酸化ホウ素(さんかホウそ、Boron trioxide)は化学式がB2O3と表されるホウ素酸化物である。白色のガラス質の固体である。不定形のガラス体として見つかることが多い。結晶化する際には、広範囲に焼きなましをする必要があり、結晶化が最も難しい物質の1つである。

酸化ホウ素
識別情報
CAS登録番号 1303-86-2
特性
化学式 B2O3
モル質量 69.6182 g/mol
外観 透明なガラス質の固体
密度 1.85 g/cm3(ガラス質)

2.460 g/cm3(液体)
2.55 g/cm3(三方両錐型)
3.11–3.146 g/cm3(単斜晶)

融点

480 ℃

沸点

1680 ℃

への溶解度 2.2 g/100 g
関連する物質
関連物質 B2O2.5
B2O3·H2O(メタボーライト)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ガラス質の酸化ホウ素(α-B2O3)は、交互にホウ素原子と酸素原子が結合した六員環からなると考えられている。大部分はリボンやシート状に重合する。結晶構造はBO3を単位分子として構成され、水晶の3分の1ほどの硬さである。

用途

編集

関連項目

編集

参考文献

編集
  1. Eckert, H. Prog. NMR Spectrosc., 24 (1992) 159-293.
  2. "Quantitative study of the short range order in B,O, and B,S, by MAS and two-dimensional triple-quantum MAS 11B NMR". S.-J. Hwang, C. Femandez, J.P. Amoureux, J. Cho, S.W. Martin & M. Pruski. Solid State Nuclear Magnetic Resonance 8 (1997) 109-121.
  3. "Structural transformations in liquid, crystalline and glassy B2O3 under high pressure". Institute for High Pressure Physics RAS and Japan Atomic Energy Research Institute. (2003).

外部リンク

編集