通商院
通商院(Casa de Contratación de las Indias)はスペインにおける植民地統治機関のひとつ。商務院とも訳される。
歴史
編集1503年にセビリアで設立されたのが最初で、新大陸との貿易を王権統制下に置くことを目的としてつくられた。1717年にカディスへ移転、スペイン継承戦争でジブラルタルを占領したイギリスへ接近することとなった。フランス革命で廃止されるまでインディアス枢機会議とともにスペインの植民地政策を支える中心的な機関となった。
機能
編集通商院の機能は大きく次の5つがある。
- 貿易管理
- 関税管理
- 出入国管理
- 訴訟管理
- 通商院は貿易に際しての違法行為や公海上での不法行為について民事・刑事訴訟の審議を行った。ただし死刑や切断刑などの重刑に関してはインディアス枢機会議にて判断された。
- 航海術の訓練
参考文献
編集- 『ラテン・アメリカを知る事典』(大貫良夫監修、平凡社、ISBN 4-582-12625-1)