伽羅橋駅

大阪府高石市にある南海電気鉄道の駅
赤木宗成家住宅から転送)

伽羅橋駅(きゃらばしえき)は、大阪府高石市羽衣五丁目にある、南海電気鉄道高師浜線駅番号NK16-1

伽羅橋駅
駅舎(2006年8月)
きゃらばし
KYARABASHI
NK16 羽衣 (0.9 km)
(0.5 km) 高師浜 NK16-2
地図
所在地 大阪府高石市羽衣五丁目15番18号
北緯34度31分43.62秒 東経135度26分12.13秒 / 北緯34.5287833度 東経135.4367028度 / 34.5287833; 135.4367028座標: 北緯34度31分43.62秒 東経135度26分12.13秒 / 北緯34.5287833度 東経135.4367028度 / 34.5287833; 135.4367028
駅番号 NK 16-1
所属事業者 南海電気鉄道
所属路線 高師浜線
キロ程 0.9 km(羽衣起点)
電報略号 キラ
駅構造 高架駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年次-
1,539人/日
-2019年-
開業年月日 1918年大正7年)10月2日
備考 無人駅
テンプレートを表示

同線唯一の中間駅である。

歴史

編集

駅構造

編集
 
改札口の様子
 
ホームの様子

単式ホーム1面1線を有する高架駅。ホームは2階、線路から見て西側にある。ホーム長は3両分程度あるが、現在は2両編成なので途中で塞がれている。1階のコンコースは高架の柱がむき出しとなっている。

無人駅のため窓口は封鎖されている。構内にトイレが設置されている。

高架化工事に伴う代行バス停留所

編集

2021年5月22日から2024年4月5日までの期間は羽衣駅 - 当駅間の高架化工事による運休のため代行バスが運行されていたが、当駅付近の道路が狭隘で駅前への代行バス車両の乗り入れが難しいため、駅前へ続く通路を含め駅構内は閉鎖され、当駅からおよそ300 - 400メートルほど離れた大阪府道204号堺阪南線上に当駅の代替として伽羅橋(北)停留所伽羅橋(南)停留所の2停留所が設置されていた。設置場所は下記の通り。伽羅橋(南)停留所は高師浜駅にも近い位置にあった[6]。なお、伽羅橋(北)停留所と伽羅橋(南)停留所の相互間のみの代行バスの利用はできなかった[8]

停留所名 のりば 路線 方向 行先 設置場所 備考
伽羅橋
(北)
(西側) 高師浜線
(代行バス)
上り 羽衣方面 新羽衣橋南詰
大阪府道204号堺阪南線上)
朝ラッシュ時に始発便の設定有
(2021年10月15日まで[9][10]
(東側) 下り 高師浜方面 新羽衣橋北詰
(大阪府道204号堺阪南線上)
伽羅橋
(南)
(西側) 上り 羽衣方面 高石神社
(大阪府道204号堺阪南線上)
(東側) 下り 高師浜方面 高石神社前交差点北側
(大阪府道204号堺阪南線上)

利用状況

編集

2019年(令和元年)次の1日平均乗降人員1,539人(乗車人員:785人、降車人員:754人)である。

年次 1日平均
乗降人員
1日平均
乗車人員
順位 出典
2000年 2,242 1,168 [統計 1]
2001年 2,188 1,140 [統計 2]
2002年 2,126 1,103 [統計 3]
2003年 2,015 1,041 [統計 4]
2004年 1,952 1,006 [統計 5]
2005年 1,978 1,020 [統計 6]
2006年 2,003 1,023 [統計 7]
2007年 1,958 996 [統計 8]
2008年 1,924 971 [統計 9]
2009年 1,803 907 [統計 10]
2010年 1,763 882 [統計 11]
2011年 1,698 848 [統計 12]
2012年 1,640 816 70位 [統計 13]
2013年 1,653 818 70位 [統計 14]
2014年 1,593 786 70位 [統計 15]
2015年 1,546 765 71位 [統計 16]
2016年 1,567 786 70位 [統計 17]
2017年 1,532 769 70位 [統計 18]
2018年 1,544 781 69位 [統計 19]
2019年 1,539 785 71位 [統計 20]

伽羅橋の由来

編集
 
高砂公園内にある伽羅橋

室町時代南朝後村上天皇に所縁を持つ大雄寺の門前、芦田川に架けられた紀州街道木橋で、材木に香木沈香 (伽羅) を使用していたという由来が伝わる。「泉州志」という書物に「昔、この橋板沈香なり、ある人これを売って千貫の銭を得た。ゆえに千貫橋という」と記されている[11]1865年 (慶応元年) に大鳥郡今在家村(現高石市羽衣)・吉次郎が発起人となり石橋が架け替えられた。長さ11.1m、幅4.5m、勾欄・床板・主から橋脚まで、花崗岩の方形切り石を組み、緩いアーチを描く桁橋。3連桁の間には、各1列、30cm角の材が用いられた。取り付き部は石垣とする。1988年 (昭和63年) に芦田川の改修工事に伴い、臨海部にある高砂公園に移設。2008年 (平成20年) 4月18日、登録有形文化財となった[12]

