もろみ
酒や醤油、味噌などの醸造工程において複数の原料が発酵してできる柔らかい固形物
(諸味から転送)
醸造物の種類
編集酒類
編集清酒もろみは、もと(酒母)、蒸米、麹、水をあわせ発酵しているものをいう[1]。
日本酒のもろみ(醪)については酒税法第3条25項に定義されており、もろみから液体である酒を搾り出して残った固形物が酒粕となり、漬物・甘酒・酢の原料に使われる。
「もろみ酢」は泡盛などを製造する過程で生じた「もろみ粕」を圧搾してろ過した「もろみ酢原液」に果汁等を添加したものである[2]。
醤油
編集醤油もろみ(諸味)から液体を絞り出す前の固形物は「醤油の実」と称され、山形・新潟・長野・熊本などでは、そのまま食べたり調味料代わりに使用される。しかし通常は搾ったあとの固形物を醤油粕として処理してしまうため、有効に利用する方法が模索されている。
もろみ味噌
編集「もろみ味噌」と分類される一群の食品は、「味噌のもろみ」ではなく、醤油のもろみに近似したものを、最初から「もろみ」そのものを食べることを目的として造るものを指すことが多い。醤油を作るときと同様の方法で、麦・大豆・米などから製造した麹を、醤油のときほどは多くない塩水に漬けて熟成させるものが基本形である。
出典
編集- ^ “お酒の話”(第2話) 岩手県工業技術センター企画デザイン部
- ^ もろみ酢の表示に関する公正競争規約及び施行規則 一般社団法人全国公正取引協議会連合会