邦字新聞
特に「日本以外の世界各国で発刊されている」日本語新聞
邦字新聞(ほうじしんぶん)、もしくは邦字紙(ほうじし)は、広義では日本語の新聞を意味するが、通常は "日本以外の世界各国で発刊されている日本語新聞" を指す言葉である。
概要
編集海外初の邦字新聞は、1886年のサンフランシスコの「しののめ」とされる[2]。1887年には、同じくサンフランシスコで「新日本」が刊行された[3]。同紙の日本での発売は、1888年の出版条例(17条)により禁止された[4]。
組合としては海外日系新聞放送協会があり、世界の邦字紙17社が加盟している[5]。海外日系新聞等(日本国以外の諸国にある日本語等による新聞その他の刊行物、放送、通信等をいう)の事業を行うものの健全な発展を通じて、国際理解の促進を図り、あわせて会員相互の親睦と共通の利益を守るのが目的。
アジア
編集- バンコク週報 公式サイト、タイ
- 南国新聞 公式サイト、マレーシア、日本、タブロイド判
- 日馬プレス 公式サイト、マレーシア、月2回発行
- 星日報 公式サイト、シンガポール、2010年8月に休刊
- じゃかるた新聞 公式サイト、インドネシア、2024年8月に休刊
- 香港ポスト 公式サイト、香港、2018年11月に休刊、2019年12月に復刊
- ラスメイカンプチア新聞 公式サイト、カンボジア
- 日刊まにら新聞 公式サイト、フィリピン、2021年12月に休刊となり電子版に移行[6]。
- VIETJO ベトジョー 公式サイト、ベトナム
- The Watch 公式サイト、ベトナム
- 日本経済新聞アジア・オセアニア版(アジア・オセアニア地域で購読可能)
オセアニア
編集- 日豪プレス NICHIGO ONLINE、オーストラリア、全国版、クイーンズランド版、月刊。
- サザンクロスタイムス、クイーンズランド州、月刊。
- 週刊ジェンタ、シドニー、毎週金曜日発刊、タブロイド。
- Cheers、シドニー、月刊、タブロイド。
- 伝言ネット、メルボルン、ブリスベン、月刊。
- J.A. News パース、月刊。
北米
編集アメリカ
編集- 羅府新報 公式サイト ロサンゼルスにて火、水、木、土発行、米国内で最多の発行部数(平均45,000部発刊)の日系新聞、1903年創刊。
- ハワイ報知社 公式サイト、日刊、ホノルル、1912年創刊、日本語日刊紙、週6日発行。2023年休刊。
- OCSニュース ニューヨーク
- 日米タイムズ 公式サイト 1946年創立、日英2か国語、北カリフォルニア州、火、木、土発行、大判10ページ。
- 北米毎日新聞 公式サイト 1948年2月19日創刊、2009年10月30日付で休刊。サンフランシスコ、8ページ(日本語 : 6ページ、英語 : 2ページ)、週5日発行。
- 北米報知 公式サイト シアトル、週1回発行、北米最初の日系新聞として前身の北米時事が1902年に設立される。
- 日刊サン ロサンゼルスで週6日発行、ニューヨークで週3日発行、無料新聞。
- ロッキーマウンテン時報:コロラド、2007年2月で廃刊。現在はオンライン情報のみ。[1]
- J weekly サンフランシスコ・ベイエリアの日系フリーペーパー(毎週金曜日発行)。
カナダ
編集- 大陸日報:1907年創刊、1941年頃休刊。
- ニューカナディアン:1938年創刊、2001年廃刊。バンクーバーのちトロント
- バンクーバー新報:1978年創刊、2020年4月30日付で廃刊。現在はWEBサイトにて情報提供をしている。バンクーバー
- 日加タイムス:1979年10月創刊、2008年12月で廃刊。後にオンラインの「e-Nikka」として運営されるも終了。トロント
- カナダジャーナル:1981年創刊、2005年12月で廃刊。現在は旅行・留学手続代行会社となる。バンクーバー
