花田内匠
来歴
編集貞享4年(1687年)刊行の『男色大鑑』(井原西鶴著)第五巻、「思ひの焼付は火打石売」にその名が見えるが、この『男色大鑑』以外に名は見えず作も伝わらないので、架空の人物かといわれている。「思ひの焼付は火打石売」によれば「承応元年秋の夜」に、「ある御所方の南おもて」に貴人が集まり最初は笙を奏したが、そのうち一人が「川原の野郎若衆、聞きしばかりにて見ぬ事ぞかし。せめてはその姿ありのままに移せよ」と言い、「浮世絵の名人花田内匠といへる者」にその若衆たちの姿を描かせたという。
参考文献
編集- 宗政五十緒ほか校注 『西鶴全集 二』〈『日本古典文学全集』39〉 小学館、1973年 ※『男色大鑑』所収
- 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』(第2巻) 大修館書店、1982年
外部リンク
編集- 男色大鑑 ※貞享4年刊。