谷口大智
谷口 大智(たにぐち だいち、1990年4月15日 - )は、日本のバスケットボール選手である。洛南高校で2006年から2008年にかけ、ウィンターカップ3連覇を達成した。その後、井上雄彦が創設したスラムダンク奨学金の第2期奨学生として2009年にアメリカへ留学し、2年制のアリゾナ・ウエスタン大学を経て4年制のサウスイースタン・オクラホマ州立大学に編入した。2015年に大学を卒業した後、ターキッシュ エアラインズ bjリーグの秋田ノーザンハピネッツと契約し、プロ選手となった。
島根スサノオマジック No.55 | |
---|---|
ポジション | センター、フォワード |
基本情報 | |
愛称 | DT(でぃーてぃー) |
国籍 | 日本 |
生年月日 | 1990年4月15日(34歳) |
出身地 | 奈良県 |
身長 | 201cm (6 ft 7 in)[2] |
体重 | 105kg (231 lb)[2] |
キャリア情報 | |
高校 |
洛南高校 サウスケントスクール |
大学 |
アリゾナウェスタン大学 サウスイースタンオクラホマ州立大学 |
経歴 | |
2015-2019 | 秋田ノーザンハピネッツ |
2019-2021 | 広島ドラゴンフライズ |
2021-2022 | 茨城ロボッツ |
2022- | 島根スサノオマジック |
受賞歴 | |
| |
選手情報 B.LEAGUE.jp | |
代表歴 | |
キャップ | 日本(U-15),(U-18) |
経歴
編集1990年、奈良県に生まれる。2歳でバスケットボールを始め、複数のスポーツに取り組んだ後、中学生からバスケットボールに専念するようになる[3]。小学6年生の時点で身長は既に191cmに達し、テレビ番組に取り上げられるなど注目を集める存在であった[3]。
小、中ともに所属チームを全国大会に導き[4]、中学卒業後は強豪として知られる洛南高校に進む。洛南では1学年上の辻直人、同期の比江島慎らと共にウィンターカップ3連覇を達成。この間、U-15、U-18の日本代表にも選出された。高校卒業を控えた谷口はスラムダンク奨学金に応募し、早川ジミーと共に合格、卒業後渡米し2009年4月にプレップスクールであるサウスケントスクールに入学した。
サウスケントでは、それまでのセンターからパワーフォワードのポジションに移り、シーズン序盤から先発として出場機会を得る[5]。終盤で控えに回ることになったものの[6]、卒業後は2年制のアリゾナ・ウエスタン大学に、早川と共に進学することになった。
アリゾナ・ウエスタン大での1シーズン目は、シュート力を買われスモールフォワード、またはシューティングガードとしても起用されることもあり、チーム最多となる32本のスリーポイントショットを成功させた[7]。2シーズン目にはヘッドコーチの交代や、ドリブルが不得手と評価されたこともありパワーフォワードで起用されるようになり[7]、このシーズンの優勝に貢献した[8]。
卒業後、早川が帰国する一方、谷口はアリゾナ・ウエスタン大時代の恩師がコーチを務めている縁もあり、デニス・ロッドマンを輩出したサウスイースタン・オクラホマ州立大学に編入する。1年目のシーズンをレッドシャツ(練習生)として過ごし[9]、2シーズン目となる2013-14シーズンには先発出場16試合を含む27試合に出場、チーム2番目となるスリーポイント成功数39を記録した[10]。しかし翌2014-15シーズンの序盤である11月の試合中に右肘を脱臼[11][12]、2か月後の2015年1月下旬に復帰し、2月19日の試合ではスリーポイントを1本決めるも、これがこのシーズン唯一の得点となった[10]。
大学卒業後は帰国し、日本国内の病院で肘のクリーニング手術を受ける[13]。帰国後の谷口には出身地である関西地方のチームなどから勧誘があった中、谷口は秋田ノーザンハピネッツとの契約を選んだ[14]。
2017-18シーズンは、昇格がかかった熊本とのプレーオフ第二戦において、6本のスリーポイントシュートを決め、勝利に大きく貢献した。
2018-19シーズンは、副主将に任命されたが、11月に俊野達彦が移籍したため、主将に昇格[15]。シーズン終了後、広島ドラゴンフライズに移籍[16]。広島では2シーズンプレーしたのち、2021-22シーズンは茨城ロボッツと契約。2022-23シーズンからは島根スサノオマジックと契約[17]。
2024年10月、自身がプロデュースした童話の絵本を出版[18]。絵本のテーマは個性の尊重であり、少年時代に高身長で悩んだ経験をもとにしている[18]。
日本代表歴
編集FIBAワールドカップ2023アジア予選Window2のチャイニーズ・タイペイ戦で初出場。
家族
編集ライジングゼファーフクオカに所属する谷口光貴は弟。妹も大阪薫英女学院在学中にウィンターカップ出場を果たした[19]。
大学成績
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010-11 | Arizona Western | 32 | .450 | .380 | .810 | 2.063 | 0.313 | 0.375 | 0.344 | 6.4 | ||
