連邦政府ランジュバン棟 (カナダ)
連邦政府ランジュバン棟 (れんぽうせいふランジュバンとう、英語: Langevin Block、フランス語: Édiffice Langevin) はカナダのオタワにあるパーラメント・ヒルに面した庁舎である。カナダ首相府と枢密院事務局があるので、ここはカナダ政府における権力の中枢として働いている。このため「ランジュバン棟」という言葉は、しばしば首相府のことを指す隠語として使われている。この建物はカナダ国定史跡のひとつである。
連邦政府ランジュバン棟 | |
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現地名 Langevin Block | |
所在地 | カナダ オンタリオ州オタワ |
座標 | 北緯45度25分25.23秒 西経75度41分49.42秒 / 北緯45.4236750度 西経75.6970611度座標: 北緯45度25分25.23秒 西経75度41分49.42秒 / 北緯45.4236750度 西経75.6970611度 |
形成 | 1889年 |
建築家 | トマス・ヒューラー |
建築様式 | 第二帝政様式 |
登録日 | 1977年 |
概要
編集枢密院事務局高官の部屋はランジュバン棟にまだあるが、今では首相府がセンター・ブロックにあるオフィスとともにここを利用しているので、枢密院事務局による利用はかなり限られている。
1884年に起工し、1889年に竣工したこの建物はパーラメント・ヒルの敷地外では初めてたてられた連邦政府庁舎である。この建物にはチャールズ・イライジャ・フィッシュが所有するニューブランズウィック州の採石場から得られた砂岩が用いられている。またこの建物は、オタワのウェリントン通りに面した一等地にあり、近くには戦没者記念碑、シャトー・ローリエ、政府会議センター、リドー運河、国立芸術センター、イギリス駐カナダ高等弁務官事務所、スパークス・ストリート・モールなどがある。もともとこの建物は南西官庁ビルという名前だったが、現在はジョン・A・マクドナルド政権で公共事業相を務めたエクター=ルイ・ランジュバン卿にちなんだ名前に変更されている。
ランジュバン棟の建築はオタワでは特色のあるものである。これは、他の政府庁舎がゴシック・リバイバル様式で建てられているのに対して、ランジュバン棟は第二帝政様式だからである。設計者は自治領カナダ首席建築家のトマス・ヒューラーである。2000年にはカナダ王立建築家協会によって過去千年(ミレニアム)に建てられたカナダにおけるトップ500の建築のひとつに選ばれた。
参考文献
編集- Kalman, Harold, and John Roaf, Exploring Ottawa: an architectural guide to the nation's capital. Toronto: University of Toronto Press, 1983.