 北緯34度19分21秒 東経139度11分47秒 | 面積3.67km2の有人島。新島単性火山群の一つで、約1.4万年前の活動で形成された。 |
高瀬 | -59m | 北緯34度26分24秒 東経139度10分12秒 | 新島の北西約10kmにある浅瀬。 |
神津島 | 572m | 北緯34度13分10秒 東経139度09分12秒 | 面積18.48km2の有人島。主に流紋岩からなる単性火山群で構成されており、後期更新世以降の活動で形成された。最新活動は838年の天上山。無人の小島として、島の西に恩馳島、南東に祇苗島がある。また、祇苗島から南東約7kmに渡って直線状に火砕丘が海底に分布している。 |
ヒョウタン瀬 | -102m | 北緯34度21分秒 東経139度02分36秒 | 神津島の北西約15kmにある浅瀬。 |
渡り瀬 | -78m | 北緯34度04分秒 東経138度56分秒 | 神津島の南東約20kmにある浅瀬。 |
銭洲 | 8m | 北緯33度56分37秒 東経138度49分3秒 | 神津島の南西約40kmに位置する岩礁群。大きく分けて北東部と南西部に分けられ、両者は2.5kmほど離れている。 |
銭洲沖海山 | 北緯33度25分12秒 東経138度24分36秒 | 銭洲の南東約60kmに位置する海山。 | |
銭洲海底谷 | 北緯33度48分秒 東経138度57分秒 | 神津島と神津中瀬の間付近から、銭洲の南東、銭洲沖海山の東を経由して四国海盆に至る海底谷。 | |
遠州灘沖海山 | -2680m | 北緯33度02分秒 東経137度42分48秒 | 銭洲海嶺の南端にある海山。 |
伊良湖海丘 | -3350m | 北緯33度00分秒 東経137度23分30秒 | 銭洲海嶺の西端にある海山。 |
脚注
編集- ^ 銭洲海嶺南部の地殻構造 (PDF)