- アドバルーン:1985年創刊、2003年廃刊。毎月1、15日発行であった。バンクーバー
- Oops! Japanese Magazine:1998年8月創刊。月刊。2020年5月から7月号までは新型コロナウイルスの影響のため休刊。バンクーバー。カナダで現存する唯一の邦字紙。前述のバンクーバー新報廃刊後は、同紙を継承した形で日系文化センターなどの日系人関連団体や、日本総領事館からのお知らせを掲載するようになった。
- Bits:2002年創刊、2018年6月で廃刊。トロント。本紙の廃刊で同地から邦字紙が消滅する。
中南米
編集ブラジル
編集- ブラジル日報:ブラジルの非営利団体「ブラジル日報協会」が発刊する邦字紙。2022年1月創刊。火~土曜日週5日刊行。姉妹紙にポルトガル語新聞「Jornal Nippon Já」がある。
- ニッポ・ブラジル新聞:1992年創刊、サンパウロ市ビラマリアーナ区、ブラジルの歴史、ブラジル日本移民史など ※同紙はポルトガル語新聞。ただし、一部紙面が日本語面となっている。
- Journal International Press(International Press Co.(IPC))と提携、IPCTV(テレビ)を開設。
- 休刊・廃刊
- 伯剌西爾時報:ブラジル。戦前、戦後直後に発刊された新聞。
- 聖州新報:ブラジル。戦前の新聞。
- 朝日新聞:ブラジル。戦前の新聞。
- 週刊南米:ブラジル。戦前の新聞。
- 昭和新聞:ブラジル。戦後直後の新聞。
- ブラジル中外新聞:ブラジル。戦後直後の新聞。
- アサイ新聞:ブラジル。戦後直後の新聞。
- パウリスタ新聞:ブラジル。日伯毎日新聞と統合しニッケイ新聞になる。
- 日伯毎日新聞:ブラジル。パウリスタ新聞と統合しニッケイ新聞になる。
- サンパウロ新聞:サンパウロ市、1946年10月12日創刊、第25回菊池寛賞受賞(1977年)、日刊(週5回発行)、大判、通常10ページ(2ページ、ポルトガル語)
- ニッケイ新聞:サンパウロ市、パウリスタ新聞と日伯毎日新聞が1998年3月に合併して設立された。日本在住者向け無料メールマガジンの運営や日本語書籍の発行も行っていた。2021年12月18日付で廃刊[7][8]。
パラグアイ
編集アルゼンチン
編集ペルー
編集ヨーロッパ
編集フランス
編集脚注
編集- ^ “米ハワイで唯一の邦字紙廃刊へ 12月7日、コロナ禍打撃”. 産経新聞 (2023年11月7日). 2024年3月12日閲覧。
- ^ 桑港の邦字新聞『新聞集成明治編年史. 第六卷』 (林泉社, 1940)
- ^ 桑港邦字新聞「新日本」『新聞集成明治編年史. 第六卷』 (林泉社, 1940)
- ^ 桑港の「新日本」『新聞集成明治編年史. 第七卷』 (林泉社, 1940)
- ^ “海外日系新聞放送協会概要”. 2024年9月20日閲覧。
- ^ “「まにら新聞」印刷廃止 フィリピン邦字紙、部数減で”. 時事通信 (2021年12月21日). 2021年12月22日閲覧。
- ^ “■社告■=本紙年内廃刊のお知らせ=ニッケイ新聞社長 高木ラウル”. ニッケイ新聞. (2021年11月18日) 2021年12月26日閲覧。
- ^ “■記者の目■さようなら、ニッケイ新聞!=日本語文化圏があるところに邦字紙”. ニッケイ新聞. (2021年12月18日) 2021年12月26日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 公益財団法人 海外日系人協会
- 「在外」日本人ネットワーク
- 日系ジャーナルに関する記事 - ウェイバックマシン(2003年12月11日アーカイブ分)
- 海外の日本語フリーペーパー - 現地日本人向けのメディアを紹介
- スタンフォード大学フーヴァー研究所 邦字新聞デジタルコレクション