被角血管腫(ひかくけっかんしゅ、: angiokeratoma)は、表面に過剰な角化を伴う血管腫(丘疹)の一種[1]

被角血管腫
概要
診療科 腫瘍学, 皮膚科学
分類および外部参照情報
ICD-O M9141/0
DiseasesDB 31444
MeSH D000794

ダーモスコープを用いると、患部の中の球状に拡張した血管が確認できる[1]

患部が破裂した場合は出血を伴うこともある。また、レーザー治療も導入されている[2]

病型

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皮膚病理発展推進機構においては、5つの病型に分類している[3]

単発性被角血管腫

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外傷後の反応として発生。青・黒色[3]

ミベリ(Mibelli)被角血管腫

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小児や思春期の手足に発生。凍瘡の既往歴がある人に起こることが多い、疣状の丘疹[3]

陰嚢被角血管腫・外陰被角血管腫

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陰嚢被角血管腫

陰嚢被角血管腫(いんのうひかくけっかんしゅ、: angiokeratoma scroti)は、陰嚢にできる2-30mmほどの暗赤色の良性腫瘍。角質増殖と血管拡張を伴う。30歳以降の男性に発生し、老人性血管腫の一種という説がある[4]

外陰被角血管腫(がいいんひかくけっかんしゅ、: angiokeratoma of the vulva)。女性も経年とともに、外陰部に発生することがある[5]

母斑様限局性被角血管腫

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ファブリー)限局性被角血管腫ともいう[6]。出生時に既に発生することも多い、稀なタイプ。列状の丘疹・局面[3]

びまん性体幹被角血管腫

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ファブリーびまん性体幹被角血管腫ともいう。経年が原因ではなく、α-ガラクトシダーゼAの欠乏による、リソソームの貯蔵障害に起因するものとされる[7]

脚注

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