解池
解池(かいち[2][3]、シエち[4]、中国語: 解池(Xièchí)、英語: Xiechi Pool)は、中国山西省運城市塩湖区にある運城塩湖の中にある塩湖である。人が浮くことができるため、「中国の死海」と呼ばれている[5]。河東塩池とも呼ぶ[6]。
解池 | |
---|---|
所在地 | 中華人民共和国山西省運城市塩湖区 |
位置 | 北緯34度58分50秒 東経111度00分15秒 / 北緯34.98056度 東経111.00417度座標: 北緯34度58分50秒 東経111度00分15秒 / 北緯34.98056度 東経111.00417度 |
面積 | 130[1] km2 |
湖沼型 | 塩湖 |
プロジェクト 地形 |
池の名前は同地の古い地名「解州」に由来する[7]。なお、「解」の字はほとんどの北京語の辞書で「xiè」とされるが、現地では「hài」と発音する[8]。現在、地元の山西省ではこの現地音を公式発音として国に認定させる動きがある[7]。
概要
編集有害な藻類が大発生する藻類ブルームによって、色合いが変わる珍しい湖で、内陸にある硫酸ナトリウム塩湖としては世界で3番目に大きい[9]。また、三国志の英雄、関羽の生まれ故郷としても知られている[10]。
地理
編集ニトロ池、鴨池、淡水湖、無錫湖などで構成されている運城塩湖(154平方キロメートル)の中でも、解池は最大。 運城塩湖の狭義は、解池を指す。
解池は海抜321メートル、長さ20.8キロメートル、平均幅1.44キロメートル、面積97平方キロメートル。 湖沼地域の年間平均気温は13.6°C、年間平均降水量は559.3 mm、年間蒸発量は2550 mm[11]。 解池周辺には多くの史跡があるが、現在は観光名所である[12][13]。
歴史
編集形成
編集新第三紀ヒマラヤ構造運動中に形成された[1]という説と、新生代第四紀に形成されたという説がある[12][14]。
古代
編集古代中国では、この池で塩が生産され[15]、夏王朝はここに都をおいたとされている[16]。唐の時代、都の長安へ塩を送っていた塩の道には、遺跡が点在している[17]。長安の他に、洛陽にも解池の塩が供給されていた[16]。しかし、南風の吹く夏から秋にしか、塩の結晶が採れなかった[18]。封建社会では、かつて解池の塩税が国の歳入の8分の1を占め、中国国民の生存と繁殖に大きく貢献した[19]。
近代
編集塩湖の汚染のため食用塩の生産は行われず、工業塩の生産が行われている[17]。また観光地となって多くの観光客が押し寄せている[9]。
2003年10月には南風グループが、解池を効果的に保護するために、「死海」、「深州死海」、「華夏死海」、「極東死海」、「三神死海」などの商標を申請し、2004年3月「死海」と「極東死海」と「三神」を正式に取得した[19]。
観光
編集施設
編集周辺に塩水資源を利用した療養、娯楽施設などがある[5]。その例として、解池の中央には浮遊体験や黒泥美容ができる大きなドームの中国死海リゾート施設がある[20]。また、解池の北側にある池神廟は、解池の守り神として創建された[21]。
イベント
編集成分
編集湖の黒い泥には7種類の定数と16個の微量元素が含まれていて、湖の水は人体によって浄化され、湖の黒い泥は肌を若返らせることができる[19]。
死海との類似点
編集地質学者の研究により、死海との類似点がいくつか証明された。
脚注
編集- ^ a b “解池 - 百度百科” (中国語). 2019年11月4日閲覧。
- ^ 小項目事典,世界大百科事典内言及, ブリタニカ国際大百科事典. “解池(かいち)とは”. コトバンク. 2019年11月19日閲覧。
- ^ “【動画】中国の塩湖が虹色に! その理由は?”. natgeo.nikkeibp.co.jp. 2019年11月19日閲覧。
- ^ 小項目事典, ブリタニカ国際大百科事典. “シエ(解)池(シエち)とは”. コトバンク. 2019年11月4日閲覧。
- ^ a b “衛星データ利用促進プラットフォーム”. satpf.jp. 2019年11月4日閲覧。
- ^ 小項目事典,世界大百科事典内言及, ブリタニカ国際大百科事典. “解池(かいち)とは”. コトバンク. 2019年11月5日閲覧。
- ^ a b “专家说:“解州”地名审定为“Haizhou”没有问题_读音” (英語). www.sohu.com (2019年2月14日). 2019年11月19日閲覧。
- ^ “方言闪现 乡音最是难觅(图)-搜狐滚动”. roll.sohu.com (2014年2月26日). 2019年11月19日閲覧。
- ^ a b 日本経済新聞社・日経BP社. “紫・緑・黄色… 中国の「死海」はなぜカラフル?|ナショジオ|NIKKEI STYLE”. NIKKEI STYLE. 2019年11月4日閲覧。
- ^ “世界ふしぎ発見! | MBS”. www.mbs.jp. 2019年11月5日閲覧。
- ^ 王苏民 窦鸿身 (1998) (M). 中国湖泊志 (1 ed.). 北京: 科学出版社. pp. 338. ISBN 7-03-006706-1
- ^ a b “运城市盐湖区人民政府” (2015年11月30日). 2016年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月2日閲覧。
- ^ “运城盐湖--中国死海” (中国語). www.chinadaily.com.cn (2010年3月19日). 2011年10月18日閲覧。
- ^ Yoshida, Tora (1993), Salt production techniques in ancient China: the Aobo tu, BRILL, p. 13, ISBN 978-90-04-09657-8
- ^ “そるえんす”. p. 3. 2019年11月4日閲覧。
- ^ a b “塩加減の世界史”. 2019年11月4日閲覧。
- ^ a b “青山貞一・池田こみち:文化財の宝庫、中国山西省 運城市 関帝廟”. eritokyo.jp. 2019年11月4日閲覧。
- ^ “中央ユーラシアでの製塩”. 2019年11月4日閲覧。
- ^ a b c d “死海概况 - 中国死海·七彩盐湖旅游网欢迎您!” (中国語). www.chinadeadsea.com. 2019年11月6日閲覧。
- ^ “『黄河中流域の自然を訪ねる旅』”. p. 2. 2019年11月5日閲覧。
- ^ “関羽の故郷・山西省運城 池神廟・舜帝陵”. 中国バックパッカー観光旅行記 (2015年8月23日). 2019年11月5日閲覧。
- ^ “第19届平遥国际摄影大展盐湖作品展 - 中国死海·七彩盐湖旅游网欢迎您!”. www.chinadeadsea.com. 2019年11月6日閲覧。
- ^ “2019年“全国冬泳日”·运城七彩盐湖站 - 中国死海·七彩盐湖旅游网欢迎您!”. www.chinadeadsea.com. 2019年11月6日閲覧。
- ^ “运城盐湖湿地野生鸟类公益摄影展 - 中国死海·七彩盐湖旅游网欢迎您!”. www.chinadeadsea.com. 2019年11月6日閲覧。