越後妻有里山現代美術館MonET
越後妻有里山現代美術館MonET(えちごつまりさとやまげんだいびじゅつかんモネ)は、新潟県十日町市本町6にある現代美術を収蔵した美術館。
越後妻有里山現代美術館MonET Museum on Echigo-Tsumari | |
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施設情報 | |
前身 | 越後妻有交流館キナーレ→越後妻有里山現代美術館キナーレ |
専門分野 | 現代美術 |
開館 | 2012年(平成24年)7月29日 |
所在地 |
〒948-0003 新潟県十日町市本町6 |
位置 | 北緯37度8分20秒 東経138度45分37秒 / 北緯37.13889度 東経138.76028度座標: 北緯37度8分20秒 東経138度45分37秒 / 北緯37.13889度 東経138.76028度 |
プロジェクト:GLAM |
越後妻有里山現代美術館MonET | |
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情報 | |
旧名称 | 越後妻有交流館キナーレ→越後妻有里山現代美術館キナーレ |
用途 | 美術館 |
設計者 | 原広司+アトリエ・ファイ建築研究所 |
構造設計者 | 金箱構造設計事務所 |
施工 | 丸山・村山特定共同企業体 |
構造形式 | 鉄骨造及び鉄筋コンクリート造 |
敷地面積 | 19,147.71 m² |
建築面積 | 5,138.06 m² |
延床面積 | 6,093.03 m² |
階数 | 地上2階 |
高さ | 10.65m |
着工 | 2001年(平成13年)10月 |
竣工 | 2003年(平成15年)6月 |
概要
編集十日町の名称のもととなった節季市をイメージし、圏域全体のヒト・モノ・情報が交差する場として、京都駅や札幌ドームで知られる建築家・原広司が設計。コンクリート打放しの正方形の建造物であり、真ん中は屋根のない吹き抜けで通常時は池になっているが、冬季は雪原、3年に1度の大地の芸術祭の期間中は特別展示の会場となる。1階はとおかまちてづくり市などの催し物会場として使われる。2階の回廊には常設展示、ミュージアムショップ、カフェレストラン 「越後しなのがわバル」、コミュニティFMエフエムとおかまちのスタジオと事務所がある。道の駅クロス10十日町が隣接しており、付近は大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレの十日町エリアの観光拠点として観光客を集めている。
沿革
編集十日町広域市町村圏の「ニューにいがた里創プラン」「越後妻有アートネックレス整備事業」における拠点施設(ステージ)のひとつとして建設され[1]、2003年開催の第2回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレに合わせて同年7月にグランドオープンした十日町ステージ越後妻有交流館キナーレ[2]を前身とする。同館は吹き抜けを有する回廊棟にきもの歴史館や体験工房館、和装工芸館、楽市楽座「キナーレ市」、多目的ホールを備え、温泉棟に日帰り温泉「明石の湯」を備えていた[2]。「キナーレ」の言葉の意味は、この地域で使われている方言で、この場所に来て下さいという意味である「来なされ」と、十日町地域の特産品であるキモノを着て下さいという意味である「着なされ」という意味をかけて付けられており、公募して集まった多数の候補の中から最もふさわしいものとして選ばれた愛称である[3]。なお、温泉棟に関しては建設見直しを公約に滝沢信一が2001年に市長当選したが、議会の反発で撤回した経緯がある[4]。
2012年に開催された第5回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレに合わせて設計者原広司によりリニューアルされた際に名称が越後妻有里山現代美術館キナーレとなり、2階部分が現代美術館となった[5]。2021年のリニューアルの際に現名称となった[6]。
収蔵作品
編集常設展示作品一覧
編集- 火焔型土器(レプリカ、本物は十日町市博物館蔵)
- スティーヴン・アントナコス「3つの門のためのネオン」
- ジャン=フランソワ・ブラン「空の水」
- 粟津潔「粟津潔文庫」
- 原広司+アトリエ・ファイ建築研究所「Three Travelers」
- レアンドロ・エルリッヒ「トンネル」
- ゲルダ・シュタイナー、ヨルク・レンツリンガー「ゴースト・サテライト」
- カルロス・ガライコア「浮遊」
- 山本浩二「フロギストン」
- カールステン・ニコライ「Wellenwanne LFO」[注 1]
