薬研温泉
薬研温泉(やげんおんせん)は、青森県むつ市大畑町薬研にある温泉。
薬研温泉 | |
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温泉情報 | |
所在地 | 青森県むつ市大畑町薬研 |
座標 | 北緯41度22分55秒 東経141度4分8秒 / 北緯41.38194度 東経141.06889度座標: 北緯41度22分55秒 東経141度4分8秒 / 北緯41.38194度 東経141.06889度 |
交通 | 大湊線下北駅から下北交通バスで大畑駅へ。大畑からはむつ市の乗合タクシー(予約制)。 |
泉質 | 単純温泉 |
泉温(摂氏) | 47 - 72 °C |
宿泊施設数 | 3 |
外部リンク | 大畑の、温泉。 - 大畑町観光協会 |
奥薬研温泉 | |
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夫婦かっぱの湯 | |
温泉情報 | |
所在地 | 青森県むつ市大畑町赤滝山国有林 |
交通 | 大湊線下北駅から下北交通バスで大畑駅へ。大畑からはむつ市の乗合タクシー(予約制)。 |
泉質 | 単純温泉 |
泉温(摂氏) | 67.2 °C |
液性の分類 | 弱アルカリ性 |
浸透圧の分類 | 低張性 |
外部リンク | 大畑の、温泉。 - 大畑町観光協会 |
薬研温泉
編集下北半島国定公園内、大畑川沿いに3軒の旅館、民宿、ホテルが存在する。周りは原生林に囲まれている。 温泉地には「国設薬研野営場」も存在する。
奥薬研温泉
編集薬研温泉から大畑川上流約2kmの地点に存在する。同地には「かっぱの湯」を冠する2つの露天風呂が存在する。かつては3つ存在し、薬研温泉側から来た場合、「隠れ」(現在は撤去)、「元祖」、「夫婦(めおと)」の順に並ぶ。
また、これらの露天風呂とは別に「隠れ」、「元祖」の間にあるむつ市老人福祉センター内に一般入浴可能な内湯の「かっぱふれあいの湯」が存在する。
露天風呂
編集(元祖)かっぱの湯
編集大畑川から分岐する湯ノ股川沿いの北緯41度23分10.67秒 東経141度2分47.76秒 / 北緯41.3862972度 東経141.0466000度付近に存在する無料露天風呂。湯船は一つで、ダイヤルロック式の貴重品ロッカーを備えた簡易の脱衣所が併設する。洗い場はない[2]。県道4号の途中に「奥薬研 かっぱの里」の看板があるので見つけやすい。下北森林管理所からむつ市が借用して管理している。
かつて付近の湯ノ股橋ほかから入浴者が見えたことや混浴であったことが問題となり、市が2010年3月に一時閉鎖し[3]、屋根の設置や脱衣所の改修などの工事を行う[4][5]とともに、入浴時間帯による男女区別[6]を行ない2011年4月に再開した[7][8]。
単に「かっぱの湯」という場合ここを指すことが多いが、他と区別するため「元祖」をつけることもある。
夫婦(めおと)かっぱの湯
編集県道284号[9]、大畑川沿いに存在する。むつ市営(旧大畑町営)「修景公園奥薬研温泉レストハウス」に併設する男女別の露天風呂。入浴料が必要。
廃止された施設
編集隠れかっぱの湯
編集県道4号、大畑川沿いの北緯41度23分10.67秒 東経141度3分10.43秒 / 北緯41.3862972度 東経141.0528972度付近[10]にかつて存在した混浴の無料露天風呂。近くに龍神が祀ってあるため龍神の湯とも呼ばれた。看板などはなく、現地で情報を収集して探すという楽しみがあった。解体工事が完了した後も源泉は残っている。
脱衣所はなく、2つの湯船と洗い場、ベンチが存在していた。本来はホテルの一施設であったが、ホテルが閉鎖され、風呂だけが残ったものであった。それ以来管理者不在であったが、地元の利用者が清掃などを行っていた。
