酸化チタン(III)
酸化チタン(III)とは、化学式Ti2O3で表される無機化合物である。常温常圧では、黒色の半導性の固体として存在する。1600 ℃でチタン金属を使用して、二酸化チタンを還元することで調製される[1]。
酸化チタン(III) | |
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titanium(III) oxide | |
別称 titanium sesquioxide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1344-54-3 |
PubChem | 123111 |
ChEBI | |
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特性 | |
化学式 | Ti2O3 |
モル質量 | 143.76 g/mol |
外観 | バイオレットブラックの粉 |
匂い | 無臭 |
密度 | 4.49 g/cm3 |
融点 |
2130 °C, 2403 K, 3866 °F (分解) |
水への溶解度 | 不溶 |
磁化率 | +125.6·10−6 cm3/mol |
危険性 | |
EU分類 | 掲載なし |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
Al2O3(コランダム)構造をとる[1]。酸化剤と反応する[1]。約200 °Cで半導性から金属導電性に移行する[1]。非常にまれな鉱物チスタライトとして自然に発生する[2]。
他の酸化チタン(III)にはLiTi2O4及びLiTiO2が含まれる[3]。
出典
編集- ^ a b c d グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン. ISBN 978-0-08-037941-8。
- ^ Mindat org, Tistarite
- ^ Hewston, T.A.; Chamberland, B.L. (1987). “A Survey of first-row ternary oxides LiMO2 (M = Sc-Cu)”. Journal of Physics and Chemistry of Solids 48 (2): 97–108. Bibcode: 1987JPCS...48...97H. doi:10.1016/0022-3697(87)90076-X.