超大型望遠鏡VLT
VLT(Very Large Telescope)はヨーロッパ南天天文台がチリ・パラナル天文台に建設した、口径8.2mの望遠鏡4台の総称。紫外線から中間赤外線までの波長の電磁波を観測し、4台を光ファイバーで結合して干渉計として運用することも可能である。
Very Large Telescope | |
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運用組織 | ヨーロッパ南天天文台 (ESO) |
座標 | 南緯24度37分38秒 西経70度24分15秒 / 南緯24.62733度 西経70.40417度座標: 南緯24度37分38秒 西経70度24分15秒 / 南緯24.62733度 西経70.40417度 |
標高 | 2,635 m (8,645 ft) |
気候 | 晴れた夜間が年340日以上 |
観測波長 | 300 nm – 20 μm (視認可能、やや視認可能、中赤外線) |
観測開始年 | 1998 (最初のユニット望遠鏡) |
形式 | リッチー・クレチアン式望遠鏡 |
口径 |
4 x 8.2メートルのユニット望遠鏡 (UT) 4 x 1.8メートルの移動可能補助望遠鏡 (AT) |
分解能 | 0.002 秒 |
架台 | 経緯台式架台 |
ウェブサイト |
www |
概要
編集4台の口径8.2m望遠鏡をUnit Telescope(UT)と呼ぶ。1998年5月に1台目の望遠鏡がファーストライト。その後2000年までに残り3台が完成し、それぞれAntu、Kueyen、Melipal、Yepunという名前が与えられた。これはチリの先住民であるマプチェ族の言葉で太陽、月、南十字星、金星という意味を持っている。4台の望遠鏡にはそれぞれ3種類の観測装置が備えられており、さらに4台を結合して干渉計として使う際に使用される観測装置が3種類設置されている。また、望遠鏡を格納するドームはすばる望遠鏡の場合と同様、大気のゆらぎを抑えるために円筒形をしている。
観測装置
編集干渉計としての働き
編集4台の望遠鏡を光ファイバーで繋ぎ、VLT干渉計(VLT Interferometer: VLTI)として使用することがある。これにより、実質口径130メートルの望遠鏡として動作させることができる。これはそれぞれの望遠鏡を単独で使うよりも25倍空間分解能の良い観測ができることを意味している。また、4台の望遠鏡のほかに口径1.8m望遠鏡からなるVLT干渉計補助望遠鏡(AT)を用いることで、より質の良い画像を得ることができる。
注釈・出典
編集関連項目
編集学問・技術
編集- 天文学
- 天文台 - ヨーロッパ南天天文台