2011-12 | Arizona Western | 29 | .350 | .200 | .570 | 1.828 | 0.448 | 0.103 | 0.310 | 3.8 | ||
2013-14 | SE OK State | 27 | 16 | 24.3 | .372 | .351 | .667 | 2.67 | 1.74 | 0.52 | 0.37 | 5.52 |
2014-15 | SE OK State | 9 | 2 | 6.4 | .100 | .111 | .000 | 0.22 | 0.33 | 0 | 0 | 0.33 |
レギュラーシーズン
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
bj League 2015-16 | 秋田 | 24 | 6.4 | 43.4 | 0 | 50 | 1.2 | 0.2 | 0.1 | 0.2 | 2.1 | |
B League 2016-17 | 秋田 | 58 | 37 | 18.1 | 36.1 | 31.6 | 25 | 2.4 | 0.7 | 0.5 | 0.5 | 5.4 |
B League 2017-18 | 秋田 | 60 | 35 | 15.3 | 36.5 | 31.8 | 64 | 2.9 | 1.2 | 1 | 0.2 | 5.8 |
B League 2018-19 | 秋田 |
プレイオフ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017-18 | 秋田 | 5 | 4 | 9.39 | .435 | .421 | 1.000 | 1.4 | 0.6 | 0.4 | 0 | 6.0 |
脚注
編集出典
編集- ^ https://www.instagram.com/p/BjuZKEPnp6Z/
- ^ a b 『【新入団】谷口 大智選手 契約基本合意のお知らせ』(プレスリリース)秋田ノーザンハピネッツ、2015年7月22日 。2015年9月2日閲覧。
- ^ a b “洛南連覇の立役者は谷口/高校バスケ”. 日刊スポーツ. (2007年12月30日) 2015年9月2日閲覧。
- ^ “グランドジャンプ 井上雄彦インタビュー”. 集英社. 2015年9月2日閲覧。
- ^ “グランドジャンプ スラムダンク奨学生アメリカ生活レポート”. 集英社. 2015年9月11日閲覧。
- ^ 宮地陽子 (2010年2月20日). “【バスケットボール】スラムダンク奨学金2期生・谷口と早川の現在地〜"陸の孤島"サウスケントでの日々”. Webスポルティーバ. 2015年9月11日閲覧。
- ^ a b 宮地陽子 (2011年12月31日). “今いる場所は、高校からは想像できないレベルまで来ている”. Cager. 2015年9月2日閲覧。
- ^ “第2回奨学生の近況”. スラムダンク奨学金. 2014年9月8日閲覧。
- ^ “報告+決断=シーズンスタート” (2012年11月9日). 2015年9月11日閲覧。
- ^ a b “Daichi Taniguchi - 2014-15 Men's Basketball”. サウスイースタン・オクラホマ州立大学. 2015年9月11日閲覧。
- ^ “本から学ぶ。” (2014年12月9日). 2015年9月11日閲覧。
- ^ “検査結果” (2015年5月27日). 2015年9月11日閲覧。
- ^ “バスケットボールbjリーグ ハピネッツに大きな新人 身長201センチ、谷口大智選手”. 毎日新聞. (2015年7月24日)
- ^ https://northern-happinets.com/news/detail/id=13848
- ^ “#55谷口大智選手契約合意(新規)のお知らせ” (2019年6月24日). 2019年6月24日閲覧。
- ^ “島根スサノオマジックが元日本代表の谷口大智と契約継続「力になれるよう精進します」”. B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト. 2024年11月27日閲覧。
- ^ a b “「いろんな個性があっていいんだよ」島根スサノオマジック・谷口選手 自身プロデュースの絵本を読み聞かせ|FNNプライムオンライン”. FNNプライムオンライン (2024年11月27日). 2024年11月27日閲覧。
- ^ “【バスケット】ウインターカップ2009展望・女子編”. JSports (2009年12月16日). 2015年9月11日閲覧。
外部リンク
編集- リアル・スラムダンク - 谷口のブログ
- Daichi Taniguchi (daichit1) - Facebook
- Daichi Taniguchi (@daichi0055) - Instagram
- 谷口大智 (@Daichi0099) - X(旧Twitter)