県道から入浴者が見えたことや混浴であったこと、公衆浴場法に定められた許可がなかったこと、管理者不在のため衛生管理不能であったことなどが問題となり、下北森林管理所が2010年2月に閉鎖した[11]。2011年2月より撤去工事が行われる予定であったが[11]、保存を求める声がむつ市に多数寄せられたため、市が東北森林管理局下北森林管理署に撤去作業の一時中止を要請し、撤去は一時延期された[5][12]。しかし、足湯など利用方法の変更なども含めて存続策が検討されたものの、国定公園内であること、脱衣所の建設が困難な立地であること、既に「元祖」も管理しており費用面でも難しいことなどの理由から、市が管理を引き受ける計画はなく、新たな管理者も見つからなかったため、2011年2月19日より解体工事が行われた[13]。
歴史
編集開湯は1615年(慶長20年/元和元年)である。大坂夏の陣で敗れた豊臣側の落武者城大内蔵太郎が当地まで落ち延びてきた際に発見したとされる[14]。温泉名の由来は、湯口の形が漢方薬を作る道具「薬研台」に似ていることに由来する。
一方、奥薬研温泉の開湯はこれよりも古いとされる。862年(貞観4年)、恐山を開山した円仁がこの地で道に迷った際に大怪我をした。そのとき、河童に助けられて「かっぱの湯」に浸からせてもらい怪我を治したという[15]。
1971年(昭和46年)3月23日 - 厚生省告示第55号により、国民保養温泉地に指定。
2015年(平成27年)には薬研温泉開湯400年を記念し各種行事が開催された[14]。
アクセス
編集脚注
編集- ^ 奥薬研温泉の泉質はレストハウス内掲示の温泉分析書(平成17年付)による
- ^ この関係で石けん、シャンプー類の使用は不可となっている
- ^ “混浴露天2カ所“丸見え”で禁止”. 東奥日報. (2010年4月25日). オリジナルの2010年4月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ “「かっぱの湯」屋根設置で再開へ”. 東奥日報. (2010年8月25日). オリジナルの2010年8月27日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b 大畑の「隠れかっぱの湯」撤去へ - どうしんウェブ、北海道新聞、2011/02/08[リンク切れ]
- ^ 時間帯の詳細は“大畑へ。かっぱの湯”. 大畑町観光協会. 2020年8月15日閲覧。参照のこと。
- ^ “薬研温泉露天風呂「元祖かっぱの湯」利用再開のお知らせ”. むつ市. 2012年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月7日閲覧。 - アーカイブのため情報が古く、2020年現在、水曜日は終日利用不可となっている。
- ^ 後述するレストハウス直通の非常電話が整備されており、体調不良者や性別ごとの時間帯を守らない不正利用者等の通報ができるようになっている。
- ^ 「(元祖)かっぱの湯」付近の交差点で県道4号が終点となり、直進方向は県道284号となるが、「夫婦(めおと)かっぱの湯」は県道284号に切り替わった直後の位置にある。
- ^ 県道4号を薬研温泉側から来た場合、途中にある「大滝覆道」を抜けた直後の右側のガード下の川岸のところである。
- ^ a b “「隠れかっぱの湯」について”. 東北森林管理局. 2011年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月4日閲覧。
- ^ “「隠れかっぱの湯」が撤去延期に”. 北海道新聞. (2011年2月18日). オリジナルの2011年2月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ “「隠れかっぱの湯」解体作業始まる”. 朝日新聞. (2011年2月20日). オリジナルの2011年2月23日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “薬研温泉開湯400年祭総合Webサイト”. 大畑町観光協会. 2020年1月4日閲覧。
- ^ “大畑の、温泉。”. 大畑へ。 大畑観光ガイド. 大畑町観光協会. 2020年1月4日閲覧。
- ^ “大畑~奥薬研「デマンド型乗合タクシー」”. むつ市. 2022年8月26日閲覧。
外部リンク
編集- 大畑の、温泉。 - 大畑へ。 大畑観光ガイド(大畑町観光協会)
- 薬研温泉開湯400年祭総合Webサイト - 大畑町観光協会
- 薬研温泉 - 下北ナビ