郷事委員会
郷事委員会(Rural committee)は、香港の新界原居民による政治組織の一つである。香港全域で26ある。
700ある原居民の村から選出された村代表1480人からなる。ただし、大半の村では一人しか被推薦者がおらず、無投票当選している。村代表の選挙権は、男性の原居民とその配偶者に限られてきた。
しかし、2000年12月に終審法院(最高裁に相当)は、郷事委員会の選挙方法が人権法案や性差別防止条例に違反するとの判決を下した。そのため、2003年の選挙から、原住民の代表と一般住民の代表を別々に選出することになった(村代表2人制)。なお、原住民の代表自体が、1村につき複数名いることもある。
各郷事委員会の正副主席は上部組織の郷議局議員を、主席は所在地域の区議会議員を兼務する。同委員会は元朗区(6)、北区(4)や離島区(7)に集中しているため、その区議会において郷事委員会は、比較的強い影響力を発揮できる。