軍艦巻

酢飯を海苔で巻き、その上に寿司種を乗せた寿司

軍艦巻軍艦巻き(ぐんかんまき)は、酢飯海苔で巻き、その上に寿司種を乗せた寿司。その姿が軍艦に似ていることから名づけられた。イクラウニシラウオネギトロとびこなど小さく、形の崩れやすい物、和え物を提供できることが特徴。

イクラの軍艦巻
とびこの軍艦巻

概要

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全形の焼き海苔を横方向に均等に三等分した内の1枚を、ネタを乗せた握った寿司飯に巻き付けて作る。

1941年昭和16年)、東京銀座の寿司店「銀座久兵衛」において、当時の主人・今田寿治が客の注文を受けて考案、それまで、寿司ネタとしてなじみがなかったイクラウニを、握らずに飯で固定する方法で完成させた。だが、当時の保守的な業界にあっては非難を浴び、NHKのラジオ番組では「ゲテモノみたい」と言われたという[1]

古い江戸前を語る寿司屋ではイクラを扱わなかったり、ウニを握り寿司にして出したりする店もある。また、軍艦巻という鮨がせいぜい数十分しか形を保っていられないため、出前メニューに限って入れない店もある。

その一方で回転寿司屋では多種多様なものを創作して軍艦巻きにする。例えば、ねぎマグロ、マグロユッケカツオユッケ、イカオクラ、トロたくあん(とろたく)、エビマヨネーズ和え(えびマヨ)、タラ白子カニかにみそキュウリ小柱甘海老サラダツナサラダ、シーフードサラダ、エビサラダ、納豆コーンハンバーグ、味付けなどがある。

海外の寿司店、日本料理店ではキャビアを使うところもある。

ギャラリー

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出典

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  1. ^ 菊地武顕『あのメニューが生まれた店』平凡社、2013年、80頁。

関連項目

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