- エルムグリーン&ドラッグセット「POWERLESS STRUCTURES, FIG.429」
- カールステン・ヘラー「Rolling Cylinder, 2012」
- マッシモ・バルトリーニ feat.ロレンツォ・ビニ「○in□」
- 栗田宏一「ソイル・ライブラリー/新潟」
- 眞田岳彦「大地をつつむ皮膚 十日町文様カラムシ唐草’13」
- クワクボリョウタ「LOST #6」 - 2022年4月21日に修学旅行で訪れていた複数の中学生により全損し[注 2]、非公開となった[8][9][10]が現在は修復再公開している[11]。
特別展示
編集- クリスチャン・ボルタンスキー「No Man's Land」(2012年、現在は終了)
- 蔡國強「蓬莱山」(2015年、現在は終了)
- レアンドロ・エルリッヒ「Palimpsest: 空の池」(2018年)
- 「2018年の〈方丈記私記〉~建築家とアーティストによる四畳半の宇宙」(2018年、現在は終了)
併設施設
編集- ミュージアムショップ
- カフェレストラン 「越後しなのがわバル」
- 温泉「明石の湯」
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外観(2016年4月)
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1階、明石の湯
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2階、越後しなのがわバル、奥にエフエムとおかまちのスタジオが併設
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2013年頃の作品
交通アクセス
編集関連項目
編集脚注
編集出典
編集- ^ 「十日町ステージ事業計画 市民説明会で発表」(PDF)『市報とおかまち』第831号、十日町市、2000年12月10日、2-3頁。
- ^ a b 「十日町ステージ越後妻有交流館キナーレ 2003.7.12グランドオープン」(PDF)『市報とおかまち』第893号、十日町市、2003年7月10日、2-5頁。
- ^ 明石の湯 キナーレとは?
- ^ “十日町の観光・交流施設、「キナーレ」が完成。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (2003年7月8日)
- ^ 「主要プロジェクト紹介1 越後妻有里山現代美術館キナーレ」(PDF)『市報とおかまち』第173号、十日町市、2012年6月10日、8-9頁。
- ^ 「大地の芸術祭施設がリニューアルオープン」(PDF)『市報とおかまち』第363号、十日町市、2021年7月10日、8-10頁。
- ^ “憩いと集いの拠点完成 十日町市、良品計画と地域活性化へ新事業”. 新潟日報. (2021年5月13日)
- ^ a b “修学旅行の中学生が展示作品損壊 新潟・十日町「大地の芸術祭」”. 毎日新聞 (2022年6月6日). 2022年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月7日閲覧。
- ^ a b c “修学旅行で訪れた中学生が大地の芸術祭作品を損壊、越後妻有里山現代美術館(新潟県十日町市)が警察へ被害届提出”. にいがた経済新聞 (2022年6月6日). 2022年6月7日閲覧。
- ^ a b 文化観光課 (2022年6月6日). “越後妻有里山現代美術館 MonETの作品損壊について”. 十日町市. 2022年6月8日閲覧。
- ^ [1]
- ^ 新潟十日町「明石の湯」経営不振で3月末閉館、美術館に改修へ, 新潟日報 2022年12月22日閲覧。
- ^ 「明石の湯」閉館に待った 新潟十日町市議会が「継続審査」に、4月以降の営業は未定, 新潟日報 2023年3月28日閲覧。
- ^ 閉館議論の「明石の湯」、4月以降も当面営業, 新潟日報 2023年4月4日閲覧。
- ^ 閉館方針から一転、「明石の湯」存続決定 新潟十日町市議会、閉館の改正案否決, 新潟日報 2023年5月1日閲覧。
- ^ “越後妻有の巡り方”. 大地の芸術祭. 2022年6月10日閲覧。
注釈
編集外部リンク
編集- 作品・作家:越後妻有里山現代美術館MonET - 越後妻有 大地の芸術祭の里
- 拠点施設:越後妻有里山現代美術館MonET - 越後妻有 大地の芸術祭の里
- 越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ) - 新潟県観光協会
- 越後妻有里山現代美術館キナーレ - ウェイバックマシン(2021年3月8日アーカイブ分)