藤井輝明
日本の医学者
藤井 輝明(ふじい てるあき、1957年〈昭和32年〉 - 2021年〈令和3年〉5月5日[1])は、日本の医学者。医学博士。
略歴
編集出典:[2]
人物
編集- 2歳の頃、顔の右半分に異常(海綿状血管腫)が現れ、紫色の大きなコブがある。
- 大学卒業後、その特異な容貌からなかなか就職先が決まらず、人事担当者から直接「バケモノ」と言われたこともあったという。悩んでいた折にある医師から「医療や福祉にはあなたのようなハンデを抱えている人間が必要だ」と言われたことから医学研究所の事務官として働くことになった。その後、医学系の大学に入り直し医学博士となる。
- 自身の経験を生かし、外見上のハンディを抱える当事者の支援活動を続けていた。また精力的に講演も行っており、生前訪れた経験のある学校は2000を超える。講演のあと、それまで話を聞いていた生徒や教師たちに対し、実際にコブに触れてもらうアクションを行っていたことから『タッチ先生』の愛称でも親しまれていた[3]。
著作
編集単著
編集- 『運命の顔』草思社、2003年10月。ISBN 9784794212573。
- 『さわってごらん、ぼくの顔』汐文社、2004年11月。ISBN 9784811379340。
- 『この顔でよかった コンプレックスがあるから人は幸せになれる』ダイヤモンド社、2005年8月。ISBN 9784478942123。
- 『笑う顔には福来る タッチ先生の心の看護学』日本放送出版協会、2006年3月。ISBN 9784140810927。
- 『あなたは顔で差別をしますか 「容貌障害」と闘った五十年』講談社、2008年8月。ISBN 9784062148528。
- 『笑顔で生きる 「容貌障害」と闘った五十年』(改題)講談社〈講談社+α文庫〉、2011年10月。ISBN 9784062814461。
- 『てるちゃんのかお』亀澤裕也絵、金の星社、2011年7月。ISBN 9784323024417。
共著
編集- 藤井輝明、石井政之『顔とトラウマ 医療・看護・教育における実践活動』かもがわ出版、2001年6月。ISBN 9784876995950。
共編著
編集- 石井政之、藤井輝明、松本学『見つめられる顔 ユニークフェイスの体験』高文研、2001年9月。ISBN 9784874982631。
- 松本学、石井政之、藤井輝明『知っていますか? ユニークフェイス一問一答』解放出版社、2001年12月。ISBN 9784759282399。
脚注
編集- ^ “【訃報】藤井輝明 特任教授 ご逝去”. 岐阜聖徳学園大学. 2021年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月25日閲覧。
- ^ “藤井輝明・プロフィール”. www.fujiiteruaki.jp. 2023年6月21日閲覧。
- ^ 政之, 石井. “外見差別と戦った同志の死 「バケモノ」と罵倒された過去”. withnews.jp. 2021年11月9日閲覧。