遠野街道
概要
編集「阿曽沼興廃記」によると、建武年間(1334-1338年)には、すでに花巻-横田(遠野)、横田-大槌・釜石などを結ぶ道があったという[1]。
藩政時代、盛岡城下から稗貫郡大迫(おおはさま)村を経て閉伊郡横田村(現 遠野市)を結ぶ道に付けられた呼称で、現在の国道396号とほぼ同じコースである。 また、遠野城下から界木峠を越えて大槌へ達する「大槌街道」や、仙人峠を越えて釜石へ行く「釜石街道」等と接続する閉伊郡海岸部と内陸を結ぶ道でもある。
遠野は閉伊海岸と内陸を結ぶ交通の要地にあり、各地から物資が集まる。海岸部からの運搬物が海産物であり、幕末には釜石からの鉄が重要物資となった。
明治8年(1875年)からの改修工事によって、達曾部-遠野間の路線が変更されたが、旧来の道筋の方が近いため、多くは旧道を往来したという。
宿場・伝馬継所
編集
脚注
編集- ^ (岩手県の地名)平凡社
参考資料
編集- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 3 岩手県』角川書店、1985年3月8日。ISBN 4-040-01030-2。
- (有)平凡社地方資料センター『日本歴史地名大系 第3巻 岩手県の地名』平凡社、1990年7月13日。ISBN 4-582-91022-X。
- 渡辺信夫『東北の街道 道の文化史いまむかし』無明舎出版、1998年7月15日。ISBN 4-89544-188-1。