駅周辺

編集
 
伽羅橋公園
 
伽羅橋駅前商店会

駅前の伽羅橋公園はツツジサツキセンダンの大木がシンボルとなっており、大阪みどりの百選に選定されていた[13]が、高師浜線高架工事に伴い2020年4月13日から事業終了まで閉鎖となっており、樹木は伐採されている。駅周辺は大正期に高級住宅地として開発され、伽羅橋駅の南東には洋風住宅十数棟や噴水公園などが盛り込まれた「キヤラバシ園」が開かれた[14]

赤木宗成家住宅

編集
 
赤木宗成家住宅洋館

銀装羽衣工場の南東にあった赤木宗成家住宅は「キヤラバシ園」の邸宅の一つで、2000年4月28日に以下の2点が有形文化財に登録されたが、解体により、2023年2月27日に抹消された[15]

  • 洋館 - 大正時代建築、木造2階建、板葺、建築面積100m2、山川逸郎の設計と考えられる。急勾配の切妻造の大屋根を正面玄関まで葺き下ろし、正面にT字型の棟を延ばして玄関上部の二階壁面を立ち上げる。外壁は一階を下見板張、二階をスタッコ塗とし、洋館でありながら居間を配す。アメリカコテージスタイルの影響を受ける。
  • 和館 - 大正時代建築、木造2階建、銅板葺、建築面積67m2欄間等の細部まで意を尽くした和風建築で、屋根は入母屋造、桟瓦葺で周囲のは銅板葺。隣接する洋館とともに、山川逸郎が設計。

隣の駅

編集
南海電気鉄道
  高師浜線
羽衣駅 (NK16) - 伽羅橋駅 (NK16-1) - 高師浜駅 (NK16-2)
  • 括弧内は駅番号を示す。

脚注

編集

出典

編集

本文中の出典

編集
  1. ^ 南海 駅ナンバリング 導入”. 鉄道コム (2012年2月27日). 2023年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月13日閲覧。
  2. ^ 南海電鉄全駅に「駅ナンバリング」を導入します”. 南海電鉄. 2021年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月13日閲覧。
  3. ^ 南海本線・高師浜線(高石市)連続立体交差事業 令和3年5月22日(土曜日)始発列車から上り線(難波方面)を高架化へ 高師浜線は高架化工事のためバス代行輸送を実施します』(PDF)(プレスリリース)大阪府/高石市/南海電気鉄道、2021年3月18日。オリジナルの2021年3月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210318063223/https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/210318_2.pdf2021年3月18日閲覧 
  4. ^ 3年の眠りについた「南海本線・高師浜線」 1.5キロの路線なのに「キャラ」が濃い!?”. まいどなニュース (2021年5月22日). 2021年11月24日閲覧。
  5. ^ “南海・高師浜線、全1.5kmが3年間運休 高架化工事”. 朝日新聞デジタル. (2021年5月23日). オリジナルの2021年5月23日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210523173100/https://www.asahi.com/articles/ASP5Q7TL1P5QPTIL002.html 2021年11月24日閲覧。 
  6. ^ a b 高架化で3年運休ナゼ? 南海高師浜線 異例づくめのバス代行 地域変える可能性も”. 乗りものニュース (2021年6月4日). 2021年11月24日閲覧。
  7. ^ a b 大阪府; 高石市; 南海電鉄『南海本線・高師浜線(高石市)連続立体交差事業 高師浜線が4月6日(土)始発から全線高架化・運行再開』(PDF)(プレスリリース)2024年2月15日。オリジナルの2024年2月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240215131148/https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/240215_1.pdf2024年2月15日閲覧 
  8. ^ 高師浜線 鉄道代行バスの運行内容・利用方法のご案内(バス時刻表掲載版)』(PDF)(プレスリリース)南海電気鉄道https://www.nankai.co.jp/library/traffic/jikoku/210522_daikoubus.pdf2021年5月22日閲覧 
  9. ^ 2021年10月16日からは混雑平準化のために朝夕ラッシュ時の運行間隔が変更され、平日の朝ラッシュ時に設定されていた伽羅橋(北)停留所始発の区間便が高師浜停留所始発に延長となった。
  10. ^ 2021年10月16日(土) 高師浜線代行バス ダイヤ改正 朝夕通勤通学時間帯の運行間隔の見直しなどを実施します”. 南海電気鉄道 (2021年9月16日). 2021年10月21日閲覧。
  11. ^ 伽羅橋”. 大阪あちこち. 2021年2月7日閲覧。
  12. ^ 伽羅橋”. 大阪文化財ナビ. 2021年2月7日閲覧。
  13. ^ 「大阪みどりの百選」”. 大阪府. 2021年2月7日閲覧。
  14. ^ 「たかいしを歩く-史跡ガイドマップ-」”. 高石市教育委員会. 2024年10月16日閲覧。
  15. ^ 「解体等による登録抹消」”. 文化庁. 2024年10月16日閲覧。

利用状況の出典

編集

関連項目

編集

外部リンク

編集